クリームなしでも平気? “妊娠線”ができる原因と目立たなくする方法
2019年4月16日 | よみものクリームなしでも平気? “妊娠線”ができる原因と目立たなくする方法

こんにちは。ママライターの木村華子です。
妊婦に付きまとう悩みの1つに妊娠線があります。できるかどうか、実際誰にもわかりませんが、ケアのためにと高い妊娠線予防クリームを購入する方も多いのではないでしょうか。
妊娠線予防クリームを使っていても、体質によっては妊娠線ができてしまう人や買っただけでケアを怠り、妊娠線ができてしまったなんてケースも珍しくはないようです。
今回は基礎的な妊娠線の原因と、お手頃価格の予防策をご紹介いたします。
“妊娠線”とは、急激に大きくなるお腹に皮膚の伸びがついていけず、真皮が裂けてできる断裂跡のこと。
お腹が大きくなり始める妊娠6か月ごろからできやすくなるそうです。
妊婦さんのうち、約7割以上の人に妊娠線があらわれるという結果もあり、妊婦さんの悩みの1つでもあるようです。
妊娠線は一度できてしまうと、それを薄めることはできるものの、完全に消すことはできません。
妊娠線ができる3つの要素

上記でも触れましたが、私たちの皮膚は表皮や真皮、皮下組織など、何層もの層が重なって形作られています。
妊娠によりウエストやヒップ、バストの皮膚が急激に伸びるのですが、表皮の下にある真皮や皮下組織が伸びるスピードに追いつけないとき、断裂を起こしてしまうのです。
つまり妊娠線の原因は、第一に急激な皮膚の伸びが挙げられるわけですね。
また、麻布ビューティークリニックの医師である片山聖子先生によると、『妊娠中に分泌量が増えるコルチステロイドというホルモンが肌の弾力を低下させることも妊娠線の一因として考えられる』ようです。
まとめると、妊娠線は“胎児の成長”と“ホルモンバランスの変化”によって起こるわけですが、さらに『筋肉がかたい』ことも原因となりうるようです。
筋肉がかたい人は、脂肪がつき皮膚が伸びることに慣れていないため、皮膚が伸びにくく妊娠線ができやすいとされているのです。
逆に筋肉を柔らかくし、皮膚の伸縮を保つことで妊娠線を予防することができるのです。
本数や形状には個人差も
妊娠線のできかたには個人差があるようです。
たとえば、おへそを中心に上下にピーっと1本の線が入る人もいれば、何本もできる人もいるようです。また、ひび割れのように広範囲に広がってできる人もいます。
さらに、妊娠線はお腹というイメージが強いですが、胸やおしり、太もも、二の腕など脂肪がつきやすい部分にもできやすいと言われています。
皮膚の伸びが激しい部位は特に注意が必要なのです。
妊娠線の前兆
妊娠線の前兆として、多くの方が“痒み”を感じるようです。お腹のハリに真皮が耐えきれなくなり徐々に裂けているため、痒みを伴うと言われています。
お腹のふくれとともにかゆみを感じてきたら妊娠線のあらわれかもしれませんね。
「ケアしてなかった……」という方もまだ遅くありません!出産後も綺麗な体でいるためには、全体に広がる前にしっかりと保湿することで妊娠線ができる可能性を抑えることができます
妊娠線ができやすい人の特徴

