痛みがあったら要注意!妊娠中のでべそ「臍ヘルニア」は出産後に元へ戻る?
2019年9月20日 | よみもの痛みがあったら要注意!妊娠中のでべそ「臍ヘルニア」は出産後に元へ戻る?

お母さんと赤ちゃんをつなぐへその緒。名残である“へそ”を、おなかに新しい命を宿してから改めて眺めてみると、なんだか感慨深かったりもするものです。でも、おなかが大きくなるにつれてぽっこり飛び出してきて……。マンガで描いたような「でべそ」に!
見た目も良くないし、薄着の季節だと服の上からもわかって恥ずかしい。出産したらちゃんと戻るかも心配だし、そもそも、ほかの妊婦さんもみんなでべそになっているの? もしかして、私だけ? 気になるけれどなかなか人には聞けない「妊娠中のでべそ」について、みていきましょう。
妊娠中に“でべそ”になる理由
生まれつきでなくても、妊娠中におへそが飛び出して“でべそ”になる妊婦さんは少なくありません。その理由として考えられているのが、おへその皮下組織が薄くなったり裂けたりすることによるもの。
お母さんのおなかにいたとき成長に必要な酸素や栄養をもらっていたへその緒は、出産を機に切り離されます。役目を終えたへその穴は、はんこん組織や筋膜などのかたい組織が覆って塞ぐのですが、妊娠をしておなかが大きくなることで引き延ばされ、薄くなったり裂けたりして内側から押す力を抑えきれなくなると、でべそになってしまうのです。
痛みをともなうときは要注意!妊娠中のでべその種類
腹圧で飛び出したでべそは「臍ヘルニア(さいへるにあ)」といわれ、状況によって大きく2つに分けられます。
痛みをともなう臍ヘルニア
おへその下にある腹膜に穴が開き、腸や脂肪が組織のあいだから脱出しておへそが飛び出している状態。痛みをともなう。脱調していたり、空いた穴に腸がはまり込んで血流が阻害されたりすることがあるので、早めに受診しましょう。
痛みをともなわない臍ヘルニア
内側からの圧力でおへそが飛び出している状態。痛みはなく、出産しておなかの大きさが戻ると、自然に治っていくことがほとんど。どうしても見た目が気になるようであれば、手術で治すこともできる。
このほか、腹水といっておなかに水が溜まる病気が原因ででべそになることもあるので、持病があるかたや、ほかの症状をともなっているかたなどは、早めに主治医に相談しましょう。
また、妊娠中に伸びた皮膚が戻りきらず、たるんだ皮膚が盛り上がったり、おへそ周辺の筋肉が薄くなったりすることで起こる「臍突出症」も、出産後に悩む女性が多いでべそ。へその穴は塞がっているのでそのままでも心配ありませんが、見た目が気になるようであれば、手術で皮膚のたるみを取り除くなどします。
臍ヘルニアにならないために
多くの妊婦さんが経験する、妊娠中のでべそ。でも、ちょっとした心がけで防ぐこともできます。
- *妊娠中は腹帯やさらしで腹部を支え、筋肉への負荷を軽くする
- *妊娠中から出産後にかけて、マタニティーガードルなどでおへそを保護してあげる
腹筋を鍛えることはあまり効果がないようなので、おなかに負担のかかるストレッチなどは、妊娠中は控えめに。
見た目に抵抗を感じるかもしれませんが、出産を終えれば元どおりになる人も多い妊娠中のでべそ。赤ちゃんが大きく育っている証でもあるので、気にしすぎないようにするのがいちばんなのかもしれません。
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