コレで興味津津に!? 子どもの「勉強のやる気」を引き出すツボ4つ
2016年5月20日 | よみものコレで興味津津に!? 子どもの「勉強のやる気」を引き出すツボ4つ

【ママからのご相談】
子どもが「どうして勉強しないといけないの?」と繰り返し聞いてきます。どうやら、勉強がつまらないらしく、やる気が出ずにこんなことを言っているようです。
超有名な学校に入ってほしいとは思わないですが、せめて勉強を嫌いになってほしくありません。家でできることはありますか。
子どもが興味をもつ4つのツボをおさえる!
ご相談ありがとうございます。教育コンサルタントの佐々木です。
これまで勉強に興味のない子どもに対して勉強を教え、興味を持たせることに取り組んできました。

勉強が嫌いになる理由
勉強が嫌いになってしまう理由は大きく2つあります。
1つは「できない」から。上手にできないことを好きになるのは、大人であっても難しいですよね。上手にできないとき、頑張っても成果が出ないとき、一生懸命頑張れば頑張るほど、子どもは勉強を嫌いになっていきます。
もう1つは「つまらない」から。自分のやっていることに意義が見いだせていないのです。意味のわからないことを1日何時間もやらされていれば、嫌いになるのも無理はありません。
大人はつい「勉強は我慢してするものだ!」なんて言ってしまいますが、子どもは楽しみが見いだせないとどんどん勉強が嫌いになります。
勉強のやる気を引き出すツボ4つ
そこで、勉強が「できない」「つまらない」を解消するために、『ARCSモデル』をご紹介します。
ARCSモデルは、アメリカの教育工学者ジョン・M・ケラーが「学習のやる気を出す方法」をモデル化したもので、4つの要素の頭文字をとって、このように呼ばれています。
『ダイヤモンド社』の人材開発用語集サイトでは、以下のように説明されています。
①注意(Attention)
学習者の興味関心を引き、探究心を喚起する。マンネリを避け、学習者に「面白そうだなぁ」と思わせることである。
②関連性(Relevance)
学習の目標に対して親しみをもたせ、与えられた課題を受身的にこなすのでなく、学習者が自分のものとして積極的に取り組めるようにする。目標に向かうプロセスを楽しめるようにし、学習者に「やりがいありそうだなぁ」と思わせることである。
③自信(Confidence)
ゴールを明示し、成功の機会を与える。自分の努力によって成功したと思える教材にし、「やればできそうだ」と思わせることである。
④満足感(Satisfaction)
学習の結果を無駄に終わらせない。目標に到達した学習者をほめて認める。公平な評価を行い、「やってよかったなぁ」と思わせることである。
この4つを順番に刺激できればやる気がアップします。どれか単体として刺激しても、効果が現れます。
おうちで子どもと一緒に勉強する際には、この4つ全てを考えながら勉強を教えるのは難しいかもしれません。しかし、どれか1つをおさえることはできそうなのではないでしょうか。
例えば、
・勉強のときに一緒に絵を書いて「おもしろい!」と思わせる
・勉強することやその内容が、日常生活と密接に関わっていることを教えて「やりがいがありそうだ」と思わせる
・たくさんある、やるべきことを細かく小さく分解して、「これならできそうだ」と思わせる
・勉強が終わったらほめて、「やってよかった」と思わせる
これだけなら、普段の取り組みと心がけ次第で、おうちでできることがたくさんあるはずです。むしろ学校よりも家でこのような話をしておいたほうが、勉強に対して興味関心を持てるかもしれません。
この4つのツボをおさえて、お子さんと話をしてみてくださいね。
【参考リンク】
・ARCS(アークス)モデルとは | ダイヤモンド社の適性検査・社員教育・研修
●ライター/佐々木恵(教育コンサルタント)