(1)2人目以降の人は油断禁物
1人目よりも2人目以降の妊婦さんの方が、妊娠線ができる確率が高いという結果もあるようです。
その理由として、『1人目でできなかったから2人目のときもできないだろう!」という油断が原因にあるようです。
実際は、1人目の出産で1度大きくなった子宮が再び大きくなるので、お腹はすでに大きくなりやすい状態。
1人目で妊娠線ができなかったとはいえ、大きくなるスピードに皮膚がついていけない場合もあります。
1人目のときよりも身体の十分なケアが必要とも言われているようです。
また、1人目の育児に追われながらのマタニティーライフ。とても自分に時間・ケアをする時間がもてないという現実もあるようです。
妊娠線ケアよりも、「ゆったりと休みたい」というのが本音になってくるのかもしれませんね。
(2)多胎妊娠の場合
多胎妊娠の場合、おなかが急激に大きくなりやすいという特徴もありほぼ全妊婦さんに妊娠線ができると言われています。
かなりの力で引っ張られるため、何もケアをしていないと体中に妊娠線ができてしまうケースもあるようです。
妊娠線のあらわれを最小限におさえるためにも、できるだけケアを怠らないことが大切なようです。
(3)高齢出産
1人目の妊娠よりも歳を重ねている分、皮膚の伸びが悪く妊娠線ができやすくなるということもあるようです。
その一方で、高齢出産であっても肌に弾力があり潤いや柔らかさを持ち合わせている人であれば、妊娠線はできにくいという結果も。
いずれも日頃からの肌ケアを心がけることがポイントになりそうですね。
(4)小柄な人
お腹の皮膚の表面積が普通の人よりも小さいため、より皮膚が強く引っ張られる傾向にあります。
(5)体重の増加が12kg以上
一説によると、妊娠してから体重の増加が12kg以上になると妊娠線ができる可能性が高くなると言われています。
逆に、体重の増加が8kg以下の人には妊娠線ができにくいと言われているため、日頃から体重管理に気をつけるといいでしょう。
(6)アトピー体質
アトピー体質の人は治療のためにステロイド剤を使うことが多いです。
しかし、ステロイド剤は副作用として肌の弾力を弱める効果があるため、妊娠線ができやすくなってしまいます。
(7)乾燥肌
肌の健康を保つためには保湿が必要不可欠です。肌がしっかりと潤っていることで肌の修復力も高まります。
しかし、乾燥肌の人は皮膚が伸びにくい傾向にあり、お腹の膨張に耐えきれずに妊娠線ができてしまいがちです。
乾燥しやすい、また乾燥しやすい時期には余計に注意が必要ですね。
(8)血行が悪い
妊娠をすると血量が増えるので血行が良くなるイメージがありますが、妊娠中は運動不足になりがちなため、血行が悪くなってしまいやすいです。
血液がスムーズに流れていない部分、血行が悪い部分には妊娠線が出やすいと言われています。
(9)皮下脂肪が多い
ぷにぷにした触感からは想像できませんが、実は皮下脂肪には伸縮性がありません。そのため、皮下脂肪はお腹の膨張に耐えきれず裂けてしまいます。
皮下脂肪が多い人ほど皮下脂肪が裂ける可能性が高く、裂け目も多くなることがあるようです。
(10)リンパの流れが悪い
リンパの流れが悪いと、肌の機能が衰えて肌トラブルが起こりがちです。そのため、リンパの流れが悪い人は妊娠線もできやすくなってしまうと言われています。
赤ちゃんがスクスクと育っている分、小柄なママへの負担が大きくなってしまうようです。
妊娠線ができにくい人の特徴3つ

(1)初産婦さんはケアもバッチリ!?
初産婦さんは経産婦さんよりも若いことが多いです。
つまり、肌の弾力性があることはもちろん、子宮が伸びにくく大きくなりにくいことから妊娠線のリスクが低いとされているようです。
さらに、第1子ということもあり、自分への時間が経産婦さんよりも確保することができます。
1人目だからとケアをしっかりする妊婦さんが多いため、妊娠線ができにくいとも言われています。
(2)若い妊婦さん
20代前半の妊婦さんにおいては、体の急激な変化に順応していく力が備わっています。
そのため妊娠線ができにくく、さらに産後の体型も戻りが早いと言われているようです。
(3)大柄な人
お腹の表面積が大きい分赤ちゃんが順調に成長していても、ふくらみがあまり目立たない人が多いようです。
とはいえ、体が大きい人は赤ちゃんも大きいことが多いため、「自分は大丈夫」と安心はできないようです。
いずれも確かなのは、“肌の潤い・弾力”がポイントのようです。妊娠に関係なく、常にケアしモチモチを保つことが大切なようですね。
妊娠線をできにくくする方法7つ

(1)コラーゲンの摂取
皮膚の潤いを保つためには、ビタミンCとコラーゲンが必要不可欠ですが、妊娠中はホルモンの影響やお腹の赤ちゃんがそれらを大量に消費してしまうことにより、皮膚が潤いを無くして妊娠線ができてしまうようです。
食事やサプリメントでコラーゲンやビタミンCを摂取すると良いでしょう。
(2)湯船で湯につかる
妊娠線を予防するためには肌の血行を良くする必要があります。そのため、お風呂に入る際は湯船でお湯につかって体を温めるようにしましょう。
入浴後にはクリームなどで保湿ケアをするとさらに予防につながります。
(3)保湿ケアを毎日する
肌の保湿は妊娠線の予防に必要不可欠といっても過言ではありません。必ず毎日の日課にするようにしましょう。
ちなみに、保湿の際に使うクリームやオイルは値段が高いものを買うよりも、量を気にせずに使える値段のものを買うといいですよ。
(4)ケアは妊娠初期から始める
妊娠線の予防はある程度お腹がふくれてから始める人が多いと思いますが、より確実に予防したいのであれば妊娠初期から始めておくことが賢明です。
最初のうちからケアをしておくことで弾力や潤いのある肌になり、妊娠線ができにくくなります。
(5)無理のない範囲で運動をする
妊娠中はどうしても運動不足になってしまいがちですが、運動をしないと皮下脂肪がつきやすくなります。
皮下脂肪は妊娠線の原因になるため、なるべく運動をして皮下脂肪を減らすようにしたいところです。
妊娠中は無理のないウォーキングで構いませんので、毎日少しずつ続けましょう。
(6)体重管理をする
妊娠中に体重が増えてしまうのは当然のことですが、あまりにも急激に体重が増加してしまうと妊娠線ができる原因になってしまいます。
そのため、なるべく急激な体重増加を避け、緩やかなスピードで体重を増やすよう努力をしましょう。
体重管理には食事の調整や適度な運動を行うこと大切です。
(7)ガードルや腹帯をつける
妊婦さん用のガードルや腹帯は、大きくなったお腹を支えてくるため、装着することで皮膚の張りを緩和させることができます。
日頃の保湿ケアと併せて使用することでより良い効果が得られます。
妊娠線が消えないワケ

