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防犯ブザーも役立つ!? “ながらスマホ”ドライバーの危険性と対処法5つ

防犯ブザーも役立つ!? “ながらスマホ”ドライバーの危険性と対処法5つ

こんにちは。元教習指導員の奈都木あやです。

どこへ行っても、スマートフォンを手にしている人を見かけるようになりました。

SNS、乗り換え案内、地図、ショッピング、ゲーム……などなど。現代人の必須アイテムともいえるスマートフォン。

しかし、“ながらスマホ”(スマートフォンを操作しながらの歩行や運転など)で事故が起こっているのも事実です。

平成28年10月には、愛知県一宮市で“ながらスマホ”が原因の痛ましい交通事故が起こりました。

横断歩道を渡っていた児童が、ポケモンGOをしていたドライバーのトラックにはねられ、死亡するという事故でした。被害者であるお子さんの無念や、そのご家族の悲しみははかり知れません。

そして、わが子だけはどうかこのような事故に巻き込まれませんように、と願うのが親心。

今回は、“ながらスマホ”のドライバーから身を守るための心がけをご紹介します。

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“ながらスマホ”の実情

これはもうご存じですよね? 運転中の携帯電話の使用は、『道路交通法』(第71条5号の5)で禁止されています。

しかし、携帯端末契約数の増加とともに、運転中に携帯電話を使用していたために起こった交通事故の件数も増えています。これも、なんとなく想像はつきそうですね。

では、一体どれぐらいの人が“ながらスマホ”運転をしているのでしょう?

交通事故死者数ワースト1位(平成15~28年)の愛知県では、運転中のスマートフォン等利用による摘発件数を公表しています。

平成28年の摘発は、43,713件でした。つまり、月に3,600件程度の摘発件数という計算になります。

ずいぶん多くのドライバーが、運転中にスマートフォンや携帯電話を使用していることがうかがえます。

“ながらスマホ”の危険性

では、“ながらスマホ”は一体どれぐらい危険なのでしょう。

『一般社団法人 日本自動車連盟(JAF)』が、“ながらスマホ”についての実験を行いました。

通常の運転、メールアプリ使用、ゲームアプリ使用、ハンズフリー装置で通話、この4パターンを比較しました(以下「メール」「ゲーム」「ハンズフリー」と表記)。

以下が、ドライバーの視線や運転の違いを検証したものです。

発進の遅れ・速度の低下

「通常の運転」では起こらなかった。

「メール」と「ゲーム」の使用時は、同程度で起こった。

ハンドル操作不安定・対向車線にはみ出す

「通常の運転」では起こらなかった。

「メール」使用時に最も多く起こった。次に、「ゲーム」「ハンズフリー」と続く。

ウインカーの遅れ・出し忘れ

「通常の運転」では起こらなかった。

「ハンズフリー」は、「メール」や「ゲーム」使用時の2倍多く起こっている。

飛び出したボールに衝突

「通常の運転」では起こらなかった。

「ゲーム」をしているドライバーに最も多く起こった。次に、「メール」「ハンズフリー」と続く。

信号を見落とす・停止が遅れる

「通常の運転」でも起こった。

しかし、他の3パターンの方が多く起こった。

一時停止を無視・停止位置の誤り(前後)

「通常の運転」では起こらなかった。

「メール」「ハンズフリー」使用時に多く起こっている。「ゲーム」をしているドライバーには、最も少なかった。


この結果を見れば、“ながらスマホ”のドライバーが、いかに危険かがよくわかりましたね。

運転中にスマートフォンの画面を見る行為は、信号の見落としや、飛び出しへの対応ができなかったり、重大な事故の危険性があります。

また、画面を見ない通話であっても、停止が遅れるという非常に危険なミスも起こり得ることがわかりましたね。

“ながらスマホ”のドライバーから身を守る方法

では、どうすれば危険な“ながらスマホ”のドライバーから子どもが自分の身を守れるのでしょう。

スマホの“ながらドライバー”に気づく手がかりと、前述の検証を踏まえた具体的な対策です。

(1)止まる気配があるかどうかを観察する

ゲームやメールをしながらのドライバーが、赤信号に気づかずに通過したり、停止線を越えて止まっていたりしました。

道路を渡るときは必ず、車が止まろうとしているかどうかを観察する習慣をつけさせましょう。

(2)合図を出さない、合図が遅い車に注意

ハンズフリー装置で通話中のドライバーが、ウインカーを出すのが遅れていました。

右左折するときは、30m手前(乗用車約6台分の長さ)から合図を出さなければなりません。

合図が遅れていたり、出していないドライバーをみつけたりしたら要注意!

前を向いて運転していても、あなた(子ども)のことが見えていないかもしれないと教えておきましょう。その意識は自ずと、子どもの行動を慎重にさせるはずです。

(3)ふらついている車に注意

特にメールアプリ使用時に、ハンドル操作のふらつきや対向車線へのはみ出しがありました。

何となくふらふらして走っている、白線(中央線や路側帯など)を理由なく越えて走っている車は要注意!

状況が許せば、あやしい車からなるべく離れるように伝えておきましょう。それができない状況では、クラクション代わりに防犯ブザーを鳴らすのも一つの手です。

ながらドライバーに自分の存在を気づかせて、ブレーキを踏ませるしかありません。

(4)飛び出し禁止

ゲーム、メール使用時は、横から飛び出してきたボールに衝突していました。同じように子どもが飛び出したらどうか? と考えるとぞっとしますね。

子どもの交通事故で最も多いのは“飛び出し”です。そして、スマホのながらドライバーはおそらくそれを回避できないでしょう。

日頃から、飛び出さないように、「とまって・みぎ・ひだり」の確認を訓練しておきましょう。

(5)真っすぐな道ほど注意

『財団法人 交通事故総合分析センター』は、携帯電話等の使用状況別に事故発生場所を発表しています。

データでは、画像目的(メールやゲームなどの画像注視)による事故は、単路の直線部分と交差点付近が約8割でした。

つまり、交差点での画像目的による事故は少ないということです。

一般に、危険が少ないと思われる道路こそ“ながらスマホ”のドライバーが出現しやすいということです。

子どもの行動範囲内に、ながらスマホに適した道路はないか家族で話し合ってみましょう。また、ママ友との情報交換も事故防止に役立ちそうですね。


今後も、スマートフォンのシェア拡大が見込まれます。それに伴い、“ながらスマホ”による交通事故も増える可能性があります。

しかし、突進してくる“ながらスマホ”の車をかわすことは、大人でも無理があります。

“ながらスマホ”とおぼしき車がいたら、とにかく早く気づくことが大切です。親子で危険察知の力を養っておきましょう。

【参考リンク】
交通安全とエコ JAFユーザーテスト 運転中の「ながらスマホ」 | 一般社団法人 日本自動車連盟(JAF)
携帯電話等の使用が要因となる事故の分析(本田正英) | 財団法人 交通事故総合分析センター(PDF)
「ポケモンGO」に関するお願いについて | 愛知県
車両運転中の「ながらスマホ」について | 愛知県

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