新型出生前診断(NIPT)ってなに?安心して検査できるオススメの病院もご紹介!
2019年2月20日 | よみもの新型出生前診断(NIPT)ってなに?安心して検査できるオススメの病院もご紹介!

最近、新聞やネット広告で見かけることの増えた新型出生前診断(NIPT)。
まだまだ日本での認知度は低いですが、海外での認知度は非常に高く妊娠したら受ける検診のような認識です(イギリスでは出生前診断がの受検が妊婦に義務付けられており、費用も国費で賄われるそうです)。
今回はそんな新型出生前診断について、ママ目線でどんなメリットがあるのかをご説明いたします。
出生前診断を受ける理由
まずは、新型出生前診断(NIPT)について説明をする前に出生前診断を受ける理由について知っていただければと思います。
出生前診断を行う目的は、胎児の遺伝子に異常が認められないかを診断することで、万が一何かしらの異常が見られる場合においては、生まれてくる前に治療や投薬などを行ったり、出生後にすぐに治療に取りかかれるよう前もって準備することにあります。
また、夫婦や家族間で胎児の情報を共有して状態を知ることで、産後にどのように育てていくかを十分に考える時間を持てるようにする目的もあります。
マスコミの報道などで”命の選別”といった表現で取り上げられることが多い出生前診断ですが、そもそも本来の目的と違う形で報道されてしまっていると感じています。
アメリカやイギリスで出生前診断が普及している理由としては、産む・産まないのためではなくしっかりと準備をした上で産むためといった認識で診断を受ける方が多いからではないでしょうか。
また、一般に40歳以上の受精卵はその7〜8割に何らかの染色体異常がある可能性が出てくるとも言われているため、高齢妊娠にあたり胎児に何かしらの異常がないかと心配になってしまう妊婦さんが増えていることは自然な流れと言えるでしょう。
新型出生前診断(NIPT)とは
前置きが少し長くなりましたが、いよいよ新型出生前診断についてお話しをしていきたいと思います。
新型出生前診断は英語表記ではNIPT(Non-Invasive Prenatal genetic Testing)と呼ばれ日本の正式名称は「無侵襲的出生前遺伝学的検査」または「出生前遺伝学的検査」と言います。
なぜ「新型」と記載されているかというと、NIPTコンソーシアムによる臨床研究の結果、従来の出生前診断と比べて感度や精度が非常に高いため、従来の検査と区別する意味で「新型」と名付けられました。
日本国内で認可されてから3年間で3万人を超える妊婦さんがNIPTを受けており、その数は年々増加しています。
複雑な名前から検査も複雑なものと思われる方も多いようですが、検査自体は採血をするだけなので非常にシンプルです。献血や予防接種と同じように数分で処置が完了します。
あとは検査機関にて採血した母体血に含まれているDNAの欠片を集めて分析することで、先天性の染色体異常などに伴う様々な病気・障害の可能性を判別します。
新型出生前診断の特徴は従来の羊水検査と違い、採血だけで済むため流産といった検査に関連する合併症を減らすことが出来ることです。10cc程度と少量の採血なので、妊婦さんや赤ちゃんにも負担をかけずに検査することができます。
また、簡易な染色体検査でありながら、NIPTの陰性的中率は99.99%と高い精度で染色体異常を調べることが可能なため、クアトロテストと違い高確率で的中いたします。
他の出生前診断と新型出生前診断(NIPT)との違い
1つ前の段落でも簡単にお伝えしましたが、出生前診断には複数の種類があり、その中の1つが新型出生前診断(NIPT)となります。
他の出生前診断を知ることで新型出生前診断(NIPT)との違いを知っていただければと思います。
まず、出生前診断には大きく分けて確定診断と非確定診断に分かれています。
確定診断は精度がほぼ100%であり、これだけで確かな診断を行うことが可能ですが、検査に関わる妊婦さんや赤ちゃんにリスクがあります。
具体的には子宮内感染や腸管穿刺から母体合併症を招いてしまったり、流産や羊水流出、死産のリスクが上昇するというデメリットがあります。
続いて非確定診断(または、スクリーニング検査)についてですが、非確定診断は感染症のリスクは極めて少ないものの、異常が疑われるケースを選別する目的で実施するものなので確かな診断を行うことができません。</p >
以下により詳細な診断名を記載させていただきます。
羊水検査(確定診断)
羊水検査とは、母体のお腹に長い針を刺して羊水を採取し、そこに含まれる胎児の細胞を解析する検査です。
一般的に妊娠16週前後に行われ、ダウン症候群、13トリソミー、18トリソミーなどの染色体異常を診断することができます。
絨毛検査(確定診断)
絨毛検査とは、母体のお腹に針を刺すか、子宮頸部にカテーテルを挿入することで胎盤にある絨毛組織を採取し、そこに含まれる成分や細胞を分析する検査です。
羊水検査で診断できる異常に加えて、遺伝子の検査も行うことができます。
胎児血検査(確定診断)
胎児血検査とは、母体のお腹に針を刺して胎児の“へその緒”から直接血液を採取する検査です。
一般的な血液検査と同等の診断を行うことができますが、危険を伴うことや非常に高い技術力を要することから、他の検査が行えない場合にのみ採用されます。
クアトロマーカーテストまたは母体血清マーカー検査(非確定診断)
クワトロマーカーテストとは、妊婦さんの血液中に含まれる赤ちゃんや胎盤由来のタンパク質やホルモンに関する4つの血清マーカーの解析です。
