グズすぎてイライラ! “行動が遅い”子どもの原因と対処法

メンタルケア心理士の桜井涼です。

行動の遅いお子さんにイライラして、急かしてしまった経験はありませんか?

お子さんの動きが遅過ぎて、手伝っていませんか?しかしその行為は、自信喪失や自己評価の低下につながってしまいます。

今回は、行動・動作が遅い人の原因や付き合い方についてご紹介いします。

目次

子どもの行動が遅くなってしまう4つの原因

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動作の遅さには、いくつかの原因があります。

(1)お子さんの動作が遅さに、親が干渉し過ぎること

口癖として、「早くしなさい!」と言ってしまいがなのであれば、気をつけてください。

わざわざ子どもの動きを止めて、自分が代わりに物事を進めてしまっていませんか?

たしかに、その方が格段に早いですからね。

しかし、子ども自身に考える力が身に付かなくなってしまうことがあります。また、手先の器用さなどが身につかず、不器用な状態に陥ります

(2)精神的なストレスが動作を遅くさせている

大人でも子どもでも“やりたくないこと”をしなくてはいけないとき、動作が遅くなりますよね。

それを無理にスピードアップさせようとしても、できないものはできないんです。この場合、本人はあまり自覚していないことが多いと言われています。

(3)性格的なものが要因で動作が遅くなっている

のんびりした性格の持ち主は、動作がのんびりしていると親は捉えがちです。アニメ、ドラえもんののび太がいい例ではないでしょうか。

(4)発達の遅れが原因となっている場合

発達の遅れがある場合は、それなりのトレーニングなどの働きかけが必要になります。

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行動が遅い子どもへの対処法7つ

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行動が遅い子どもへの対処法には、さまざまな方法があります。以下では、それについて見ていきましょう。

(1)やりたいことの“マインドマップ”を書かせる

行動・動作が遅い子どもは、自分がどういう風に行動すれば良いのか分かっていない傾向にあります。

そのため、自分が取る行動を客観的に見つめさせることが大切です。

とあるママは、毎朝子どもが保育園に出かけるまでの間にやりたい行動を“マインドマップ”に書かせていたそうです。

さらにその行動に優先順位をつけ、制限時間を加えることで、時間感覚を養うことができたそうです。

ポイントは“ゲーム感覚”で付き合ってあげること。「なんでできないの!」と結果を叱られるより、「できるかな〜」と過程を楽しむ方が子どもはやる気を出します。

(2)食事中はテレビを消す

いつもは普通に行動しているのに、ご飯を食べるときだけ異常に遅い……。そんな悩みを抱えているママは、食事中はテレビを消すようにしましょう。

子どもは集中力がとても高いので、テレビがついていると食事がないがしろになってしまい、行動・動作が遅くなってしまいます。

食事中のテレビをなくすことで、一つの物事に集中するという習慣がつきます。また、ママの料理も味わって食べてくれるようになりますよ。

(3)“アイメッセージ”で自主性を育てる

「なんでそんなに遅いの!」「ぐずぐずしないで!」といった、相手を非難する言葉は、子どもを萎縮させて自主性を奪います。

どんなにイライラしているときでも、「早くしないと、お母さんお出かけできなくて困っちゃうな」「言うこと聞いてくれないとママ悲しいな」という風に、自分を主体とした“アイメッセージ”を使うようにしましょう。

相手を責めるのではなく、自分が困っているということを伝えてやる気を出させるのです。

子どもはママのことが大好きなので、「ママを困らせたくない」と自発的に行動するようになります。

(4)ゲームで行動・動作スピードを上げる

子どもの行動・動作スピードを上げるには、俊敏な動きが求められるゲームをすると効果的です。

たとえば、モグラたたきやカルタなどは行動・動作が遅ければ満足に遊ぶことができません。

うまい具合に子どもの負けず嫌いを引き出しながら、少しずつ行動・動作のスピードを上げていくようにしましょう。

いつのまにか普通の子より行動が早くなっているかもしれません。

(5)効率的な段取りを教えてあげる

身支度や後片付けなどで子どもの行動・動作が遅いとき、実は効率の悪いやり方で覚えている可能性があります。

その場合は、効率的な段取りを子どもに分かるようにしっかり説明してあげましょう。

言葉に加えて行動・動作も分かりやすく“ゆっくり”見せると良いです。この方法を実践するためには、親自身も日頃から効率的に動いている必要があります。

(6)時間を決める

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行動・動作が遅い子どもには、“終わり”を意識させることも大切です。

