遺伝の影響は23%だけ? 子どもの身長を伸ばすために見直すべきコト
2016年8月26日 | よみもの遺伝の影響は23%だけ? 子どもの身長を伸ばすために見直すべきコト

こんにちは。保育士でライターのyossyです。
自分の子どもの身長が平均よりも低いと、親としては気になりますよね。
「自分の身長が低いから諦めるしかないのかな……」「兄弟は大きいのに、どうしてこの子は小さいのかしら?」などと悩んでいる人もいるかもしれません。
でも、身長が伸びる要素は遺伝だけではありません。
ここでは、蔦宗浩二氏監修の書籍『子どもの背 こうしたら伸びた! 背が高い男女の生活調査でわかった効果的な身長アップ法』を参考に、遺伝以外の身長を伸ばす要素は何なのか見ていきましょう。

遺伝が背の高さを決定する割合は23%?
遺伝は実際にどのくらい子どもの身長に影響するのでしょうか。専門家によって見解が異なりますが、京都大学名誉教授の川畑愛義氏の見解は下記の通りです。
【背の高さを決定する要素】
・遺伝……23%
・栄養……31%
・運動……20%
・環境……16%
いかがでしょうか?
「親の身長は関係ない」とは言えませんが、想像よりも遺伝の要素が少ないと感じる人もいるでしょう。ぜひ遺伝以外の部分で頑張っていきたいものです。
順天堂大学スポーツ健康学部の専任准教授、蔦宗浩二氏によれば、身長を伸ばすためには“食事”“睡眠”“ストレスの少なさ”“適度な運動”が大切とのことです。
食事が足りているか今一度見直して
親、特に母親の食事習慣が子どもの身長に影響することもあるそうなので、注意が必要です。
「自分はそこまで食べないから」「子どもだからそんなに食べないだろう」「そんなに食べたら吐いちゃうかも!」と食事の量を制限していませんか?
そうであれば、一度食事の量を見直してみるのも手です。
遺伝だけではなく、実は食事が少なすぎることが原因で身長が伸び悩んでいたというケースもあるでしょう。
高身長の人の食生活を調査すると、子どものころから驚くほどの量の食事を摂っていた傾向にあるそうです。間食をしていた人の割合も高いとのこと。
運動や生活で消費する以上の食事を取っていなければ、伸びる身長も伸びませんので、ぜひ食事は大切にしたいものです。
ちなみに、「身長にはカルシウム」というイメージを持っている人もいるでしょう。確かにカルシウムも重要ですが、そればかり意識していても身長は伸びません。
特に大事なのはたんぱく質だといいます。ただし、もちろんバランスの良い食事を心掛けることが大前提です。
睡眠はとっても大事! 睡眠不足で思春期が早まる恐れも?
「寝る子は育つ」とよく言ったものですが、これは理にかなっています。寝ているあいだに成長ホルモンが分泌されますので、しっかり寝ることはとっても大事!
また、のびのびとゆとりのある生活をすることで、成長しやすくなるとのこと。日々の精神的ストレスや疲れをリフレッシュするためにも、睡眠は重要なのです。
しっかり生活リズムを整え、くれぐれも夜間、特に寝床での携帯電話、スマートフォン、ゲーム等は避けたいですね。
近年の日本の子どもの多くは、睡眠が不足していると言われています。
子どもの身長は、基本的に思春期が終わるころに止まると言われており(例外もあります)、思春期がはじまるまでにできるだけ身長を伸ばしておきたいもの。
身長の面から考えれば、思春期は遅いほど有利なのです。
しかし、睡眠が足りていない生活が続くと、思春期が早く来てしまうという専門家の見解もあります。
長い目で見ても、睡眠を取らないことは大きなリスクになってしまうのですね。これを機に、親子ともに質の良い睡眠をたっぷりとることを心掛けましょう。
今回は食事・睡眠を中心にご紹介しましたが、親からの愛情不足も成長の阻害要因になると言われています。
たっぷりの愛情を注ぎ、できるだけ気持ちに余裕を持って育児をすることも大切ですね。
子どもの身長を伸ばすために親がしてあげられることはたくさんあります。ぜひ参考にしてみてください。
【参考文献】
・『子どもの背 こうしたら伸びた! 背が高い男女の生活調査でわかった効果的な身長アップ法』蔦宗浩二・監修
【参考リンク】
・子どもの身長を伸ばす育児法と治療法 | ぬかたクリニック
●ライター/yossy(フリーライター)