子供のおやつにピッタリ!? 秋の味覚“柿”に秘められた栄養と効果
2016年11月10日 | よみもの子供のおやつにピッタリ!? 秋の味覚“柿”に秘められた栄養と効果

こんにちは。心理食育インストラクターのSAYURIです。
実りの秋。栗や柿など秋の恵みがおいしい季節になりました。
しかし、このところ子育て中のお母さんからのご相談で気になることがあります。それは、「どんなお菓子をおやつに与えたらいいですか?」というもの。
小さな子どもは1回の食事量が少ないため、捕食(おやつ)が必要ではありますが、“おやつ=お菓子”だと思い込んでいるお母さんを非常に多く見かけます。
旬の食べ物はその季節の人のカラダに必要な栄養素がたくさん含まれているので、ぜひおやつには旬の果物などを食べさせてあげて欲しいと思います。
そこで今回は、「柿が赤くなると医者が青くなる」という言い伝えがあるほど栄養価が高い“柿”についてご紹介したいと思います。

風邪の予防に! ビタミンがたっぷり
柿の栄養素でまず特筆すべきは『ビタミンC』。甘柿であれば100gあたり70mgものビタミンCが含まれています。
厚生労働省によるビタミンCの1日当たりの摂取推奨量は、3〜5歳で40mg、6〜7歳で55mg、8〜9歳で60mg、10〜11歳で75mg、12〜14歳で95mg、15歳以上は100mgとなっています。
そのため、大きめの柿であれば半分食べれば1日のビタミンCが摂れてしまうほどです。
また体内で皮膚や粘膜を強くする『ビタミンA』に変わる『カロテン』も豊富に含まれているため、この時期に柿を食べて粘膜を強化しておくと、風邪などをひきにくくなります。
便秘の改善に! 食物繊維もたっぷり!
柿に含まれる食物繊維は水溶性と不溶性がバランスよく含まれているため、便の水分を保ちつつ腸を刺激してお通じを促してくれます。
ただし、柿は漢方でいうと“身体を冷やす”作用があるため、食べ過ぎには注意が必要です。
二日酔いの予防にも!
年末に近づくこれからの時期、飲む機会が増えてくる人も多いでしょう。
柿にはアコールを分解する『アルコールデヒドロゲナーゼ』、二日酔いの原因となる『アセトアルデヒド』の分解を助けてくれる『タンニン』も含まれるため、アルコールを飲む際には柿を食べておくことをおススメします。
ただし、タンニンは鉄とくっついて排泄する作用もあるため、貧血気味の人は食べ過ぎに注意が必要です。
柿はそのまま食べても、もちろんおいしくいただけますが、5mmほどにスライスし同じ厚みに切ったチーズと合わせてカプレーゼ風にしたり、生ハムを巻いたりしてもおいしく食べることができます。
他にも細切りにした大根とともに酢の物にすると子どもでも食べやすい優しい味の“なます”になったり、イチョウ切りにしたカブとサラダにしてもいいでしょう。
また、干し柿はビタミンCが減少するものの、食物繊維は生よりも多いので、干し柿と甘柿どちらもバランスよくおやつや食事でとることをおススメします。
【参考リンク】
・日本人の食事摂取基準(2015年版)の概要 | 厚生労働省(PDF)
●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)