前述の通り、妊娠線は“皮膚のヒビ割れ”と言われます。
「肌のキズも時間とともに消えるんだから、妊娠線だって一緒では?」と簡単に思う方もいるかもしれません。
確かに、肌はターンオーバーによって新しい細胞に生まれ変わっています。しかし、それは“表皮”の部分だけ。
妊娠線の場合は、さらに奥に存在する“真皮”の断裂であり、真皮はターンオーバーしないため一度できると消えないのです。
消すことはできなくても目立たなくする方法はいくつかあるようですので、ご紹介していきます。
妊娠線を目立たなくする方法5つ

(1)とにかく保湿!
【オイル】
……特徴としては、油分が少なく水分が少ないため、お風呂上がりに塗り肌になじませると効果的なようです。
【クリーム】
……保湿と油分をほどよく合わせてあるクリームは、これだけでも効果的!
ローションも保湿に期待できますが、一番効果的と言われるのは、油分を多く含むオイルだそうです。次にクリーム。
“こまめな保湿”は、高額な妊娠線予防クリームである必要はありません。
私自身、1人目を妊娠して張り切っていたころは妊娠線予防クリームを購入しました。でも毎日消費するものですので、割とすぐになくなってしまいます。
次第に購入するクリームの値段は下がり、最終的にはドラッグストアで市販されている普通のボディクリームを使用していました。結果、3人出産しましたが妊娠線は1本もありません。
使用するクリームが“妊娠線予防専用”のものでなくても、必ず毎日保湿を行うことがポイントです。
また、妊娠線ができるのはウエストだけではありません。バストやヒップ、太もももしっかりと保湿しましょう。
妊娠中はお肌も敏感になりやすく、またつわりでニオイがストレスになってしまうことも考えられます。
値段で選ぶのではなく、毎日気持ちよく使える、自分の肌に合っている……といった基準で選びたいですね。
もっとも効果的なのは、オイルとクリームのダブル使い。オイルで保湿を十分にしたあとに、クリームを塗ることでモチモチ感がUP。さらなる潤いが期待できるようです。
オススメの妊娠予防クリームまとめ
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¥500(初回・税抜き)
安く抑える妊娠線予防なら『AFC』
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クリームではなく保湿オイル『WELEDA』
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(2)新陳代謝を促進させる
肌の生まれ変わりを促すためには、規則正しい食生活が大切と言われています。1日3食バランスの良い食事をとること。
レバーや納豆・ホウレンソウは栄養抜群! 手軽に手に入る食材なので意識して摂取してみてはいかがでしょうか。
また、温かい飲み物も代謝UPにつながります。まずはココアや野菜スープなど好きなものから試してみるのもいいかもしれませんね。
(3)プラセンタ
細胞分裂を活性化する働きをもつプラセンタは、亀裂を修復・再生を促すのに役立つそうです。
しかし、食事からとることは難しいので、サプリなどからの摂取が必要なようです。
(4)適度な運動
ウォーキング、ヨガ、ストレッチなど、簡単に始められるものから代謝アップを試みてみるのも効果的!
血流がよくなるマッサージや半身浴もおすすめなようです。
(5)レーザー治療
レーザーを照射することによって、かなり目立たなくすることも可能なようです。
医療の進歩により少しずつ改善が見込めるようにはなったものの、それでも妊娠線を完全に消すことはできないのが現状のようです。
妊娠線のケアを始める時期

