実体験に学ぶ! 子どもの「ベランダ転落事故」を防ぐコツ
2016年5月3日 | よみもの実体験に学ぶ! 子どもの「ベランダ転落事故」を防ぐコツ

こんにちは。NANARUKAです。
新緑の季節を迎え、自然を楽しむナチュラル志向のライフスタイルやグリーンを取り入れたインテリアを特集する雑誌が増えています。
ベランダ菜園やガーデニングが若者の趣味として定着しつつあることもあり、若年層、ファミリー層の“ボタニスト”たちが増加しています。
一方で、マンションのベランダから子どもが転落する事故が頻発しているというニュースを先日耳にしました。
このふたつの事象を安易に結びつけることは避けたいのですが、小さなお子さんと一緒にベランダライフ、ガーデニングを楽しんでいるご家庭では、今一度、安全性についても考えるきっかけになれば良いと思い、このコラムを執筆することにしました。

危ないのはエアコンの室外機だけじゃない! 植物の飾り棚も要注意
子どものベランダからの転落事故の原因としてすぐに思い浮かぶのが“エアコンの室外機”ではないでしょうか。
しかし、近年はそれだけではないようです。子どもは思いがけない行動に出るもの。
大人にそのつもりがなくとも、子どものやること、考えることは時に大人の想像を絶するものだと肝に銘じておくのがいいでしょう。
『使っていない植木鉢を運んできて逆さまにして踏み台にし、柵の向こうを覗こうとしていた』(2歳男の子のママ)
『植木を飾っていた3段の棚を階段のようにして登ろうとしていた。植木は丁寧に床に下ろされていた』(3歳女の子のママ)
『壁側なら大丈夫だろうと思い室内寄りにグリーンをディスプレイしていましたが、そのディスプレイ用の木箱を外側に移動させて登ろうとしていた。つい最近まで気に掛ける様子もなかったのに、力がついたこともあってか植物と一緒に軽々と持ち上げていて本当に驚きました』(2歳男の子のママ)
など、ガーデニングを楽しんでいたママさんがヒヤッとさせられるシーンも多発しているようです。
子どもが自由に出入りできるなら監視は徹底的に!
最近では、ベランダをリビングやダイニングの延長とする捉え方も増え、テーブルやチェアを置いて家族の行き来を自由にしたり、子どもの遊び場や庭代わりとして活用するご家庭も多いようです。
ステキな活用方法だと思いますが、子どもをベランダで遊ばせる際は大人の監視は必須。
子どもは外の空気に触れた開放感も手伝って、死角にいる場合や目を離した隙にも、あれやこれやと行動しています。
『珍しくおとなしいと思って覗きに行くと、ベランダの手すりにつかまり、靴下を脱いだ湿った足でガラス材の柵を上がっていた。スルスルと慣れた足取りだったので、それまでも何度かはやっていたのだろうと思うとゾッとした』(4歳男の子のママ)
『兄弟でおとなしく遊んでいると思っていたけれど、見に行くと手すりに縄とびを巻き付けてそれにしがみつき、「ファイトー!」「一発!!」と叫んでいた。じきにコツを掴んで縄を上ってしまいそうだったので焦った』(3歳男の子・4歳男の子のママ)
大人も想像力を大いに働かせ、悪ふざけの道具になりそうなものは決して置きっぱなしにしないようにその都度確認しましょう。
踏み台になるものがないからといって安心してはダメ!
「うちはガーデニングなんて興味がないし、ベランダもたいして活用していないので」というご家庭も安心していてはいけません。
子どもにとってはありとあらゆるモノが遊びの道具となりうるのです。考えもしなかっあんなモノ、こんなモノまで……。
『ゴミの収集日までベランダで保管していた生ゴミを積み上げてベランダの手すりにつかまろうとしていた。遠くの高速道路を走っている車を見たかったようです』(2歳男の子のママ)
『ベランダの隅に一時保管していた資源ゴミの雑誌や新聞紙を積み上げていた。椅子にして遊んでいただけだったが、踏み台にするには十分な高さが積み上げられていたので、それに上っていたらと想像したら怖くなった』(5歳女の子のママ)
『物干しの位置が低いので物干し竿に手が届いてしまい、鉄棒のようにぶら下がってしまいます』(4歳女の子のママ)
子どもの発想、行動力はしばしば親のそれを超えてしまいます。
ベランダへ出たその瞬間から転落の可能性を秘めている、というくらいの考えを持っておくことが事故防止に繋がるのではないでしょうか。
いかがでしたか?
足場になるものは置かず、ベランダへの扉には二重に鍵をかけるなどの事故防止対策はもちろんそうですが、快適なベランダライフも重視したいなら、まずは子どもの監視を徹底することが絶対といえますね。
子どもも年齢を重ねれば危険を理解できるようになりますし、分別もついてきます。
幼い時期の不慮の事故を防ぐのは大人の役目。快適な暮らしが“大人のエゴ”となってしまわないよう、子どもの安全にも気をつかってあげたいものですね。
●ライター/NANARUKA(フリーライター)