1歳の子ども、しつけって必要?
2018年7月11日 | よみもの1歳の子ども、しつけって必要?

こんにちは!イラストライターのねここあんなです!
息子は1歳3か月。
まだ手加減というものをわかっていないため、母は容赦なく叩かれたり引っ掻かれたり…
生傷が絶えません。
でももしこれをお友達にしてしまったら?
誰かを傷つけてしまったら??
相手の痛みがわかる子に育ってほしいと願う私は、1歳過ぎの息子にどの程度「躾」をすべきなのかいつも悩みます。皆様のお家では、どんなふうにお子さんに伝えているでしょうか?
「怒られてるとわかっている」
生後9か月ぐらいだったでしょうか。
息子が触っちゃダメなものに手を伸ばしていたのですが、私たちが思わず「ダメーっ!!!」と大声を出してしまいました。
最初は私たちの大声に「ビクッ」とした様子で、そのまま私たちの固まった顔を見て息子はみるみる顔が真っ赤に。
そして涙をためながら少し我慢しているかのように口をすぼめて、最終的には泣いてしまいました。

その時、「この子は私たちの顔色をよく見ているんだなぁ」ということに気づいたんです。
まだ、何が良いのか悪いのかを教えるのは早いとばかり思っていました。しかし想像以上に子どもは私たちの言っていることがわかってきているのかもしれません。
そこで私たちは「子ども自身が危険になること」や「誰かを傷つけてしまうこと」だけはきちんと伝えるべきだなと確信しました。
「痛いことをされたら、両親できちんと伝える」
1歳になった息子は、私の顔を叩いてそのリアクションに喜ぶようになりました。
はじめのうちは、「可愛いな」と思って私も笑って過ごしていたんです。
しかしだんだんと力が強くなってきて、いよいよこのままじゃいけないと思い始めました。
そこで何度か「痛いよ!」と伝えるのですが、どうしても息子は私が喜んでいると思ってやめてくれないのでした。

だんだんと力がついてきたある日、お父さんの顔をパチン!と叩いた息子。
夫は「痛い!」と声を出していました。
実際はそこまで痛くなかったと思いますが、夫は心を鬼にして息子に教えたかったんです。
それでもおふざけの反応と勘違いした息子は、ニコニコと笑っていました。
夫は息子の目を見ながら深刻な表情で「痛かったよ」と伝えます。
もちろん隣にいる私が笑顔でいたんじゃ夫の気持ちが伝わらないと思い、私も「お父さん痛かったんだって、ごめんなさいしないとね」と真剣に話します。
最初はわからずにヘラヘラした様子の息子。
息子は再びお父さんの顔をパチンと叩くので、そのたびに手を握って言い聞かせていました。
…すると息子はお父さんとお母さんの顔を交互に見て、だんだんと表情が険しくなります。
どうやら状況を把握したようにシュンと落ち込み始めたのでした。
泣きそうになる息子の顔は見ていて辛かったのですが、私も必死にその気持ちをこらえて演じ続けます。

「叱ったあとが大切」
叱られたあと、その空気に耐えられなくなった息子は泣いてしまいました。
私たちの気持ちが届いたことに安心しつつも、息子の心境を思うと胸が痛くなりました。
そして「私たちは決して君を泣かせるために言ったんじゃないよ」と言いながらぎゅっと抱きしめてあげました。
お父さんが叱った時はとくに、もう一方のお母さんがフォローします。
叱った人が悪役になるのではなく、「お父さんは君のために大切なことを教えたんだよ」ということを何度も伝えました。
これはあえて口にすることで「夫に向けての感謝の気持ち」を伝えるためでもあります。

気がつくと3人でギュッとしていました。
子どもを育ててるつもりが親が育てられてると実感させられる瞬間です。
これが正しいのか、正直わかりません。
躾はどうすべきなのかは今も悩み続けています。
でも”楽しい”を共有するだけが優しさではないですよね。
きっと本当の優しさは「相手の痛みがわかる子」になるよう導いてあげることじゃないかなと思っています!
●ライター/ねここあんな