妊娠中の痒みはどうすればいいの?妊娠性痒疹の原因と対策
2019年10月18日 | よみもの妊娠中の痒みはどうすればいいの?妊娠性痒疹の原因と対策

妊娠中はホルモンバランスや体調の変化に伴い、肌荒れや発疹、などのトラブルに悩まされる妊婦さんが多いそう。これは、「妊娠性痒疹((にんしんせいようしん)」と呼ばれ、妊娠中期から後期にかけて起こります。
多少の痒みなら我慢できそうな気がしますが、なかには夜も眠れないほどの症状に悩まされる人もいます。妊娠中の痒みは一体なぜ起こるのでしょうか?
今回は、妊娠性痒疹の原因と対策をご紹介します。
妊娠中の痒みはいつ頃から感じるの?
お腹や背中、太ももなどが赤くなり、強い痒みをともなう湿疹やじんましん、水ぶくれができる症状のことを「妊娠性痒疹」と呼びます。妊娠中期から後期にかけて起こりやすい症状ですが、まれに妊娠初期から痒みを感じる人もいるようです。
妊娠性痒疹のメカニズムとは?
妊娠性痒疹の原因は、
- ・肝臓機能の低下
- ・新陳代謝が活発になって汗をかきやすくなる
- ・ホルモンバランスの変化で肌が敏感になる
などが主な原因と言われています。痒みに耐え切れずに掻きむしってしまうと、産後に跡が残ってしまうので注意してください。
痒みを抑える予防法とは
普段から次にあげるようなことに気をつけていれば、妊娠性痒疹を予防し、痒みが出ても症状を軽くすることができます。
1. 保湿
乾燥すると痒みが増すので、肌を清潔に保ち、小まめに保湿すること。妊娠線予防のために、お腹や太ももには、妊娠線予防用のクリームを塗るのがオススメです。
2. 汗はこまめに拭く
汗をかいたら小まめに着替えること。汗を拭くときも、こすらずタオルで優しく拭くようにしましょう。
3. 柔軟剤は使用しない
一見肌に優しくみえる柔軟剤ですが、成分によっては肌との相性が悪く、ダメージになることも。肌の調子が気になるようなら、使用を控えましょう。
4. 冷やす
入浴後や就寝中は、痒みが強く出る傾向があります。湿らせたタオルを肌に当てたり、保冷剤で冷やしたりすれば、一時的に痒みを和らげることができます。
5. 衣服は天然素材のものを
下着や服は化学繊維ではなく、肌触りのよい天然素材のものを身につけること。とにかくできるだけ刺激を抑えましょう。
6. お風呂での過ごし方
身体を洗う石鹸は無添加のものがオススメです。洗うときもゴシゴシこすらず、優しく洗い、シャンプーやリンスのすすぎ残しがないように、しっかり流しましょう。
上記のものは、あくまで予防法や悪化させないための手段にすぎません。症状がひどい場合は、皮膚科を受診すること。胎児に影響の出ない薬もあるので、医師に相談をしながら治療をすすめて、悪化させないことが大切です。
似た症状
多形妊娠疹(PUPPP)
妊娠後期の初産婦に多く見られます。腹部を中心に、腕や脚にかけて蕁麻疹のようなブツブツした紅斑があらわれます。紅斑が融合して広範囲に広がることも。強いかゆみをともないますが、出産後に軽減することが多いです。
妊娠性疱疹
妊娠時にあらわれる自己免疫性の水疱症。水疱をともなう浮腫性の紅斑があらわれます。こちらも出産後に軽減することが多いです。
妊娠性肝内胆汁うっ滞症
妊娠中のホルモン変化の影響で胆汁のうっ滞が起こることで、激しいかゆみが発生、全身に広がることもあります。ついで黄疸が発生することも。
最後に
妊娠中はさまざまな体調変化を感じ、不安な気持ちになるかもしれませんが、どの妊婦さんも同じ。気負いすぎてストレスをためないよう、なるべく無理をせずリラックスして過ごすよう心がけてくださいね。
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