小学生ママは必見! 意外と知らない“図書ボランティア”の活動内容
2016年12月19日 | よみもの小学生ママは必見! 意外と知らない“図書ボランティア”の活動内容

こんにちは。小学校4年生と1年生の子どもを持つママライターのあしださきです。
このコラムをお読みになっている皆さんの多くは、小学生のころに図書室で本を借りて読んだ経験があると思います。
小学校の図書室を利用することで読書の魅力を知ったという人も多いでしょう。
ちなみに私は幼い頃から読書が大好きで、今でもそれは変わりません。もう少し子育てが落ち着き、時間ができたらゆっくり図書館で本を読みたいものです。
なぜ読書が好きになったかを考えてみると、やはり“小学校での図書の時間がとても好きだった”という記憶に行き着くのです。
子どもが読書に興味・関心を持つきっかけとなりうる大切な“図書室”を保護者のボランティア活動がひそかに支えているということは、あまり知られていないかもしれません。
そこで今回は、公立小学校における“図書ボランティア活動”の1例をご紹介するとともに、本の読み聞かせのポイントについてもお話ししていきたいと思います。

図書ボランティアを活用している学校は8割以上
平成28年度、文部科学省児童生徒課が取りまとめた『学校図書館の現状に関する調査』の結果によりますと、『地域との連携に関わる取組の現状』項目で“ボランティアを活用している学校の割合”は小学校で81.4%という結果でした。
全国的にも実に多くの小学校で図書ボランティアが活動しているということなのですね。
しかしながら、その存在があまりクローズアップされる機会がないためあまり知られていないのかもしれません。
『入学してすぐに図書ボランティアの募集があったが、何をするのかどのくらいの頻度で活動するかがよく分からず、スルーしてしまった。もう少しよくわかるように募集してくれたら入っていたかもしれない』(小1の男の子の母)
という声も実際に聞かれました。
ある小学校での図書ボランティアの活動紹介
埼玉県内の公立小学校内にある図書ボランティアに私は所属しており、3年間活動してきました。その活動内容についてご紹介したいと思います。
(1)絵本の読み聞かせ
1・2年生に向けて、絵本の読み聞かせを行っています。1学期1回、2学期2回、3学期1回の計4回。
(2)掲示物の作成
読書記録を記入していき、学年ごとの達成レベルを設けています。記録を達成した児童の名前を掲示するための掲示物を図書ボランティアで作成しました。
子どもたちに達成する喜びを感じてもらえるように、またそれを6年間楽しく継続していけるよう工夫した掲示物を考えました。また、図書室に向かう階段に飾る、季節ごとの楽しい掲示物も作成しています。
さらに、図書室内の本を分かりやすく分類し直し、仕切りを新たに作りました。これにより、低学年でも自分で本を探しやすくなりました。
『読書を頑張ると図書室前の廊下の壁に自分の名前が張られるので、うれしいです。さらに頑張ると、キラキラの星のシールやいろいろな飾りが付いていくから、友達と競いあって頑張っています』(4年生・女子児童)
(3)新刊本のカバーリング
毎年新しく購入した図書を透明のフィルムでカバーリングする作業を行います。
絵本の読み聞かせは小学生にも好評
私が2年生に向けて、絵本の読み聞かせを行った感想です。
(1)絵本で教室に笑いが起こる
1冊目、読み始めはじっと聞き入っていた子どもたちが、絵本の“オチ”の部分で一斉に笑い出しました。「おもしろい」という感情を素直に表していた子どもたちの反応は、とてもうれしいものでした。
2冊目では途中で感想を口にする子、「このあとどうなるんだろう?」とつぶやく子などさまざまでしたが、皆真剣で、こちらもそれに応えられるように読まねばと気合が入りました。
読み終えると、感想を言うために「はい! はい!」と元気に手を挙げて発言してくれ、とても読んだかいがあったなと思う読み聞かせ会になりました。
(2)著者を紹介できるため、今後借りる本の参考にもなる
読み聞かせでは、表紙もしっかり見せてその本の著者や絵を書いた人物の名前も紹介します。
読み聞かせで関心を持った本はもちろん、図書室には読み聞かせ会で読んだ本と同じ著者の本もありますので、それを探して借りてみたという子どもの声も聞かれました。
『読み聞かせ会で読んでもらった絵本がとても面白かった。特に絵がキレイで気に入ったのでお母さんに見せたくなって、図書室で借りて帰った。家でもお母さんに読んでもらってうれしかった』(1年生・男子児童)
いかがでしたか?
図書ボランティアの活動は、その小学校によってさまざまだと思います。
しかし、共通しているのは、子どもが読書の楽しさを知るきっかけを得るお手伝いをしているということでしょう。
こうして小学校の6年間で、子どもたちは自然と図書室と親しく仲良く付き合っていく。
その時間をより楽しく過ごし、自ら興味の幅を広げていってもらえるような小さなお手伝いをするのが図書ボランティアなのです。
ご家庭で参考にしてみてもらえるといいなと思ったのは、お子さんが図書室で借りてきた本を家でもぜひ一緒に読んでみてほしいということです。絵本のようなものなら、読み聞かせを。
子どもの反応がとてもよくわかりますし、子どもが興味あるものを親が知る良いきっかけにもなります。それから、本についての親子の会話も生まれますね。
ぜひ一緒に楽しんでみてください。
【参考リンク】
・平成28年度「学校図書館の現状に関する調査」結果について(概要) | 文部科学省児童生徒課(PDF)
●ライター/あしださき(元モデル)
●モデル/前田彩(桃花ちゃん)