学校任せはダメ!? 子どもの発達障害を疑ったときに相談できる窓口4つ
2017年2月22日 | よみもの学校任せはダメ!? 子どもの発達障害を疑ったときに相談できる窓口4つ

こんにちは、親子でADHD(注意欠陥・多動性障害)をやっています、ママライターの木村華子です。
息子の発達障害を疑ったのは、小学校へ入学してすぐのこと。
夏休み前に行われた担任と保護者の二者面談で、私は息子の発達障害を疑っていること、そして受けることのできる支援や相談窓口があれば教えてほしい旨を伝えました。
ところが担任の口から発せられたのは、「発達障害だなんて! お母さん、そんなに思いつめなくても大丈夫ですよ」という慰め(?)の言葉。
結局その後一年間、何のアプローチもないまま息子の不得意は放置されてしまいました。
当時の私は、「どんな支援があるのか分からない」「どこに相談すれば良いのか分からない」「そういう機関を利用する際には、学校を介さなければいけない気がする」などの疑問や思い込みから、「担任が気付いてくれなければ何もできない……」と動き出せずにいたのです。
今考えると、その時点で親としてしてあげられることがあったのだと分かります。
今回は、早期療育の大切さと、発達障害の相談窓口についてをお話しします。
「うちの子もしかして……」と思い始めたパパ・ママへ、いち早くお子様へのアクションを起こすヒントにお役立てください。

早期療育の大切さ〜放置は二次障害の原因に!〜
2年生になったばかりのころ、新しい担任から療育センターへ行くことを勧められ、ようやく息子への支援が行われるようになりました。
発達障害を受け入れ支援に踏み切ることは、多くの親にとって勇気のいる決断ですが、息子の凹凸を考慮したアドバイスや指導により、私たち親子がこれまでの育児で乗り越えられなかった課題や問題が日々改善されていく様子には、「もっと早く相談すれば良かった!」と思わせるだけのメリットがありました。
と同時に、カウンセリング・検査・相談等の過程で相談員の方や支援学級の先生から何度も聞かされた「早期療育が大切」という言葉に、親としての反省と後悔も感じています。
発達障害を放置し、適切な対応をせず過ごしていると、
・できないことを友人になじられたり
・先生や両親から怒られたり
・いくら頑張っても成功しなかったり
……という失敗経験を重ねて自己評価が低くなり、高い確率で別の障害(不安障害やうつ病、統合失調症など)を引き起こす原因になってしまうのだそうです。
これを“二次障害”と言い、思春期の引きこもりや不登校、家庭内暴力、犯罪行為などにもつながると言われています。
カウンセリングで「“もう手遅れ”ということはないけれど、療育をはじめるのは早いに越したことはありませんよ」というアドバイスを受け、私は子どもが1年生の段階で気が付いていたのに……と少し後悔しました。
きっと、担任の動きを待つあいだにできることがあったはずです。発達障害の特性でつらい思いをするのは本人。
二次障害を予防するためにも、ぜひ「うちの子もしかして……」と気が付いた段階で適切なアクションを起こしてあげたいものですね。
「うちの子もしかして……」と感じたときに相談できる窓口4つ
「発達障害の支援を受けるには学校との連携が不可欠なのだから、相談も学校を介さなければいけない気がする……」と、特に行動をしないまま息子の1年生を過ごしてしまった私。
しかし後になって、ダイレクトに相談できる機関がいくつも存在していることを知りました。
もちろん、普段の様子を知っている学校や幼稚園、保育園の担任に相談することも大切です。
しかし、私のように不安がうまく伝わらなかった場合や、「どこに相談すべきか……」とお悩みであれば、ぜひ以下の窓口で支援や相談の第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
(1)発達障害者支援センター
発達障害を持つ大人や子どもへの支援を総合的に行う専門機関。
“発達障害”と名が付いていますが、「まだ診断されたわけじゃないんだけど……」という方でも相談や支援を受けることができます。
(2)児童相談所
虐待児保護の印象が強い児童相談所ですが、業務には“児童に関するさまざまな問題について、家庭や学校などからの相談に応じる”という項目があり、0〜17歳の児童を対象に発達障害の心身障害相談も行われています。
(3)市町村保険センター
地域の母子保健・老人保健の拠点を担う施設。未就学児や小学生だけでなく、高校生や大人の発達障害にまつわる相談も行われています。
相談は予約制となるケースが多いので、利用の際は前もって問い合わせを。
(4)子育支援センター
乳幼児(0歳〜就学前)のいる親子の交流や育児相談、情報提供などを行う子育支援センターでは、教育不安などの相談・指導を受けることもできます。
発達障害児のサークル活動が行われているケースも。
早期発見で、二次障害を食い止めて!
お子様の様子を誰よりも見ているパパ・ママが感じる「もしかして……」には、わが子からのSOSが隠れているのかもしれません。
もしそうなら、一刻も早く最適な対応を施してあげたいものですよね。
お子様を取り巻く環境をより良いものにするためには、周囲の大人が動きだすことが必須です。
ぜひ早期発見・早期養育をして、二次障害の予防につなげてあげてください。