資産形成にピッタリ! “個人型確定拠出年金”の特徴とメリット3つ
2016年10月24日 | よみもの資産形成にピッタリ! “個人型確定拠出年金”の特徴とメリット3つ

こんにちは、金融コンシェルジュの齋藤惠です。
少しずつその名前が浸透している『個人型確定拠出年金』。みなさんはこの制度の特徴やメリットを正しく理解できていますか?
将来に備えて、税金対策にと、使い方次第であなたの資産形成に大いに役立つかもしれませんよ。

個人型確定拠出年金とは?
まず初めに確認から。個人型確定拠出年金とは、自営業者や企業年金に加入していない会社員を対象とした、運用型の年金制度です。
今後は公務員や専業主婦も利用できる予定で、ますます利用者が増えるものと思われます。
昔からある受取金額が決まった年金制度と違い、個人型確定拠出年金は自らが資産を運用して将来に備えるものです。
このような新たな資産形成の方法に、導入当初は戸惑う人も多かったようですが、現在では他の運用商品に関する制度(NISAなど)の後押しも受けて、確実に「自分の資産は自分で増やす」という風潮が高まっていることから、若い世代を中心に個人型確定拠出年金のニーズも上がっているようです。
また、その人気にともない、個人型確定拠出年金を取り扱う機関の数や、運用商品の種類も増えています。
個人型確定拠出年金のメリット3つ
運用することだけが目的であれば、一般的な株や投資信託を売買すればよい話です。
しかし、個人型確定拠出年金にはそれだけではなく、税金面などでもメリットがあります。
(1)掛金が所得控除される
毎月の支払金額が全額所得控除の対象となり、所得税や住民税を軽減することができます。
また、受け取りの際にも、年金で受け取るときには『公的年金等控除』、一括で受け取るときには『退職所得課税』として税制上の優遇措置を受けることができます。
一般的な株や投資信託では利益が出たら必ずそこから税金が引かれてしまいますから、個人型確定拠出年金によって運用の利益をすべて自分のものにできたら嬉しいですよね。
(2)自分で選んだ商品を運用できる
一般の年金も、専門の機関によって株や債券などに投資され日々運用されています。
しかしその銘柄は自分で決めることはできず、すべてが専門機関におまかせの状態です。
一方で、個人型確定拠出年金ならば自分で選んだ銘柄によって資産運用ができます。
これなら自分の将来設計に合わせて銘柄や運用スタイルを決めることができるので、より自分にあった資産運用ができそうですね。
(3)60歳まで確実に貯まる
個人型確定拠出年金の特徴として、60歳までは解約できません。
しかしその点が功を奏し、預貯金よりも確実に毎月一定額を将来のために蓄えることが可能です。
銘柄はハイリスク・ハイリターンのものだけではありませんから、資産の安全性を重視したい人にとっても十分に対応できるはずです。
最後に
個人型確定拠出年金を賢く利用するためには、事前の下調べが重要です。
取扱機関によって銘柄や運用商品は変わってきますし、運用リスクもあり得ます。
また、取扱機関の違いで手数料なども変わってくるようです。
このように少々面倒な点もある個人型確定拠出年金ですが、これこそが「自分の資産は自分で増やす」ことにつながっているのです。
従来のおまかせ型年金のままでは安心とは言い難い昨今、早くからお金について自分で考え、積極的に行動する姿勢が、数十年先の生活に大きく影響してくるのです。
【参考リンク】
・個人型確定拠出年金
・個人型確定拠出年金ナビ「iDeCoナビ(イデコナビ)」 | 特定非営利活動法人 確定拠出年金教育協会
●ライター/齋藤惠(金融コンシェルジュ)
●モデル/KUMI(陸人くん、花音ちゃん)