賢い人はまとめ方が上手? 成績UPに効果的なノートの取り方

2016.03.30

こんにちは。家庭学習アドバイザー、プロ家庭教師の佐々木恵と申します。

勉強が苦手な女子中学生を中心に指導してきましたが、成績が伸び悩んでいる人のノートにはある特徴があります。

今日は賢いノートの取り方をご紹介します。

手書きとタイピングによる記憶力の差

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ノートを手書きで取る場合とタイピングをする場合、記憶力にどのような差が出るのかという実験を、プリンストン大学の心理学者が行ったそうです。

実験の結果、具体的事実に関する記憶については、どちらも差があまりないということがわかったといいます。

しかし、意味内容の理解度や応用力については、タイピングの場合に比べて手書きの場合のほうが圧倒的にパフォーマンスが良かったということです。

また、同じように手書きでノートを取った場合でも、丸写しするだけでなくできるだけ自分の言葉へ言い換えてノートを取った人ほど優秀な成績だったとのこと。

この実験結果を踏まえれば、やはり手書きでノートを取ったほうが良さそうだということになりますね。

関連記事:すべての勉強の基本!? 子どもの国語力をつける“音読+書写”のススメ

賢いノートの取り方19選

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(1)書き過ぎない

著書『偏差値60以上の子、50以下の子の習慣』にて、『偏差値60以上の子はノートを取り『活用』し、偏差値50以下の子はノートを取らない。または、些細なことでも全てノートに書く』と紹介されていました。

メモやノートを取らないのは論外ですが、書き過ぎもよくないのです。

特に女の子に多いですが、ノートをやたらとカラフルにし、絵や図を美しく書きすぎている子が目立ちます。

多くの子がノートを取ること自体が“目的”になってしまい、理解する段階まで到達できていません。

(2)色分けをする

清水章弘さんの著書『中学生からの勉強のやり方』では、オレンジ色のペンを使ったノートの取り方が紹介されています。

普段の授業でノートを取る際に、重要な言葉はオレンジのペンで書いておくことで赤シートをかぶせたときにオレンジ色の部分が見えなくなるため、オリジナルの問題集の完成です

また、科学的に人間が一番注目しやすい色とされる“赤色”のペンを使うことも有効です。

赤は注意力を引きつけるため、一番目立たせたいこと(一番重要なこと・覚えたいこと)を赤ペンで書いたり、ラインを引いたりするといいでしょう。

赤の次に目立つ“黄色”も有効です。黄色は警告色と言われており、危険や注意を促す際に使われます。

ここは間違えやすいから注意!」という箇所に黄色でラインを引いたり、印をつけたりしておくといいでしょう。

(3)気づきを書き出す

著書『頭がいい人はなぜ、方眼ノートを使うのか?』では、方眼ノートの真ん中にセンタースペースを設けて、先生のコメントや自分の気づきを書くよう勧めています。

解説の中で疑問に思った点や気づいたことをメモし、その気づきをストーリー化することが重要と述べています。

板書の丸写しだけでなく、自分の言葉を書いていき、つなげてストーリー化することで知識が深まっていきます。

(4)ルーズリーフを使う

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整理整頓が苦手という場合には通常のノートを使う方がいいですが、そうでなければルーズリーフを使うことをおすすめします。

情報の追加や削除が簡単にできますし、すでに理解できた部分を除いていくことで、自分だけの教科書を作ることができます

1枚の紙なのでノート忘れをすることもありませんし、情報を管理しやすいという利点は大きいでしょう。

ばらばらになりやすく前後関係が分からなくなってしまわないよう、授業を受けた日付を書くようにするのも有効です。

(5)1テーマにつき見開き1ページを使う

ノートの途中で授業のテーマが変わった場合でも、そのまま続きから記入していく人が多いのではないでしょうか。

ノートを取る際には見開き1ページ(左右2ページ)で1テーマを基準とし、見出しが変わるときにはページに余白が残っていたとしても常に左のページから書き始めるようにしましょう。

