夏休みがチャンス!? 子どもにお手伝いをさせる効果と年齢別の取り入れ方
2016年8月2日 | よみもの夏休みがチャンス!? 子どもにお手伝いをさせる効果と年齢別の取り入れ方

こんにちは。ママライターのパピルスです。
夏休み真っ只中、普段は忙しくてついつい後回しになっていることにも挑戦させたい。そんな風にお考えのママも多いのではないでしょうか?
まとまった時間が取れる夏休みは、何か大きなことに挑戦させたくなるものですが、小さなことをコツコツ続けて“新しい習慣を身に付ける”期間としても最適ですね。
幼稚園、小学校によっては「夏休み中、毎日ひとつはお手伝いをしましょう」と言われる場合もありますので、今回はお手伝いが子どもに与える効果と年代別にお手伝いの上手な導入の仕方をご紹介します。

お手伝いをすると子どもが成長する
小さな子どもにお手伝いをさせると大人がする以上に時間や手間がかかって、なかなかさせることができない……というママもいらっしゃるのでは?
時間や手間がかかったとしても、子どもにお手伝いをさせると“子どもが成長する”という視点で見れば、少しずつでも「やらせてみよう!」という気持ちになるのではないでしょうか?
辰巳渚氏は、自身の著書『子どもを伸ばすお手伝いー家事ができる子はなんでも気づきなんでもできる』の中で、「9つのお手伝い効果」を挙げています。
(1)気がつく子になる
(2)サッと動ける子になる
(3)生活技術の基本が頭でなく、身体で覚えられる
(4)生きることに前向きな子になる
(5)ものを大切にする子になる
(6)人ときちんと向かい合える子になる
(7)コミュニケーションができる子になる
(8)大人へと成長させる
(9)家族の一員としての自覚が育つ
これらを眺めていると、「きちんとした大人になれるだろうなぁ」「仕事をきちんとできる人になるだろうなぁ」「結婚してもいい妻(夫)になるだろうなぁ」と思わされます。
大人になっても大切な生活の基本姿勢がお手伝いをするなかで培われるなら、こんなにうれしいことはありません。
年齢にあったお手伝いの仕方を教える
上手にお手伝いをしてもらうには、年齢に適したお手伝いがあります。前述の辰巳氏によると、3歳まで、6歳まで、10歳までを区切りと考えるとよいそうです。
3歳まで
何かができるとうれしい時期。ゴミをゴミ箱に捨てる、新聞を取ってくるなど、ちょっとしたことを遊び感覚でやってもらうとよい時期。
大人の方に余裕があるときには、少し難しいお手伝いを、危険がないように常に目の届く範囲内でさせましょうね。
6歳まで
「お手伝いさせて」と子どもがやりたがる時期。お手伝いのスタートの時期ととらえ、その子の“役目”を作っていくとよい。
「お箸を食卓に並べておく」「花に水をやる」「新聞をとってくる」など危険がなく、子どもが一人でもできることを「○○ちゃんの役目ね」と決めてやってもらうのに適している。
この時期にお手伝いを始めると、「家の作業はみんなでするもの」という感覚が子どもの中に育つのだそうです。
10歳まで
できることが増え、危なっかしいことが減る反面で急に言うことを聞かなくなってくる時期。
ほかにやりたいことや楽しいことが増えて、自らお手伝いをしたがることは減る傾向にあるので、放っておくと家のことをしなくなっていくこともあるそうです。
やりたがらない子どもにどうやってやらせるか……。ここに悩んでいる方は多いのではないでしょうか? 筆者もその一人です。
辰巳氏によると、「やれといったら、やれ」「それはいま、やらなければいけないことなのだからいまやりなさい」という親の揺るぎない姿勢が一番大事だとのこと。
親が「嫌がるのをやらせるのが大変」といった姿勢だと、子どもは親の気持ちを見抜いて余計やらないのだそうです。
ルール作りも大切な要素です。子どもと相談してお手伝いを“約束事”にするのがポイント!
「○○をあなたの役目にしようね。できる?」と子どもに話してみてください。
「できない」と言うのなら、「それなら、何だったらできる?」と聞いて子ども自身に自分がやろうと思うお手伝いを決めてもらうと、前向きに取り組めるようです。
ここで素直に考えてくれれば良いのですが、「何もしたくない!」と言い出すのがこの年頃の子どもですね。
そんなときには、「お母さんは○○(料理等)をするし、お父さんは○○(家事)をしているよね。あなただけ何もしないのは変じゃない?」という話法が子どもも納得しやすいのだとか。
もしも家事分担をしていないパパがいらっしゃったら、この機会に何か1つ受け持ってもらえるようにすると一石二鳥かもしれませんね。
いかがでしょうか? 長い夏休み、コツコツと1つのお手伝いが習慣になるまで取り組むには絶好の機会ですね。
気を付けたいのは、最初はお手伝いがうまくいかなくてもダメ出しをしないこと!
うまくいかない様子が見えたら、「こうしたら簡単にできるよ」と教えてあげましょう。そして、お手伝いをしてくれたら「ありがとう! 助かったよ」の一言を忘れずに!
やらなければならない“役目”だったとしても、大人も感謝の言葉をかけてもらえたら「また頑張ろう!」と思いますよね。子どもも大人もお互いに感謝の言葉をかけあえる機会にできるとよいですね。
【参考文献】
・『子どもを伸ばすお手伝いー家事ができる子はなんでも気づきなんでもできる』辰巳渚・著
●ライター/パピルス(フリーライター)
●モデル/KUMI(陸人くん、花音ちゃん)