相談窓口をチェック! 子どもをネットいじめから守るためにできること
2017年8月16日 | よみもの相談窓口をチェック! 子どもをネットいじめから守るためにできること

こんにちは。メンタルケア関係を中心に執筆しているメンタルケア心理士の桜井涼です。
ネットを使う子どもが多いため、親にとって「依存」や「ネットいじめ」がないかと不安になってしまうことがあるでしょう。
今回は、“ネットいじめ”にスポットを当てて、現状や予防対策、いじめ発覚後に子どもをどのようにして守るかなど、さまざまな角度から見ていきたいと思います。

ネットいじめがないか、こまめなチェックが予防策
インターネットに接続できるような機器(スマホやタブレット、ゲーム機器など)を使わせる時点で、親は定期的なチェックが必要です。
どんなアプリを使っているのか、どんなサイトを閲覧しているのかなどを定期的にチェックすることが、“ネットいじめ”などの危険物に対する早期発見につながります。
文部科学省や自治体にある“いじめ問題対策協議会”やNTTなどの企業が冊子を作っていて、学校で定期的に配布を行い、ネットの使い方のルールやいじめなどに関する学習会も頻繁に行っています。
それでも、言葉・画像などを使っての“ネットいじめ”は起こっています。
中には、匿名という“隠れみの”を着て、凶器となる言葉を放っている場合がかなりあります。
また、ふざけ半分、遊びのつもりという気持ちで、人を傷つけてしまっていることがあることに気がついていないことも往々にしてあります。
このようにわが子が加害者となっている場合もあるのです。
そのための家族ルールの設定、チェックなのです。これらは、子どもを被害者にも加害者にもさせない予防策として、ルール決めのときに子どもに話すことをおすすめします。
ネットいじめの被害者となっていたら
ネットいじめを発見したり、お子さんから訴えがあったりしたら、親はすぐに現状を確認します。
親も子もすぐに消したい気持ちになるでしょう。しかし、消してしまう前に証拠を確保します。
投稿やメールなどを印刷したり、写真を撮ったりしておきましょう。「いつ」「どこのサイトに」「どのように」がわかるようにしておくことで証拠となります。
学校へ相談する場合も証拠があった方が有利です。
ネットいじめのことは、できるだけ早い段階で下記の相談窓口を利用することをおすすめします。
【相談窓口】
・いじめ問題などの相談窓口(文部科学省/24時間子供SOSダイヤル/子ども・親対象)
0120-0-78310
・インターネット上の悪口、無断掲載などの相談窓口(法務局・地方法務局)
0120-007-110(平日8時30分~17時15分)
※法務局では投稿の削除などに力を貸してくれます。
・生活の安全や不安に関する相談窓口(最寄りの警察署・警察相談専用電話/子ども・親対象)
#9110
学校へ相談するという選択肢もありますが、投稿の削除などを求めることや、犯罪に関わることになるかなどを相談するという選択肢もあることを知っておくのは、親として必須です。
傷ついている子どもにできること
ネットの投稿を見た日から、子どもは傷つき、クラスメイトや友達を信用できなくなってしまうでしょう。恐怖さえ感じている状態かもしれません。
そんなときに、親が励まし過ぎると、親自身が冷静さを失っていることを悟られ、思春期の心も相まって反抗したり、部屋にこもって親の言うことに耳を傾けなくなったりすることも考えられます。
まず、親が冷静になることが最初です。子どもが傷つけられたら黙っていられないのはわかります。
でも、子どもに接するときは、親が冷静さを持っていないと子どもは安心することができなくなってしまいます(子どもも冷静ではないので)。
子どもに伝えることはたくさんありますが、大切なのは次の通りです。
・親は子どもの味方であること
・子どもの人格や個性を認めてあげること
・「気持ちが落ち着くまで家でゆっくりしてもいい」など居場所を確保してあげること
・愛情を持って接すること(甘やかすのとは違います)
子どもが深く傷ついていると、学校へ行けない状況になることも多々あります。
そのようなときは、自宅での学習など家でできることを明確にして、自宅でゆっくり心を休めるようにしてあげましょう。
おわりに
ネットいじめは、言葉や画像を直接目にしますし、拡散して多くの人の目に入るものですから、精神的にまいってしまいます。
そこから救ってあげられるのは、親であり情報を持っている大人です。
子どもを加害者にも被害者にもしないように、悪いことはしっかりと教え、守ってあげてほしいと思います。
【参考リンク】
・スマホ時代のキミたちへ(2017年版) | 文部科学省