では、実際に妊娠線ケアはいつから始めたらいいのでしょうか。
目安としては、妊娠4〜5か月の安定期を過ぎたころから、全身への保湿ケアをしていくことがおすすめなようです。
大切なのは、“高くて人気があるもの”ではなく、毎日続けられることです。三日坊主の方は要注意!
値段と容量をみながら無理なくケアできる工夫と習慣をつけていきましょう!
香りや粘土が自分に合うものを使い続けることが必要です。
もし、開始目安が分からなかったり面倒な場合は妊娠が分かった時点で始めるのもいいかもしれません!
肌の保湿は妊娠に関係なく必要なことなのでこれを機に開始してみてはいかがでしょうか。
妊娠線予防クリームの選び方

(1)香りを確認する
妊娠中はつわりの影響などで匂いに対する嗜好が変化していることがあります。
そのため、妊娠前に好きだった香りと同じ香りだからといって安易にクリームを購入すると、後で気分が悪くなって後悔してしまうケースもあります。
必ずテスターなどで香りを確認してから購入するようにしましょう。
自分の肌に塗るものだからこそ、匂いはどうしても気になり、自分に合わない場合にはストレスに感じてしまうかもしれません。
それを回避するためにも、ブランド志向ではなく、自分に合うものを選びましょう。
(2)肌への刺激が弱いか確認する
妊娠中は肌が弱ってしまいがちです。そのため、クリームは必ず肌への刺激が弱いものを選びましょう。
とはいえ、いちいち細かい成分の表記を確認するのは手間ではありますので、商品のパッケージなどで「妊婦さんにおすすめ!」などと明記しているものを選ぶといいでしょう。
どうしても不安であれば店員さんに聞くといいです。
(3)自分の経済力に合った値段か確認する
妊娠線予防クリームの値段はピンキリです。かなり安いものから1万円を超えるものまで存在します。
妊娠線の予防は継続して行うことが前提となりますので、あまりにも高いものを選ぶと1回きりで諦めてしまったり、家計を圧迫してまで購入してしまったりします。
なるべく自分の経済力に合った値段のクリームを選ぶようにしましょう。
これも使い続けるためには重要な要素になります。
妊娠線予防クリーム(オイル)の正しい塗り方

せっかく妊娠線予防クリーム(オイル)を購入しても、塗り方が間違っていれば本来の効果を得られることはできません。正しい塗り方を知りましょう。
【手順】
(1)500円玉ほどの大きさのクリーム(オイル)を手に取る
(2)お腹全体を円を描くようにして広げていく
(3)脇腹や下腹部も忘れずにクリーム(オイル)を塗る
詳しい塗り方に関しては、以下の動画を参照してください。
妊娠線予防クリームを使用しない妊婦さんの声

妊娠線予防クリームを使わずにケアする妊婦さんもたくさんいらっしゃるようです。
・『母親学級で助産婦さんに言われました。というか妊娠線予防クリームはハッキリ言って不用なものだと言われました。
妊娠線予防クリームとして売られているものはメーカーが売りたいために“銘打っている”だけだそうです。
もし乾燥予防として何か塗りたい場合は市販の500円くらいのサラッとしたもののほうがよいそうです。こってりしたものは塗るときにお腹に負担がかかります』
・『一般の、浸透率が高めのボディクリームで十分だと思います。ちなみに、早い時期からボディミルクを使っていました。妊娠線、全然出ませんでした』
・『先週ちょうど皮膚科に行った時に聞いたのですが、妊娠線クリームもボディークリームも変わらないみたいですよ』
・『値段が高いからと薄く塗っていたらかえってその方が効果が薄く意味がないそうです。安いボディークリームでもたっぷりと塗り込む方が効果的だそうですよ』
もちろん、保湿を行なっていれば必ず妊娠線ができないというわけではありません。
お腹の出かただって人それぞれですし、もとの体型も関係してくるでしょう。完璧な予防を行っていても妊娠線ができてしまう方もいます。
だからといって、全く何もしない、というのも考えものですね。
女性として、妊娠後や出産後も美しい肌や体をキープするためにも、こまめな手入れが必要です。
毎日少しでも時間を使いながら、ボディクリームや妊娠線予防クリームを用いて、乾燥予防、肌に潤いを与え続けましょう。
まとめ
「妊娠線ができる人の割合」や「妊娠線の前兆」などについてご紹介してきましたが、いかがでしたか?
妊娠に関係なく、日頃からの肌のケアが本当に大切なようですね。いくつになっても潤いと弾力を持ち合わせたモチモチ肌を手に入れ維持するためにも、まずは毎日の全身ケアを怠らないようにしなければいけませんね。
さっそく、自分にピッタリの保湿ケア用品から探してみてはいかがでしょうか?
●追記/パピマミ編集部
●モデル/前田彩(桃花ちゃん)、椎葉咲子(苺乃ちゃん、胡桃ちゃん)