空き家に注目!? 世帯年収300万円でもマイホームを手に入れる方法
2016年9月8日 | よみもの空き家に注目!? 世帯年収300万円でもマイホームを手に入れる方法

【女性からのご相談】
夫は収入が手取りで200万円台後半。私もアルバイトで月々8万円ぐらい。今は小さなワンルームマンションに暮らしています。
都営住宅も申し込んでいるけれど、なかなか激戦。今後、住宅はどうしたらいいでしょうか?
人気がないけれど、手間をかけたら素敵な家になる物件を探そう。
こんにちは。婚活・恋愛コンサルの菊乃です。
今回は、暮らしのジャーナリストでファイナンシャルプランナーの高橋洋子さんにインタビューしました。
お話をうかがったのは、都内の某駅から徒歩5分のところにある高橋さんのご自宅。
「築37年の家をリフォームして暮らしている」という前情報があったため、きれいなおうちで気が付かず前を通り過ぎてしまったほど。土地込で約2,000万円ほどだったそうです。
面積や築年数などいろいろな条件によって変わると思いますが、このエリアは中古戸建で検索して出てくる物件は5,000万円前後。
新築そっくりにリフォームされ、リフォーム代が約1,000万円だったそうですが、相場より40%も安くお家を手に入れたことになります。
空き家を安く手に入れた経験から、『100万円からの空き家投資術』という本を今年出版されました。
ちょっとしたコツで、家は安く手に入るのですね。その方法を教えてもらいました。

【初級】「中古マンション」ではなく「団地」で検索する
古い団地の中には購入できるものもあります。中には首都圏で200万円台のものも。
マンションでこれだけ安いものはないでしょう。
「団地」で検索してみてください。私も見たら、東京で1000万円以下のものがいくつもありました。
350万円で団地を買い、DIYでリフォームして暮らしていらっしゃる方もいるそうです。
たった350万円でマイホームって手に入るのですね。
【中級】検索サイトを変える
誰もが部屋を借りるときに使うような住宅情報サイト以外にも、いろんな物件検索サイトがあるそうです。たとえば、
・オフィス物件メインのサイト
・土地の売買サイト(古い家付き土地が載っていることが)
・空き家バンク
このようなところで家を探してみるのも手。
高橋さんはオフィス物件向けサイトの中で今のご自宅を見つけたそうです。
【上級】不動産屋や家主に交渉する
ネットに出てこない物件もたくさんあるそうです。住みたいエリアの不動産屋に欲しい条件を伝えて、いい物件が出たら教えてもらうのも手。
また、いい空き家があれば近所の方に情報を聞いて、持ち主に交渉してみるのもいいでしょう。
実際に住んでいたとしても、家があるから仕方がなく住んでいる場合もあります。
たとえば、買ったのは40~50年前で駅から徒歩15分の家より、高齢になれば駅のそばのマンションがいいという方もいるでしょう。
とはいえ、相場より安かったとしても安すぎる家は不安ですよね。
空き家の場合、たいていはリフォームが必要です。リフォーム業者と一緒に物件を見に行き、査定してもらうという方法もあります。
場合によっては家が買えるくらいリフォーム代にかかる場合も。
目安としては1981年より前の家は、古い耐震制度時代に建てられており、旧耐震か耐震補強に高額なお金がかかる場合があります。
さらに、空き家を買う場合に注意したいのがご近所。家はリフォームできても近所はリフォームできません。
平日2回、休日2回の合計4回は下見をして、傾斜、買い物は便利か、近くに騒音原因になる施設・工場はないか、環境を調べてから購入を検討してください。
【取材協力/高橋洋子】
暮らしのジャーナリスト・ファイナンシャルプランナー。『暮らし研究所エメラルドホーム』代表。
1979年岐阜県生まれ。情報誌の編集、フリーライターを経て現職。空き家をリノベーションし、安くマイホームを購入した経験からお得なマネー情報の研究に目覚め、ファイナンシャルプランナーの資格を取得。講演・執筆・FP相談を通じて、家探しの基本から中古住宅の価値向上とリノベーションの魅力を伝えている。
空き家活用に関するセミナーは3年でのべ2,000名参加。セミナーは「分かりやすくておもしろい。勇気がもらえる」と幅広い世代から好評を得ている。
著書に『家を買う前に考えたい!リノベーション』、『最新保険業界の動向とカラクリがよ~くわかる本』、『100万円からの空き家投資術』等がある。
●ライター/菊乃(婚活・恋愛コンサルタント)