例えば、砂時計を見せて「この砂が落ちるまでにお着替えしようね」といったり、子どもの好きな曲を流して「歌が終わるまでにお片づけしようね」などと時間を決めてしまうのが有効です。

あくまでも“ゲーム感覚”で行うことが大切です。

(7)子どもの行動・動作スピードの改善には、親の我慢が必要

時間はかかっても自分でできることを自分でさせて、できることを増やしていくという方法を取った方が早いのではないでしょうか。

大人が何でも手を貸していたら、自分で何もできない子になってしまいます

現代の子どもは、一人で靴ヒモを結べなかったり、ボタンをとめることができなかったりする、といった話をよく聞きます。

実際に小学校に入学すると、担任から「何でも自分でさせることが自信につながるのでさせてください」と話があるでしょう。小学校教員をしている友人も同じようなことを話していました。

このような問題を良い方向へ持っていく場合、家族での話し合いと協力がとても重要な役割を果たします。

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行動を早くするための4つの心構え

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(1)ゴール地点を決める

行動する前にまず、自分の目的は何なのかを決めなければ、どこへ向かって行動を起こせばいいのかわかりません。

自分の将来の姿や実現したいことなどを、できるだけ具体的に思い描くようにしましょう。

目的が明確になっていれば、そこへ向かうための行動もはっきりとするため素早く動くことができるはずです。

漠然とした目標を立てたり、行き当たりばったりの行動をしていれば、前に進むことができません。

(2)情報の取捨選択をする

頭の良さや物事の判断力などは、人によって大きく変わるものではありません。

決断し、行動するまでの時間がかかってしまうのは、何が自分にとって必要な情報なのかを見極めることができていないから。

受け取る情報が増えればそれだけ迷いを生むことになり、自分のできないことまでなんとかしようと対処してしまいます。

不安になったり迷ったりすることは、行動をどんどん遅くしてしまうのです。

自分の手に負える範囲外のことや価値の低いものは、思い切って切り捨ててしまってもOK。

終わりの見えないものは最もムダな行動と言えるでしょう。

(3)目的達成までのルートを考える

目的が明確になっていても、そこへたどり着くまでの筋道がはっきりしていなければ、当然早い行動をすることはできません。

行動するということは、現時点の自分から、理想や目的に向かって進んでいくことを意味します。

当然、最短距離で目的に向かうことが一番の近道と言えますが、この最短距離は人によってさまざま。

自分の得意なことや苦手なこと、モチベーション、周りの協力などによって、どんな手段で行動するのが良いか変わってくるのです。

これを考えずに動き出してしまうと、途中で方向が間違っていることに気づき、方向転換が必要になることもあります。これは大幅な時間のロス。

自分の環境を知り、どのようなルートが自分にとっての最短距離なのか、初めに決めて行動に移すのがいいと言えるでしょう。

(4)視点を変えて結論を出す

自分の環境を把握し、どの筋道で行動するのが最適なのか考えたとしても、複数の選択肢で迷うこともあるはずです。

メリットもあればデメリットもあり、どの選択肢が一番良いのか判断が難しくなるのは珍しいことではありません。

そんなときでも行動を早くするためには、“結論を出す”ことを最優先に考えます

違う角度から物事を見たり、第三者の意見を聞いてみたりすることで結論に変化が出てくるかもしれません。

その結果、「自分では決めきれない」という結論が出たのであれば他の人に決めてもらうという結論を下してもかまわないでしょう。

迷うことで人はどんどん視野が狭くなり決断できなくなっていきます。視点を変えて、“決める”ことに重点を置くことで早く行動できるようになるはずです。

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行動が遅いまま大人になると苦労する3つの理由

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行動や動作が遅くても、子どもの場合は最悪許されます。これから成長していく可能性が十分に残っているからです。しかし、大人だとそうはいきません。

