もう2019年度用スタート?最近のランドセル事情
2018年2月20日 | よみものもう2019年度用スタート?最近のランドセル事情

こんにちは。元添乗員のママライターゆかりんごです。
春と言えば入園、入学のシーズンですね。
先日、ランドセルで有名な老舗鞄店が、2019年度のランドセル販売予約を2月に早めたと発表しました。
まだ2018年が始まったばかりなのに、もう来春の話題なのかと驚かれるかも人も多いかもしれません。
しかし、近年のランドセルはカラーやデザインが多種多様で、「ラン活(ランドセル活動)」という言葉が誕生するくらいヒートアップしています。
ランドセルで有名なセイバンが、2017年4月に入学する子どもを持つ300人の親を対象に行なった調査からは、近年のランドセル商戦の傾向が明らかになってきました。
そこで今回は、近年のランドセル商戦はどのようなものなのか、ランドセルを選ぶポイントをご紹介いたします。

①ランドセルの購入は入学前年度の夏までがおすすめ
一昔前、ランドセルの準備と言えば、入学する年の初めで十分でした。
しかし、近年ランドセルの販売現場では購入時期が年々早まってきているようです。
6割以上のご家庭が入学前年度の4月から8月までに購入を済ませていました。
特に、7月、8月に購入された方が45%と最も多いようです。
実際、2018年度に入学予定の子どもを持つママに伺うと、「お盆の帰省時に祖父母に買ってもらうため、事前に近くのお店でどのようなものがあるかチェックした。」(6歳女の子、2歳男の子ママ)と話しており、お盆の時期にかけてピークのようです。
②近年のランドセルの相場
(1)ランドセル購入者の約7割が祖父母
共働き夫婦が増えている現代において、祖父母による「孫育て」という言葉もよく耳にします。
また、孫への教育資金が非課税になる制度が制定されるほど、祖父母が孫の教育に関わるようになっています。
大切な孫への入学お祝いとして、祖父母が購入するケースが多いようです。
6年間ともに歩んでほしいという気持ちもあるのかもしれません。
また、「祖父母と一緒にランドセルを見に行って、ランドセルを背負う孫の姿を見て微笑みうれしそうに写真を何枚も撮っていた。そんな姿を見て、これも親孝行なのかもしれないと思った」(6歳女の子、2歳男の子ママ)との意見もあり、孫のランドセル姿を祖父母に見せるという一種の親孝行の側面もあるようです。
(2)購入価格帯は5万円台が一番多い
ランドセル購入価格の平均値は4万円台後半であるものの、実際の購入価格帯で一番多いのが5万円台、続いて6万円台、4万円台との結果でした。
2017年にあおぞら銀行がシニア層にアンケート調査した内容で、興味深い結果があります。
”今どきシニア、孫へのビッグな贈り物「ランドセル」の相場は5万円台”との結果が出ており、それに続いて6万円台、7万円台となり、なんと「5万円以上」が約7割との結果でした。
実際、筆者の友人たちにランドセル購入者が誰であるかを尋ねてみると、「実母からで、予算はさほど考えず、気に入ったものを購入してもらった」という答えがほとんどでした。
③購入の決め手は背負いやすさ、カラー、耐久性、収納性と様々
(1)近年は特に女の子の間でカラフルなカラーが人気
ランドセル売り場の販売員によると、女の子はカラーを何より重要視しているようです。
1番人気がピンク系、2位がブラウン(チョコレート)、3位が紫系です。
他に、水色系も人気で、かつて王道であった赤系と並ぶ勢いです。
一昔前では考えられなかったカラーが、各ランドセルメーカーの定番色として、ラインナップされています。
色選びは子どもが6年間持つものなので、基本的に子ども本人に任せるようです。
ただ、高学年になったときのことを考えて、「赤系や、落ち着いたブラウン系にしたほうがいい」と、子どもが選ぶ色を”誘導”した、というママたちの声も聞かれました。
なお、男の子は圧倒的に黒系が人気で、他、青系を選ぶことが多いようです。
(2)ランドセルの皮は人工皮革(クラリーノ)が人気