ノートがテーマごとにまとまることで、見返したときに情報が頭に入りやすくなります。

(6)日付と内容を書く

どれだけノートを上手に取っていたとしても、後からどこに書いたのか探し出せなければ意味がありません。

ノートを取ったときには、上に日付と記述した内容やタイトルを書いておくことで、検索しやすくなるのです。

また、問題集を解いたような場合には、問題集のページ数や問題番号を書いておくとこで、行き来しやくすくなるでしょう。

(7)見出しをずらして書く

ノートを取るとき、「大見出し」「中見出し」「小見出し」をすべて文頭を揃えて書いてしまうと、見やすく書くことができません。

大見出しを左に揃えて書いた場合、次に小さな見出しを書くときには1〜3文字ほど右にずらして書くようにしましょう。

それぞれの見出しは文頭の場所を統一し、どの階層について書いているのかを意識することが重要です。

見出しの頭に四角や丸などのマークをつけて使い分けるのもいいでしょう。

(8)図やグラフを活用する

文字ではどうしても理解しづらいという部分は、適度に図やグラフを使うことで理解が深まります。

時には絵を描いて、そのキャラクターにしゃべらせというようなことも、記憶に残りやすくなっていいでしょう。

(9)複雑な図はコピーする

黒板の板書や教科書の資料など、ノートに取りたいけど情報が多すぎたり図が複雑だったりして、ノートを取るのに時間がかかるものもありますよね。

それをいちいち書いていたら、時間がいくらあっても足りません。

書くのに手間がかかりすぎると感じた場合は、それをコピーして、そのままノートに貼り付けるようにしましょう。

これでムダな作業が減り、重要な部分をノートに取ることに専念できるはずです。

コピーする際は少しだけ拡大コピーしておくと、視認性もあがり見やすくなるでしょう。

(10)付箋を活用する

ノートを取りながら、「後で見返したい」「よくわからなかった」など感じることがあるはずです。

そんなときは、該当する部分に付箋を貼っておき、後から見返せるようにしましょう。質問内容を付箋にメモしておくこともできるため、うまく活用することができます。

どこに何が書いてあるのか、検索を目的に使うのもいいかもしれませんね。

うまく活用できれば、ノートを開かなくてもどこに何が書かれているのかわかり、すぐにアクセスすることができます。

(11)3分割して使う

ノートを開いて、右側のページに縦線を入れて2つに分割します。こうすると、左側・右側1・右側2、というふうに3分割することができますね。

左側は、黒板に書かれたことや先生が話したことなど、通常のノートの使い方をします。

そして、右側の分割したページは、一方を「気づいたこと」、もう一方を「まとめ」として使うのです。

左側のノートに取った内容をふまえ、「どうしてこうなるんだろう」「この場合はどうなる?」というよに、さまざまな気づきが生まれてくるはずです。これをどんどん書き取っていきます。

そして最後に、「ノートに取ったこと」と「気づいたこと」をふまえて、まとめとして書くことで思考の流れを作ることができ、頭をすっきりとさせることができるでしょう。

(12)ノートをまとめるのは授業のあと

ノートというものは、必ずしも授業中に完成させなければならないものではありません。

また、キレイにまとめあげることが目的であれば教科書の方がよっぽどよくまとまっていると言えるはず。

ノートを作ることが目的となってしまわないように、まずは雑な字でも構わないので“メモを取る”という意識でいることが大切です。

キレイなノート作りは家に帰ってからでもできるので、授業中は極力先生の話す言葉に耳を傾けましょう。

板書に書かれていたことなら友人のノートを見せてもらうこともできますが、先生の話したことはその場でしか聞き取ることはできません。

書いていないけど大切なこと、というのは案外多いものです。

(13)まとめるときは右脳に訴えるように

ノートに書いたことをさらにまとめ、しっかりとしたノートを作る場合には、「読んで分かる」ではなく「見て分かる」というような書き方をするのがおすすめです。

文字をいちいち読んで理解しなければならないのでは、教科書を読んでいるのと変わりません。より効率的にするためには、パッと見ただけで何がどこに書いてあるのか情報が捉えられるようなものでなければならないのです。

文字の色や書く場所はもちろん、ときには図を使ってまとめる必要もあるでしょう。

文字の量をできるだけ減らし、右脳で理解できるようにすることがまとめノートでは重要です。

(14)疑問点を書き取る

先生の話の中には、聞いて分かる部分とそうでない部分があるはずです。授業にメリハリを付けるために雑談を盛り込む先生もいるでしょう。

そこで重要なのが、自分が疑問に感じたことを書き留めておくことです。

“分からなかった部分”を明確にしておけば、後から復習する際にも効率的にノートを見返すことができますし、疑問点の書き取りを意識することで、情報の要不要に対する感覚も研ぎすまされていきます。

(15)先生の話す接続詞に注目する

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「板書を丸写しせず大切なところだけをノートに取る」と言われても、慣れないうちはどこが重要なのかも分からないですよね。

そこでおすすめの方法が、先生の言葉に隠れた『接続詞』に注目することです。

「なぜなら」の後には根拠が、「だから」「要するに」の後には結論が、「しかし」「ところが」の後には反対の見方が、「つまり」「すなわち」の後には言い換えの表現がくるはず。

教科に関わらず、根拠、結論、反対意見、言い換えというものは説明においてカギとなる部分であることが多く、テストなどでここから問題が作られるということも多いでしょう。

そのため、この言葉に注意してノートを取るようにすることで、テストを意識したノート作りが自然とできるようになります。

(16)感情を書き込む

授業の説明には直接関係ないことでも、そのときの感情をノートに書き取ることでメリットが生まれます。

「分かりにくい」「声が小さい」など授業中に感じたグチのようなものから、「どうしてこうなるんだろう」という感情まで書いてみましょう。

この“感情を書き込む”というという作業は脳の『ワーキングメモリー』の働きを活性化させ、あとからノートを見返したときに授業内容を思い出しやすくなるという効果があります。

