悪いのはどっち? ドクターハラスメント体験談と医師たちの本音
2016年10月31日 | よみもの悪いのはどっち? ドクターハラスメント体験談と医師たちの本音

こんにちは、ママライターのましゅままです。
「ドクターハラスメント」という言葉をご存じでしょうか。
患者さんがお医者さんの言動に傷つき、トラウマを抱えてしまったり病院に行くのが怖くなってしまったりすることです。
ドクターハラスメントを体験した患者さんは、「重大な医療ミスをされたわけではないから」とその体験を公にすることはほとんどなく、その被害が知られていないことも多かったのですが、近年ネット上ではさまざまなドクハラ体験談が綴られています。
ドクターハラスメントにはさまざまなケースがあり、患者さんを少しイラッとさせる程度のものから深刻な心の傷を与えてしまうものまでさまざまです。
今回は、そんなドクターハラスメントの体験談をご紹介します。

ドクターハラスメント体験談
『産婦人科で子宮内膜症についての診察で、年配の男性医師に大きな声で「あなた妊娠したことないからねー! 子宮内膜症は妊娠するのが一番の治療だよ! ハハハ!」と言われ、中待合で待っていた大勢の患者さんに聞かれてしまった感じがして本当に恥ずかしかったです』(30代/主婦)
『今まで歯だけは健康だった私なのですが、親知らずを抜きに歯医者へ行ったら、「要治療の歯が何本もあるから次回も来てください! いま治療しないと歯が抜け落ちちゃうよ」と言われ、その後やたら歯を削られたりやたら高いセラミックの詰め物を勧められたり(後から調べたら同じセラミックのサイズでもよその歯医者さんではもっと安い値段のものでした)しました。
最初のうちは先生の言葉を信じていたのですが、ある日TVで赤字経営の歯科医院は無知の患者さんに必要のない治療を強いて高い詰め物を必要以上の値段でさせることがあるという特集を見て、やっと自分が一種のドクハラに遭っていたことに気づきました』(20代/会社員)
『幼稚園に通う子どもが高熱を出したので小児科へ連れて行くと、「こんな高熱になるまでなんで放っといたの?」「この子ちょっと太り気味だね。お母さんのせいだよ」など失礼なことを言われました。二度とそこの小児科医は受診しません』(30代/主婦)
医師の視点からの“ドクハラ”
ある眼科医師の執筆したコラムに医師側の視点から見たドクハラについての見解が述べられていました。
『インターネットなどでは一方的に医師が糾弾されていますが、人間の常として自分の主張に不都合な事実は書かれないし、誇張や脚色もあるだろうという点は指摘しておきたいと思います。最近は患者さんの権利意識が強くなっており、また医療事故に関するマスコミ報道が増えているので、医師任せでなくきちんとした説明を要求する人が多くなりました。
ところが外来は混雑し、納得いくまで説明する時間などありません。説明の要求に対して「患者は医師任せ」に慣れている医師は自分が信頼されていないと感じ、患者さんから攻撃されているような気分になって「そっちがその気なら、こっちだって」と感情的な応対をしてしまうのです』
医師界には医師界の内情があり、その複雑な背景が医師と患者とのイザコザを生むこともあるため、必ずしもすべてのケースが医師による悪質なドクハラとはいえないということが理解できますね。
ドクハラ相談窓口も設立されています
いかがでしたか?
過去に病院で受けた対応が実はドクターハラスメントだったんだ、と思い当たることがあるかもしれませんね。
必ずしも医師に悪意があってされた言動であったとは言い切れませんが、ドクターハラスメントの相談を受け付ける窓口も設立されています。
本来、心身の健康のために通うはずの病院で嫌な思いをしたくはないですよね。お困りのことがある方は一度相談してみてくださいね。
【参考リンク】
・ドクター・ハラスメント | 川本眼科
●ライター/ましゅまま(ママライター)