愚痴ではなかった? 男性の語る鬼嫁エピソードが自慢である理由3つ
2016年7月19日 | よみもの愚痴ではなかった? 男性の語る鬼嫁エピソードが自慢である理由3つ

【女性からのご相談】
鬼嫁を持つ男友達がかわいそうです。女子をまじえた飲み会とかも許されないらしくて、このまえ会ったときも許可取るのが大変だったと愚痴っていました。
飲み会中も、奥さんに怒られたとか大変だとか愚痴エピソードばっかり。さらに21時くらいには「やばい! 鬼嫁に怒られる!」なんて言いながらみんなより早く帰っちゃった。前はそんな人じゃなかったのになぁ。
家でも休まる時間がなさそうで、よく別れないなぁと呆れます。
鬼嫁“愚痴”というよりは“自慢”なのかもしれません!
こんにちは、ライターのティッシュまみれ子です。
鬼嫁ですか……たしかにかわいそうですよね。しかし、実際に既婚男性の鬼嫁エピソードを聞いてみると、「愚痴」というよりは「自慢」なのでは、と感じることが多々あります。
結婚生活10年目15年目になれば、パートナーとの関係を「うちは本当にラブラブでね……」と自慢するのは照れ臭いものです。
特に日本人男性は、奥さんを「愚妻」と貶める人もいらっしゃいます。ラブラブ自慢が非常にまわりくどいわけですね。
「うちの奥さんは本当に鬼嫁でね……」というのも単なる言い換えで、「夫婦仲良くやっていますよ」とほのめかしているのかもしれないです。
さて、そういうわけで今回は、「わが家こそは!」と鬼嫁自慢を持ってきてくださった自称恐妻家の男性方に取材。
さまざまな意見をベースに、鬼嫁エピソードの公開が愚痴ではなく自慢だと考えられる理由をご紹介いたします。

“鬼嫁”エピソードから見えてくる自慢
(1)急な飲み会が入り、妻がブチギレ! 鬼嫁自慢は苦労自慢
『1度飲み会のことでキレられてからは妻を怒らせたくないので、残業のふりをして飲みに行っていました。しかし、すぐバレてしまい、「シゴト帰りなら食えるよな?」と言わんばかりに山盛りのチャーハンを出されました。シメにラーメンを食べて腹いっぱいでしたが、泣きながら完食しまして、嘘ついたことを謝りました。それからは飲みに行く回数を減らして、家庭円満です』(30代男性/メーカー勤務)
いやぁ、苦労されていますね。ところで、「仕事が忙しくてつらい」というのを、なぜか自慢であるかのように話す人がいますよね。
苦労してこそ成功がある、という雰囲気のなかで育った日本人は多く、「苦しんでこそ偉い!」という価値観が根強く残っています。
というわけで、鬼嫁自慢をする1つめの理由は、“鬼嫁自慢”がそのまま“苦労自慢”だから。
(2)周囲に安心感を抱かせる! 鬼嫁はイメージ戦略に最適
『朝洗濯をしたんだけど、仕事中に電話があって「ちゃんと干せてない! 干し方教えるからはやく帰ってこい!」と言われて、仕事を切り上げて帰りました。社員全員が知ってる、僕のテッパン鬼嫁ネタです』(30代男性/会社経営)
日頃は厳しい会社のボスが、家では鬼嫁に頭が上がらない……。このようなエピソードは、周囲の人間に対して意外性やかわいらしさをアピールできます。
周囲に与えるイメージを自在に操っているわけです。強い。
(3)お小遣い問題! 鬼嫁を持つ男性のすばらしい能力
『月の小遣い3万円。昼飯時、同僚はみんな外食するなか、僕だけが弁当。自動販売機は絶対使わない。オフィスグリコすら使わない。でも、奥さんが家を守ってくれていると知っているので、文句は言いません』(30代男性/事務)
『単身赴任です。一家の財布は妻が管理しており、毎月の給料も妻から手渡し。僕にお金を渡したら使い込むと思っているようで、振り込みは許されません。それで毎月の給料日後に、わざわざ遠方の持ち家まで新幹線で帰っています。大変だけど、それで妻がゴキゲンでいられるならいいんですよ』(40代男性/製薬会社勤務)
鬼嫁を持つ男性は能力が高いもの。優しく寛容、かつ自信のある男性でなければ、奥さんを立てるようなことはできません。
亭主関白タイプの男性はリードしてくれる反面、狭量で融通がきかないうえ、女性へのリスペクトが足りないともいえます。
鬼嫁自慢は、旦那さんが“女性を立てる能力”や“うまく尻に敷かれる能力”を自慢しているとも言い換えられますね。
DVやモラルハラスメントの疑いについて
さて、これまで鬼嫁自慢について述べてまいりましたが、1点注意事項があります。
それは、妻によるDVやモラルハラスメントの疑いがある場合について。
そもそも離婚するほどの夫婦仲であれば、笑いのネタにしたり、周囲に気軽に話したりということも少ないのかな、と想像してしまいますよね。
しかし当然、DVやモラルハラスメントである可能性も、ないとは言い切れません。肉体的・精神的暴力を受けている場合、帰宅恐怖症になる既婚男性もいます。
暴力・暴言は「鬼嫁」という言葉では片付けられません。にもかかわらず、「いわゆる鬼嫁だから、しかたない」と、DVやモラハラである可能性を始めから考えつかない男性も多いのではないでしょうか。
妻による暴力・暴言に1人で苦しみ悩んでいる既婚男性がいたら、「それはモラハラじゃないのか?」と、まずは教えてあげてくださいね。
●ライター/ティッシュまみれ子(ライター)