大人になっても行動や動作が遅い人は、社会に出てから「仕事ができない人」という評価を下されるようになります。

以下では、その理由についてお話ししていきます。

(1)仕事が覚えられない

行動や動作が遅い人は、自分がとりかかろうとしている物事を十分に把握していません。

そのため、仕事を割り振られても、同じことを何度も聞いたり、同じミスを繰り返したりします

仕事を覚えないことで自分が残業する分には良いですが、周りにしわ寄せがいく場合はイライラされることもあります。

(2)「効率化する」という意識がない

マイペースに物事を行う人は、非効率的な方法で行動していることが多いため、仕事でも同様の結果をもたらします。

さらに、何かを“効率化する”という概念がないため、ずっと遅いスピードで仕事をし続けることになります。

周りが自分よりも先に仕事を終えるのを見ても、「きっと仕事量が違うだけだ」と納得してしまいます。

(3)優先順位が理解できない

動きがスローな人は大抵物事に優先順位をつけることができていません。

「今やるべき仕事」と「後でもいい仕事」に2つが目の前にあったとき、「後でもいい仕事」の方を選択したりします。

仕事をしていると同時に複数の仕事のタスクを投げられることもありますが、こうした人はうまく時間配分ができずにパンクしてしまいます。

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行動が遅い大人のための6つの自己改善テクニック

自己改善

「仕事が遅すぎる」「マイペースを治せ」などとよく言われるけど、どうやって改善したらいいか分からない……。そんなあなたのために、自分でできるマイペース改善テクニックをご紹介します。

(1)ゴールを明確にする

全体像を把握しないまま仕事に取りかかってしまうと、どうしても行動のスピードが落ちてしまいます。

仕事に限らず、何をするにしても必ずゴールを明確にしてから動くようにしましょう。

会議であれば「何を決める」会議なのか、買い物なら「何を必要」としているのかを明確にする。普段からそういう思考をすることで徐々に行動が早くなってきます。

(2)優先順位をはっきりさせる

自分や仕事にとって、一番大切なことは何かを考えるクセをつけましょう。

優先順位をはっきりさせないと、何かを決断する際にムダな迷いが生じて時間を浪費してしまいます。

このとき、ゴールを明確にしていると簡単に優先順位をつけることができます。

(3)何事もポジティブに捉える

たとえば、仕事の失敗を引きずってネガティブな感情にとらわれていると、いつのまにか仕事の行動・動作スピードが落ちてきます。

ネガティブ思考になることで、「どうせ自分はダメなやつだ」「自分には何もできない」と無力感を抱いてしまうからです。

「失敗は成功の母」という言葉もあるように、何事もポジティブに捉えるようにしましょう。

歴史的に見ても、何か偉業を成し遂げている人は、それを“躁状態”のときに行っていることが多いです。

(4)少しだけやってみる

行動や動作が遅い人の中には、何かを始めるまでに長く時間をかけてしまう人もいます。

「面倒くさい」「自分には無理だ」などとネガティブな考えがプレッシャーとなって身動きが取れないのです。

何もせずにただ不安がっていてもしょうがないので、まずは5分だけでも取りかかってみましょう

少し手をつけることで、目指すべきゴールが見えてきたり、やる気が出てきたりするものです。

(5)今できることは今やる

今すぐにできることなのに、「後ででいいや」と後回しにするのは悪い習慣です。後回しにした仕事や家事は、結局忘れたり積み重なったりして時間を浪費するハメになります。

「今できることは今やる」。シンプルですが、習慣にするのはなかなか難しいので、毎日意識することが大切です。

(6)完璧を求めすぎない

何でも完璧にやろうとしてしまうまじめな人にも、行動や動作が遅いケースが多く見られます。

このタイプの人は他人が気にしないような細かい部分にまで労力を注ぐため、作業スピードが遅くなってしまうのです。

完璧を目指すことは大切ですが、それで仕事が遅れてしまっては元も子もありません。

状況によっては100点を目指さず、ある程度の妥協はするようにしましょう。

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まとめ

「行動が遅い子どもへの対処法」や「マイペースを改善するテクニック」などについてご紹介してきました。

ゆっくりスローペースで生きるのは本来悪いことではありませんが、21世紀の現代では何よりもスピードが求められます。

改善は必ずできるので、自分や子どもにとって大切だと思うことは実践してみてはいかがですか?

【参考文献】
・『スクールカウンセラー 実例ファイル(2) 生活態度と習慣』田上不二夫・著

●ライター/桜井涼(メンタルケア心理士)
●追記/パピマミ編集部
●モデル/KUMI(陸人くん、花音ちゃん)