タバコは害だらけ? 喫煙がもたらすデメリットと意外なメリット
2014年5月27日 | よみものタバコは害だらけ? 喫煙がもたらすデメリットと意外なメリット

(4)喫煙者はメタボにもなりやすい!?
今ではすっかり世間に定着した“メタボリックシンドローム”。
喫煙者は非喫煙者に比べて発症率が最大で約3倍になると言われています。
喫煙により、内臓脂肪が増える原因になるコルチゾールという成分が多く分泌されるようになるからです。
また、男性ホルモンや女性ホルモンの働きを抑えるため、内臓脂肪がたまりやすいという側面もあるようです。
タバコを吸うと老け顔でかつメタボ体型になりやすい……。喫煙はあくまでも個人の自由です。
(5)タバコは女性の卵巣機能に大きく影響する
女性にとって人生で最も大切なことの一つに“出産”があります。
その出産の準備やサポートをしてくれるのが“卵巣機能”です。
卵巣機能はストレスなどに大きく左右されるため、繊細な機能です。
そして、女性の喫煙はこの卵巣機能に大きな影響を与えるのです。
タバコが女性に与える具体的な影響としては、
・女性ホルモンの分泌が減少する
・卵胞の発育が悪くなる
・生理不順が起こりやすくなる
・不妊率が高くなる
・不妊治療であまり効果がでなくなる
・閉経する時期が非喫煙者に比べて早くなる
といったものがあります。このように、タバコは女性の“妊娠・出産機能”に大きなダメージを与えるのです。
(6)妊婦は早産・流産のリスクも
また、妊婦が喫煙をした場合は胎児にも大きな影響を与えます。
タバコの成分の中には、血管を収縮させて血管中の酸素を減少させる働きを持つものがあります。
その結果胎盤の機能が低下してしまい、胎児の栄養不足や酸素不足を誘発し、発育を阻害するのです。
胎盤の機能が低下すると胎盤早期剥離や流産などのリスクも上昇します。
さらに、妊娠期間中にタバコを吸い続けた場合、早産の発生率が約3倍になるとも言われ、低体重児になる確率も約2.5倍になります。
他にも、赤ちゃんがいきなり死亡してしまう恐ろしい病気『乳幼児突然死症候群(SIDS)』の発症率も4.7倍高くなります。
愛するわが子が自分のせいで命を落としたり、苦しんだりすることを本望に思う女性はいません。
「子どものため」と覚悟を決めて、禁煙するようにしましょう。
(7)喫煙は男性の精子にもダメージを与える
妊娠・出産において喫煙が悪影響を与えるのは女性だけではありません。
実は男性が喫煙をすると、精子にダメージを与えることが分かっています。
タバコを吸うと血管中の酸素が不足した状態になることはすでにお伝えしました。
酸欠状態になると、さまざまな器官が十分な役割を果たすことができなくなります。
精子の生成もそのうちの一つです。
精巣の不十分な働きによって生産された精子は、通常の精子よりも運動能力が低く、受精する確率が下がると言われています。
また、遺伝子などに欠陥を抱えた精子はそのまま胎児の発達にも悪影響を及ぼします。
染色体の異常や奇形など、胎児に先天的な異常を発生させる確率が高まると言われています。
→次ページでは、タバコがもたらす体へのメリットを見ていきましょう。