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省略してもOK? 入社前に必要な“健康診断”11項目とマメ知識

省略してもOK? 入社前に必要な“健康診断”11項目とマメ知識

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こんにちは。エッセイストでソーシャルヘルス・コラムニストの鈴木かつよしです。

労働安全衛生規則第43条では、事業者は労働者を雇い入れた際に健康診断を行うことが義務づけられており、また44条では1年以内ごとに1回、定期的に健康診断を行うことが義務づけられています。

都内で内科クリニックを開業する医師に伺った“診断項目”の詳しい内容などについて触れながら、入社前の健康診断についてご紹介します。

目次
 入社前の健康診断11項目(P1)
 就職後の定期健康診断では省略できる項目もある(P1)
 パートやアルバイトに対する健康診断(P2)
 学校の健康診断が入社前健診の代わりになる?(P2)
 入社前の健康診断を受ける場所(P2)
 入社前健康診断の受け方(P3)
 女性特有の注意点(P3)
 大学で診断書を再発行するときは“発行機”か“学生課の窓口”(P3)
 会社に提出する診断書は何か月以内のものならOK?(P4)
 転職と新卒入社のときの入社前健康診断の違い(P4)
 入社前健康診断で良くない結果が出ると採用が見送られる?(P4)
 雇用時の健康診断を本人負担で行うことの問題点(P5)
 まとめ(P5)

入社前の健康診断11項目

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前述の労働安全衛生規則第43条は、“雇入時の健康診断”として『事業者は、常時使用する労働者を雇い入れるときは、当該労働者に対し、次の項目について医師による健康診断を行わなければならない』と、11項目の診断内容を定めています。

雇い入れ時の健康診断では検査項目の省略は認められていないので、11項目の全ての内容についてきっちりと診断を受けることになります。

『雇用時の健康診断項目は次の11項目に分かれています。

1……既往症及び業務歴の調査(問診・聴診)
2……自覚症状及び他覚症状の有無の検査(問診・聴診)
3……身長、体重、腹囲、視力(裸眼・矯正)及び聴力(オージオメーターによる1,000Hz及び4,000Hzの音に係る聴力)の検査
4……胸部エックス線検査(直接撮影のみ)
5……血圧の測定
6……貧血検査(赤血球数、血色素量=血液検査)
7……肝機能検査(GOT、GPT、γ-GTP=血液検査)
8……血中脂質検査(LDLコレステロール、HDLコレステロール、血清トリグリセライド=血液検査)
9……血糖検査(グルコース=血液検査)
10……尿検査(尿中の糖及び蛋白の有無の検査)
11……心電図検査(安静時心電図検査)

来院された際に、「就職が決まったので健康診断をしてください」と申し出ていただければ漏れなく検査いたします。念のため、来院される前に“この他、特に必要な項目があるかどうか”を就職先に確認しておいていただけると確実です』(50代男性/都内内科クリニック院長・内科医)

就職後の定期健康診断では省略できる項目もある

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無事に就職が決まると、今度は定期健康診断を受診しなければなりません。

『定期健康診断の法定診断項目はおおむね雇用時健康診断のときと同じですが、場合によっては医師の判断により省略することができる項目もあります

たとえば、20歳以上の者の身長はそんなに伸び縮みするものでもないため雇用時健診をちゃんと受けているなら省略可能。胸部エックス線検査は特定の年齢やじん肺法に基づくじん肺健康診断の対象に該当せず、感染症法に基づく結核に係る定期の健康診断の対象とされている施設等の労働者でない者については省略できます。

また、痰(たん)を採取して病的成分を顕微鏡で観察する喀痰(かくたん)検査は定期健康診断の診断項目の中に入っていますが、胸部エックス線検査の省略基準に該当する者については医師の判断で省略することができます。

血液検査も、過去の健診結果や問診による自覚症状・他覚症状の有無などを参考に、医師の判断で省略することができます。腹囲の測定も同様です』(50代男性/内科医)

もっとも、省略の可否の判断は健康診断を実施する医師がするものですから、健康診断を受ける方としては、年に一度は雇用時健診と同様の内容の定期健診を受ける必要があると認識しておいた方がいいでしょう。

もし普段から通い慣れている行きつけの病院がある場合にはそこで受けるのが良いでしょう。

健康診断は、検査した項目を数値で見て判断することになりますが、ベテランの医師であれば検査の正確性も上がりますし、数字に表れないようなわずかな異常を発見してもらえる可能性もあります。

せっかく検査を受けるわけですから、経験豊富な信頼できる医師に検査してほしいものですね。


→次ページでは、例外的な立場の人について確認してみましょう。

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ライター紹介

鈴木かつよし

鈴木かつよし

慶大在学中の1982年に雑誌『朝日ジャーナル』に書き下ろした、エッセイ『卒業』でデビュー。政府系政策銀行勤務、医療福祉大学職員、健康食品販売会社経営を経て、2011年頃よりエッセイ執筆を活動の中心に据える。WHO憲章によれば、「健康」は単に病気が存在しないことではなく、完全な肉体的・精神的・社会的福祉の状態であると定義されています。そういった「真に健康な」状態をいかにして保ちながら働き、生活していくかを自身の人生経験を踏まえながらお話ししてまいります。2014年1月『親父へ』で、「つたえたい心の手紙」エッセイ賞受賞。

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