失敗で乳がんリスクUP!? 助産師が教える正しい“断乳”の方法と注意点
2016年8月12日 | よみもの失敗で乳がんリスクUP!? 助産師が教える正しい“断乳”の方法と注意点

【ママからのご相談】
現在1歳1か月の娘がいます。そろそろ断乳を考えているのですが、どうやっていいのか分かりません。方法やポイントを教えてください。
最初の3日はとにかく我慢。理想はプロにしぼってもらうこと。
こんにちは。ご相談ありがとうございます。ママライターの横山かおりです。
つい先日、筆者も断乳したばかりです。寂しさもありますが、断乳すると一気に子どもが成長した気がしますよね。
今回は都内の母乳外来に勤める30代女性助産師さんに話を聞いてきましたのでご紹介します。

基本の断乳方法
まず基本の断乳方法とはどんなものなのか? 助産師さんに話を伺いました。
『理想としては、だんだん回数を減らしていくこと。断乳時に胸の張りを少しでもおさえることができますし、子どもの負担も減ってきます。断乳すると決めた日から3日はとにかく母乳を与えず我慢します。
胸の張りがひどくて痛くて仕方がないときは、圧を抜く程度(おちょこ1杯分くらい)搾乳してもOKです。
3日目になったら8割程度搾乳します。全部スッキリするまでしぼってしまうと張り返しがきてまた母乳がつくられてしまうので、「少し残っているな」と思う程度でやめましょう。
次は3日目から1週間後。ここですべてしぼります。スッキリできるようでしたら断乳終了です。まだ胸が張るような感じがありましたら、さらに1週間後にしぼりきりましょう。ほとんどの人はここで終了するはずです』
最初の3日間はママも胸が張ってとにかく痛くてつらいですし、子どもも慣れなくて大変でしょう。でもここを乗り切れば楽になってきます。
パパや周りの人にも協力してもらって最初の3日をどうにか乗り切りましょう!
ホルモンバランスが崩れて、つわりが復活!?
断乳するということはママの体にとっても大きな変化が訪れるようです。助産師さんによると、
『断乳すると体がリセットされ、生理が再開している人はリズムが崩れることがあります。不正出血のようなものがあったり、周期的にこなくなったりします。1〜3か月程度は様子を見てみましょう。ホルモンバランスが大きく崩れるため、断乳後1〜2週間の間、つわりのような症状が出る人もいます。
頭痛、吐き気、イライラなどがあるときは断乳の影響かもしれないということを頭に入れておきましょう。高齢で出産された人は急に断乳すると、その後プチ更年期のようなものに突入してしまう人もいます。そういう人はけっして無理をせず焦らず、ゆっくり進めていくことをオススメします』
とのこと。
断乳は思っている以上に体に負担がかかるもの。けっして無理をせず、つらいときはゆっくり休める環境で始められるといいですね。
理想はプロにおまかせすること
断乳をするすべてのママが、上手に搾乳ができるかといったらそうではないでしょう。やはりプロを頼って病院や母乳外来へ行ったほうがいいのでしょうか?
助産師さんによると、
『搾乳に慣れていない人は、自分ではできたと思っていてもきれいにしぼれていないことがあります。すると小さなしこりができてしまったり、母乳が石灰化してしまいます。母乳が石灰化してしこりができてしまうと、その部分は血流が悪くなり、がん細胞が住みやすい状態に。
できれば助産師などのプロがいる場所へ行って、最後の最後までしっかりしぼってもらいましょう。母乳の水分は自然に体内で吸収してくれるのですが、母乳の成分やエキスは胸に残ってしまいます。そこをしっかりしぼりきることが大切です』
とのこと。
しっかりしぼりきらないと、乳がんになる可能性が上がってしまうということです。それは怖いですね。
そのリスクを下げることができるなら、プロにしぼってもらいたいところ。今後のためにも母乳外来などへ行ってみることをオススメします。
断乳は親子にとって初めての難関ポイントかもしれません。しかし、ここを乗り切ると子どもの食欲や睡眠時間が増えて一気に成長します。
夏の断乳は脱水症状にならないように、母乳以外で水分をよくとるように心がけましょうね。
●ライター/横山かおり(ママライター、元モデル)