超絶ブラック?バイトを探す人に読んでほしいアルバイト探しの知恵
2017年12月7日 | よみもの超絶ブラック?バイトを探す人に読んでほしいアルバイト探しの知恵

こんにちは、海外在住プロママライターのさとうあきこです。
職場には、正社員という太い中心柱が存在し、アルバイトやパートはそれを支える補助的役割を担ってきました。
ところが、近年のアルバイトは、正社員並みの重責を押し付けられる傾向が強くなり、学生であればその本分である学業に大きな影響が出るほど過酷な労働条件下で働く例が増えています。それこそが『ブラックバイト』です。
万一あなたのアルバイト先がブラックだったとき、どう対処すればいいのか、味方になってくれる法律と一緒にご紹介します。

1.ブラックバイトの問題点って何?
ブラックバイトは、そこで働くアルバイターたちに過剰な責任を押し付けるだけでなく、契約書でしばりつけ、アルバイトを辞めることさえ難しい泥沼へと追い込んでいくこともあります。
まず、多くのアルバイターたちはアルバイトの契約書を熟読せずにサインしがちです。
ブラックバイトはそれを見越して、労働法に触れる内容をも盛り込んでいることがあります。
そして、その契約内容に見合わないアルバイターの行動に対して、損害賠償を求めてくることさえあります。
労働時間を変更したり減らしたりすること、労働内容の見直しを求めること、辞めることさえも、損害賠償の対象とされる場合があるのです。
さらには、世の中にこのようなブラックバイトがあまりに多く横行しているため、アルバイターたちは自分のバイト先が”ブラック”であることに気づかず、一つのブラックバイトを辞めても、またブラックバイトにハマるという悪循環に陥ってしまいがちなのです。
2.要チェック!アルバイトを決めるその前に確認しよう①~③
そのアルバイトがブラックかどうかは、アルバイター本人に見極める目を持つ必要があります。
そして、不当な扱いを受けたなら、それを証明する必要もあります。
①口先や広告内容に騙されず、募集内容、労働条件は契約前にきっちりと確認して、そのコピーを必ず保管しておくことが大切。
契約において、口約束は一切通用しません。必要な条件や内容は、アルバイター側から申し出て契約書に記載してもらいましょう。
②自分がどれだけの時間・どれだけの労働を行ったのか記録を残しましょう。
タイムカードや勤務表などを自分のためにコピーしておく、毎日自分の労働内容を時間経過とともに細かくメモしておく、給料と明細と労働内容の照合を欠かさないなどが大切です。
小さな相違であっても、見つけたら報告して訂正を求めます。
③その他にも、契約内容外の労働やアルバイターとしての労働範囲を超えた強い勧誘や自腹営業などを求められた時には、その場ではっきりと断ります。
一方で、セクハラやパワハラを受けた時には、職場内の仲間と結束したり、証拠を集めたりして、相手に認めさせる材料を用意してから交渉するのが得策でしょう。
3.アルバイトに労働法は適用されない?
そんなことはありません。アルバイターも法律上労働者であることに変わりがなく、条件さえ満たせば、労働法によって得られる権利がたくさんあります。
例えば、時間給は分刻みで計算され、実働時間だけでなく、その準備としての清掃や片付け、仕込みなどの時間も労働時間として認められます。
深夜などの割増手当、有給休暇を取得する権利もあります。
もちろん、最初の契約内容と異なるシフトや仕事内容を求められた場合には、それを拒否し、それによって発生する収入減少分の一部を休業手当として請求することも可能なことがあります。
ブラックバイトが言う、「アルバイトにそんな権利はない!」という言葉を信じないよう、注意しましょう。
4.まとめとして~アルバイターにも権利はある!
正社員とアルバイトの違いは、正規雇用か非正規雇用かにあります。
従来両者は、労働量や労働内容が異なるから、給与や待遇も異なるという前提で共存してきました。
ところが、近年のアルバイトは、正規雇用の正社員と変わらない労働を要求されながらも、相変わらず低い賃金や保障しか受けられず、ブラック化しています。
では、解決策として、労働力を必要としている企業側が正社員を増やせばいいのかというと、人件費削減の必要性から簡単ではなく、アルバイターも仕事とそこからの収入を必要としています。
だからこそ、アルバイターの労働条件の底上げのため、多くの労働法がアルバイターにも適用されるようになってきているのです。
アルバイトとはいっても、立派な労働力であることを認識して、契約内容や労働内容に注意を払いましょう。
そして、現場で「どうせ、アルバイトだし…」と泣き寝入りする前に、弁護士や「ブラックバイトユニオン」などの組合に相談しましょう。
●参考図書
ブラックバイトに騙されるな! 大内裕和 著
ブラックバイト 大内裕和・今野晴貴 著