キャラTはOK? フリーマーケットで販売してはいけないものと注意点
2016年7月8日 | よみものキャラTはOK? フリーマーケットで販売してはいけないものと注意点

【ママからのご相談】
来月、フリーマーケットに出店する予定です。子どもの入らなくなった衣服やいらなくなった家電類など、家にある不要なものを売ろうと思っていたのですが、仮面ライダーやポケモンのTシャツを見て、夫が「これ、著作権法に違反するのでは?」と疑問を投げかけてきました。
そう言われてしまうと、どんどん不安になってきてしまい……フリーマーケットに出店する際、法律上で販売してはいけないものってあるのでしょうか?
法律だけでなく、主催者が定めた出店規約を守って出品しましょう。
ご相談ありがとうございます。アディーレ法律事務所弁護士の岩沙です。
フリーマーケットのルーツは神社の境内などで縁日に行われていた「蚤の市」ですが、若い世代には「フリーマーケット」という言葉の方がなじみがありますよね。
自治体主催のちょっとしたイベントから、大きな公園の一角で開催する大規模なものまでさまざまで、ただ歩くだけでも楽しいです。
そんなフリーマーケットですが、不用品であれば何でも出品してOKというわけではなく、法律上売ってはいけないものが多く存在しています。

たとえば何を売ってはいけないの?
フリーマーケット会場に一歩足を踏み入れると、一面ユニークなものばかりが並んでいますよね。
タンスや押入れから引っ張り出したての商品は実に多種多様です。懐かしいもの、笑えるもの、使い方がよくわからないものまで幅広いです。これは、フリマの醍醐味ですよね。
ただし、フリーマーケットでも売買するものによっては法令に抵触してしまうので、販売する場合には注意が必要です。
たとえば、著作権侵害物は当然許されません。具体的には、偽ブランド品、CD・DVD・ビデオを著作者に無断で複製した海賊版・コピー商品といったものです。
これらについては、知らずに販売した場合にも『商標法』違反に問われる可能性があります。
また、酒、医薬品、医療機器、たばこについては、法令上、許認可が要求される場合がありますし、『銃刀法』に違反する刃物類や、児童ポルノの販売などもしてはいけません。
今回のご相談にあった“キャラクターTシャツ”ですが、正規品としてきちんとした販売店から購入しているものであれば偽ブランド品には当たらず、著作権侵害物ではなさそうなので、販売は問題ないでしょう。
他にも気を付けるべきことはある?
法令に違反するかという観点からは、先ほどのようなものが挙げられますが、それ以外にもフリーマーケットの主催者との関係で、主催者が定めた出店規約を守ることが必要となります。
これは、販売しても法令には抵触しないものの、主催者が販売を禁止するものです。
たとえば、アダルトビデオなどの販売は主催者が社会通念上不適当と判断して、出品に制限を設けることがあります。
また、手作り品、動植物についても出品制限を設けている主催者もいるようです。新品、未使用品の出品だけを認める主催者もいます。
ちなみに、トラブルの多い故障が認められるジャンク品については、壊れていることを口頭で告げるのみならず、値札などに明記するなどして、後から「言った、言わない」のトラブルにならないようにすることを求めている主催者も多いようです。
フリーマーケットで買い物することは身近になってきました。
他方で、出品するとなると、法令に抵触しないか、主催者の定める出店規約に反しないか注意する必要があり、慎重さが求められます。
売り手としてフリーマーケットに臨むにあたっては、販売が許されたものかどうかを事前にしっかり確認する必要がありますね。