妊婦さんの年齢がもつ固有の確率に、4つの血清マーカーの血中濃度の増減と、妊娠週数・体重・家族歴・1型糖尿病の有無などをかけ合わせ、対象となる疾患の確率を調べます。
胎児が順調に育っているか、臓器に異常がないか、あるいはダウン症候群(ダウン症)などの可能性がないかといったことを評価することはできますが、正確な診断には至りません。
的中率が高くないことから医療者の中でも立ち位置や実施の理由が分からないと言われています。
上記をご覧いただいて分かる通り、確定診断の場合はリスクがあり、非確定診断の場合は確率の問題で受けたからといって十二分に安心することができません。
そこで注目されているのが新型出生前診断(NIPT)です。非確定診断ではありますがほとんどリスクなく99.9%と確定診断並みの確率で診断が可能という従来の検査の良い部分を集めた検査と言えます。
新型出生前診断(NIPT)の予約方法と受検までの流れ
診断検査までの流れは非常にシンプルです。また検査も採血だけなので制限も少ないため受けると決めてからは予約待ちなどもなくスムーズに検査可能です。
1.新型出生前診断(NIPT)を実施している医療機関で予約
日本で新型出生前診断(NIPT)を実施している医療機関は少なく一般の産婦人科では行なっていないことが多いため、まずは実施している医療機関を探しましょう。
パピマミ編集部が調べてオススメの病院は後ほどご紹介させていただきます。
2.採血実施
病院にて検査についての説明と同意書の記入を行なったのちに採血を行います。
採血した母体血については病院から検査会社に輸送され、その日に結果が出るわけではないので採血後はそのまま帰宅します。
3.検査結果の通知
検査日から10〜12日程度で検査結果が検査会社から病院に届くため、項目ごとの陰性・陽性といった検査結果と検査内容についてのカウンセリングを病院で受けます。
希望される方には検査結果の郵送も可能な病院がありますが、陰性・陽性に限らずしっかりと病院でのカウンセリングを受診することをオススメします。
新型出生前診断(NIPT)の料金・費用
検査を受ける施設や項目によって多少の違いはあるものの、一般的には20万円前後となります。
万が一「陽性」だった場合は、羊水検査などの確定診断を受けることになりますので、さらに費用が必要となりますが、産婦人科医が行なっている病院では新型出生前診断(NIPT)を行なった方に無料で羊水検査を実施していることがあるため、不安な方は事前に調べてから検査を受けましょう。
また、病院によっては13、18、21番染色体(トリソミー)以外の染色体異常についても調べることが可能で、有料とはなりますが1〜22染色体および性染色体、性別判定やエドワーズ症候群などの確率が分かる微小欠失検査についての検査をオプションで提供している病院もあります。
せっかく調べるなら、しっかり把握したいという方は実施している病院を調べましょう。
病院で新型出生前診断(NIPT)を受ける際の注意点
妊娠週数や一定の条件があるため基準を満たすか確認をしてから予約を行いましょう。
※病院によって条件が異なる場合があります。
共通の条件
- 妊娠週数が10週目以降
- 胎児に不均衡型転座出ないこと
一部の認可病院にのみ適応される条件
- 分娩予定日時点で妊婦さんの年齢が35歳以上
- 妊婦さんまたは配偶者に染色体異常が見られる
- 過去に染色体異常の胎児を妊娠または出産したことがある
- 診断する病院での分娩
予約の際にその病院の検査基準に当てはまるかを必ず確認し、不安な場合は電話することをオススメします。
新型出生前診断(NIPT)が受けられるオススメの病院
最後にパピマミ編集部がオススメする新型出生前診断(NIPT)を実施する病院をご紹介します。
そもそも実施している病院数が非常に少ないですが、検査実績や条件、検査項目数などを踏まえて総合的に判断しております。
パピマミ編集部オススメ病院
八重洲セムクリニック・奥野病院
HP:https://genesis-nipt.com/
住所
– 八重洲セムクリニック:東京都中央区京橋2-6-16 エターナルビル4F
– 奥野病院:大阪市阿倍野区天王寺町北2-31-4
予約電話番号
– 0120-011-073(月〜土 9:00〜17:00)
なんといっても単一の病院として日本で最多の検査実績があることが安心のポイントです。
また、一部の病院と違いしっかりと産婦人科医の先生が名前を出して行なっている点や血液の輸送方法にもこだわっている点など、まだまだ認知度の低い診断だからこそ安心して妊婦さんに利用していただきたいというこだわりを感じます。
料金は1番安い病院ではないものの、最大手の検査会社と提携し、しっかりした検査を提供していると考えれば安く感じるほどです。
病院は東京駅の近くだけではなく、大阪にもあるため関西方面にお住いの方も受けやすいのではないでしょうか?
新型出生前診断を受ける病院を探している方はや受けるか迷っている方も、ぜひ病院に一度お問い合わせをしてみてください!
まとめ
今回は新型出生前診断についてご紹介させていただきましたがいかがだったでしょうか?
初めて知った方、名前だけ知っていた方、全く知らなかった方と人それぞれだと思います。
妊娠したら必ず受けなければいけない検査ではありませんが、上手く使えば安心して妊娠期間を過ごすことのできる検査だと思います。
妊婦さん自身のため、生まれてくる子供のため、家族のためなど受ける理由は様々ですので、受けようか迷っている方はぜひ病院に相談してみてはいかがでしょうか?