昔は教科書やノートはB5サイズでしたが、現在はA4サイズが主流です。
そのため、ランドセルもA4サイズ対応の大きさへと変化しています。
大きくなった分、重くなってしまい、中身を入れると相当な重量になってしまいます。
少しでも子どもたちの負担を減らそうと、軽量かつ丈夫で、お手入れが簡単な人工皮革を選ぶご家庭が約8割と多いようです。
とは言え、職人手作りの牛革製品も、高級価格帯であるにもかかわらず、人気があります。
特に、男の子のママからは、シンプルで、何より6年間耐えられる丈夫な素材が良いとの理由で、支持されているようです。
実際背負ってみて、痛いところがないか、背負いやすいか、中身が出し入れしやすく収納しやすいかなども選ぶポイントにもなっています。
④「工房系」ランドセルはワークショップも開催
工房系の老舗鞄店は、良質な革を使用し、手縫いで丈夫な作り、丁寧な縫製で高級感があるとママたちの中で人気があります。
特に人気の商品は、発売後2、3日で完売することもあります。
そのため、前々年度の年中のうちにプレ資料を集めたり、中には、実際にランドセルを作る工房を見学したりしています。
実際に、工房系で購入されたママからこんな意見がありました。
「子どもが年中くらいからランドセルを意識しだして、鞄店のワークショップに参加した。近くにある店舗に絞って実物を確認して、入学前年春にはネットで注文した。商品は9月には届いた。」(6歳女の子、4歳男の子ママ)
このように早い人では、子どもが年長になったばかりの春には実際にワークショップに参加される方もいるそうです。
⑤オンラインショップで購入するご家庭が急増
ランドセルの購入場所は、ショッピングモールなどの総合スーパーが約4割と一番多くなっています。
地域を選ばず購入できる場所であり、祖父母と一緒に見て回るにも便利な場所です。
そして、近年の傾向として、百貨店や直営店を押さえて、オンラインショップが約2割を占めて2位となりました。
店舗で実際に背負ってみて、後日オンラインショップで購入されるご家庭が多くなってきました。
しかし、工房系のランドセルは、実際に実物を確認できる環境にないことが多くあります。
工房系の高級価格帯のものを、付け心地も実際の色味も確認できないままカタログだけで購入することは難しいのが実情のようです。
「数日間特別開催される各工房のイベントに参加したところで、大勢の人がギュウギュウになってあまり満足に見られず、ただ疲れるだけ。子ども自身がさほどランドセルに興味がないので、連れて行っても本人が楽しくない”(6歳女の子、4歳双子女の子ママ)」
「都会まで出て見に行こうかと思ったけれど、下の娘2人にも同じことをしてあげられるかわからない。それに、祖父母に買ってもらうので、地元の鞄の老舗専門店へ一緒に見に行って購入した。」(6歳、4歳、1歳女の子ママ)
このように親の目線からだと工房系のランドセルは購入するまでに手間がかかるイメージがあるというのが実情のようです。
以上いかがでしたでしょうか?
6年間子どもの成長を見守るランドセル。
色々言いつつも、「毎日快適に過ごしてほしい」、「愛着を持って大切に使ってほしい」と思うのが親の心情ではないでしょうか。
慌てて購入して後悔することのないように早めに情報収集して、焦らず楽しく「ラン活」して下さいね。
【参考リンク】
・PRTIMES/株式会社セイバン「昨年のラン活経験者に聞いた!ランドセル選びに関する調査結果」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000010024.html
・ベネッセ教育情報サイト/【小学校入学準備】ランドセル選びで重視するポイントは?
http://benesse.jp/kosodate/201609/20160903-3.html
・PRTIMES/株式会社あおぞら銀行「シニアのリアル調査」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000011190.html