ちょっとしたメモ書き程度で構わないので、ぜひ試してみてください。

(17)誰かに説明するつもりで書く

何を書き取ればいいのか分からない」という場合におすすめの方法が、“誰かに説明するつもりでノートを取る”という方法。

分かっていない人に説明するためにはまず自分が内容を理解しなければなりませんが、「どうやったら分かりやすく説明できるだろう」という第三者の視点を持つことで、授業のカギとなる部分の見極めができるようになります。

どこが大事でどこが不要な部分なのか、情報を取捨選択する能力を高めるための方法でもあります。

(18)予習して授業に臨む

ノートに書くのは間に合わないし、書き取れたとしても、後から見返して理解することができない……。

これは、ノートを取るという行為で授業内容をインプットしようとしているからです。

初めて聞く内容を聞きながら書き取るということが難しいということは想像できますし、そうやって書き取れたとしても後日復習する際に頭の中に内容が入っているかというと疑問です。

そこでおすすめなのが、授業で扱う部分を予習していくこと。とはいえ、疑問点を探しだして解決させることまでする必要はありません。

軽く目を通してどのようなことを扱うのか頭にいれておくだけで、授業中の理解度が高まり、聞きながらインプットしていくことが可能になります。

そして聞きながら理解し噛み砕いた内容を、今度はアウトプットの場としてノートに書き込んでいくのです。

これが可能になれば、テスト前に復習する場合にも”理解して吐き出した情報”に触れることができるため、短時間で見直すことができるようになります。

(19)メモリーツリー

これは、ノートの中央にキーワードとなる言葉を書き、それに関連する言葉を枝葉のようにどんどん書いていくというもの。

新たに出てきた言葉に関するものがあれば、それも次々に書いていきます。

このとき、枝葉のつながりが多いキーワードは、それだけ重要なキーワードだと言えるため、ペンで目立たせるなどしてマーキングしておくといいでしょう。

自分の頭の中を客観的に把握することができ、特に社会などの暗記系科目で効果を発揮します。

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ノートの取り方が下手な人の特徴6つ

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(1)ノートに隙間なく書く

ノートを取っても理解できない、後から見返してもよくわからないという人に多いのが、ノートを取るときに行間をあけずにびっしりと書こうとすることです。

詰めて書かれた文字は読みにくいですし、復習する際に追加で書き込むことができなくなってしまうため、ノートは余裕をもって使うようにしましょう。

(2)複数教科を1冊のノートにまとめてしまう

これは面倒くさがりな人に多い特徴です。教科ごとにノートを分けることはせず、同じものにどんどんと追加で書き込んでしまう人もいます。

どこからどこまでが同じ教科か分からなるのはもちろんのこと、後から見返したときにまとまりがなく、読みづらいものになってしまいます。

(3)板書のすべてを書き写そうとする

書くことに必至になってしまい、先生の話すことのポイントや要点が分からなくなってしまいます。

全てを書こうとすることで“広く浅く”という理解になってしまい、正解にいたるまでのプロセスがつかめなくなりがち。

また、全てを書き取れたということで、“ちゃんと勉強した気になる”というのもデメリットのひとつです。

(4)黒1色で書いている

ノートをカラフルに色付けしすぎると余計に分かりづらくなってしまうことがありますが、黒1色だけで書くのも好ましくありません。

重要なところを目立たせるためには、3色ペンを使うのがいいでしょう。

このときも、ただやみくもに色付けするのではなく、色ごとにルールを作って分けるようにしてください。

(5)色を使いすぎる

ノートを取るときに内容に応じて色分けすることは効果的ですが、やりすぎてしまうと逆効果です。

文字だけでなく、マーカーを使って大事なところを目立たせるというときも、線を引きすぎてしまうとどこが大事なのかかえって分かりづらくなってしまうでしょう。

使うのは3色程度にとどめ、“本当に重要な情報”にのみ色を使うようにしてください。

(6)文字の大きさや場所がバラバラ

小学生低学年の子どもによく見られる傾向で、文字の大きさがばらばらだったり、文字と文字の間隔が揃っていなかったりします。

また、罫線などがあるにも関わらずそれを無視して文字を書くこともあまりよくありません。

文字の大きさが不安定な時期は、横罫のノートではなく方眼タイプのノートがおすすめです。その後、徐々に大学ノートなどに移行できるようにしましょう。

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まとめ

「ノートを取ることが下手な人の特徴」や「教科別のおすすめ法」などについてご紹介してきました。

ノートを取ることは、板書を写すことではありません。一番の目的は先生の言うことを“理解”することです。

これができていなければ、どれだけ立派なノートを作ったとしてもなんの意味もありません。

成績を上げたい、楽しく勉強したいというそれぞれの目的にむかって、効果的なノートの取り方を身に付けましょう!

【参考文献】
・『偏差値60以上の子、50以下の子の習慣』齊藤淳一・著
・『中学生からの勉強のやり方』清水章弘・著
・『頭がいい人はなぜ、方眼ノートを使うのか?』高橋政史・著

●追記/パピマミ編集部
●モデル/福永桃子神山みき(れんくん)



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