単なるヒモ男? 専業主夫になった男性の苦悩と乗り越え方
2016年8月4日 | よみもの単なるヒモ男? 専業主夫になった男性の苦悩と乗り越え方

【女性からのご相談】
30代後半の独身女性です。好意を持ってくれているのが分かる男性がいて、その人とデートしているときは楽しいのですが、彼は学歴も低いし残業も少ないし、小さい会社のようで私のほうが収入は多いと思います。
次に会ったら交際を申し込まれるかもしれません。私も年だし考えます。自分よりスペックが上か、せめて同じ程度の男性がいいと思うのですが妥協すべきでしょうか。
芸能人のニュースを見ていると、高島礼子さんのように妻の方が有名なカップルは旦那がヒモみたいになるイメージがあって……。実際はどうなのでしょうか?
「普通は~」「○○すべき」という思い込みが自らを苦しめる原因。
こんにちは。婚活・恋愛コンサルの菊乃です。
2016年7月16日に開催された、『秘密結社 主夫の友』と少子化ジャーナリストの白河桃子さんが主催する『“主夫志望男子”と“働き女子”のワークショップ』を取材してきました。

専業主夫の家庭について
『秘密結社 主夫の友』の構成員である主夫のみなさんは、家庭においてメインで家事をやっております。
主夫歴10年を超える方々が、主夫になった経緯や生活スタイルを発表しておりました。わかったのは、主夫の方も初めは主夫になるつもりはなかったということ。
病気、介護、出産など、どんな人にも起こりうることがきっかけで、夫が家事をメインで行うスタイルになっただけでした。
今だからこそ堂々と「主夫」と言えるようですが、そこに至るまではいろいろな苦悩があったそうです。
一例を紹介しますと、
・ご近所の方から「ごくつぶし」と言われる
・奥様の親が「娘は変なのに捕まっていずれは離婚すると思う」と周りに吹聴する
・スーパーに買い物に行くのが恥ずかしくて、“妻に頼まれたふう”を装いスーツを着てスーパーに行く
などなど。
世間から理解されないことに加えて、自分自身の“普通の家庭像”というのも“夫は外でバリバリ働き、妻が家を守る”というものだったそうです。
プレゼンの中で、主夫家庭はストレスが少ないという調査結果も出ておりました。
こうした“普通の家庭像”“世間体”“プライド”を手放し、ほかの家庭と比べないことで幸福度が高いそうです。
ステキだなと思った言葉として、「二人の最適な形が主夫だった」というものがありました。
病気や育児、介護という夫婦で乗り越えるべき波は誰しもあるはずなのに、多くの場合、勝手に「家庭のことは妻のこと」と思い込んでいますね。
『国立社会保障・人口問題研究所』の調査では、共働きでも2割の男性は家事をしないそうです。
「周りがこうだから」じゃなくて、あなたにとっての幸せの形を共有できる方ならいいのではないでしょうか。
【取材協力/秘密結社 主夫の友】
兼業主夫と兼業主婦家庭を増やし、夫婦の選択肢を増やすための提案を行う。
・秘密結社 主夫の友(Facebook)
【参考リンク】
・第5回全国家庭動向調査 | 国立社会保障・人口問題研究所(PDF)
●ライター/菊乃(婚活・恋愛コンサルタント)