「こなれ感」と「抜け感」の意味とは?意外と知らないファッション用語

こんにちは。ママライターのあしださきです。

春になると新しい服を着て外に出かけたくなりますね。

3月上旬、外はまだまだ寒さが厳しく、春が待ち遠しいこの時期も、街の洋服のお店はすっかり春の装いに変わってきています。

雑誌にも春のコーディネートがズラリと並びます。

ところで、最近の雑誌やTVなどでやたらと「こなれ感」という言葉を見聞きするようになったと思いませんか?

『「こなれ感を出す」という言い回しを頻繁に聞いているうちに、何となく理解した気分に。こういう感じかな? という程度の理解で使っても、会話の相手も同じ程度の理解度の人がほとんどだと思うので、会話は成り立つ。でも結局、本当はどういう意味かわかってない』(30代/2児の母)

このような意見がよく聞かれるのですが、皆さんはいかがでしょうか?

かくいう私も、実は「こなれ感って何?」という感じでした。

それが、TVや雑誌の影響をもろに受けていくうちに、すっかり違和感なく受け入れられる言葉になっていきました。

今では、「こなれ感ね、はいはい」というように、まさに知ったかぶりの状態でも完全に理解しているふうを装えるまでになってしまったのです。

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こなれ感と抜け感の違いって?

どちらもおしゃれに関する話題の時によく聞く単語だと思います。

こなれ感も抜け感も少しゆったりとしたファッションってイメージがあるんじゃないでしょうか?

しかし若干ニュアンスは変わってくるんです。

2つについて細かく紹介します。

こなれ感

実用日本語表現辞典によりますと、

『服飾業界で使われることの多い、無理せず着こなしているまたは着慣れている雰囲気を意味する語。「こなれ感」のある服は、シンプルであることが多く、環境や体格に合った快適さも基準になることがある』

とありました。

このように調べた結果“こなれ感”とは、「シンプルで快適な着心地の服を“無理して着せられている”のではなく、“着慣れている”雰囲気で着ること」と定義できそうですね。

新入生の制服や七五三の着物のようなものが、“無理して着せられている”服の代表でしょうか。

その反対に、いつも着慣れているような雰囲気を感じる、ちょっと自分流のアレンジを効かせた服を“こなれ感”がある服と呼ぶようです。

服選びや髪型、化粧も含め、背伸びをせず、自分にあったアイテムでスタイリングするのが、こなれ感を出すおしゃれのコツ。

ここで重要なのは、普通に着るのではなくて“着慣れている雰囲気で”という点です。

全身こだわって決めるが、その努力を見せないというのが、こなれ感のおしゃれというのがポイント。

少しだぼっとしたシルエットの服を選んだり、動きやすい服を選ぶのも大事です。

自分の体型や、雰囲気にあったコーデを選びましょう。

具体例が必要だと思うので、ここでママたちが思う“こなれ感”ある着こなしの例を挙げてもらいました。

『シャツの前をジーパンにインして、後ろはあえて出しておく』(20代/2歳の女の子のママ)

『着るつもりはないけれど、腰にチェックのシャツを巻いておく』(30代/2児のママ)

『動きにくいから自分はしないが、カーディガンを肩掛けする』(30代/5歳の男の子のママ)

抜け感

さて、次に“抜け感”についても同じような意見が多く聞かれたのでご紹介したいと思います。

『最近、「抜け感」「抜け感」とうるさいくらいに聞くけど、一体どういう意味なのかわかりません。先日美容院に行ったら、「ここを切ったほうが抜け感が出ていい感じになると思う」とか言われて髪をいつもよりたくさん切られた。結果、結べなくて面倒な髪型になって最悪。美容師は「抜け感」と言っていれば何とかなると思っているフシがあって腹が立つ』(30代/3児の母)

メイクや髪型を語るときに、この“抜け感”発言を聞かない日はないと言えるのではないでしょうか。

「抜け感」とは、実用日本語表現辞典によりますと、

『主にファッションや化粧の、きっちりしている中にナチュラルさや雰囲気の柔らかさ等が滲むようなスタイルを意味する言葉。意味に厳密な定義はなく、広く人の見た目に関して使われる言葉である』

とありました。

きっちりしている中にナチュラルな雰囲気を醸し出すというのは、かなり難しいことですね。

どうしたら“抜け感”を出すことができるのでしょうか?

雑誌などでは、ファッションや髪型に“わざと”隙をつくるというような意味合いでも使われています。具体例を考えてみましょう。

・“手首・足首を見せる”ことで、隙がある雰囲気を演出
・“あえてスニーカー”でハズす

などです。

抜け感を解釈するときによく遭遇する具体例なのですが、全身きっちりしていると見ている側に緊張感を与えてしまうということを鑑みて、あえて“外し”を演出すること=抜け感ということが言えると思うのです。

統一感を出して、完璧なコーデをするのではなく、一部のアイテムのテイストを変えたコーデをしてみましょう。

ただ、これも外しすぎるとただセンスがないように見えてしまうので、やっぱり難しいファッションであるということができると思います。


お分かりいただけましたか?

ファッション用語では、“当然みんなが知っている”という常識が、実は“ざっくりとした感覚”でしかないということがたくさんあります。

今回例に挙げた2つもその代表のようなものです。

実はよく知らないが、感覚的に知っていればOKのような流行言葉。それは時代背景に大きく影響を受けています。

昨今、人間関係も希薄になりつつあるので、会話は上辺の雰囲気で伝われば良しという風潮がありますよね。

これは良いことでは決してありませんが、時代の流れを感じずにはいられません。改めて解説してしまいましたが、今さら聞けないようなものでもあると思います。

ぜひ参考までに、知識として覚えておいてくださればうれしいです。

【参考リンク】
実用日本語表現辞典