親も再確認! 子どもに身につけさせたい「テーブルマナー」の基本
2016年4月29日 | よみもの親も再確認! 子どもに身につけさせたい「テーブルマナー」の基本

【ママからのご相談】
自分が幼いころは、親よりも同居している祖父母から生活のいろいろな知恵を教えてもらいましたが、核家族であるわが家ではそういうことも親である私たちが教えてあげなければなりません。
食事のマナーもそのひとつ。しっかり身につけてもらいたいと思っていますが、大人自身も不安な部分があるのも事実です。
小さな子どもには、まずどんなことから教えたらいいでしょうか。
基本的なテーブルマナーを身につけましょう。
ご相談ありがとうございます。ライターのNANARUKAです。
毎日の食事、そこで何気なく使っている道具や箸にはみんなで楽しく食事をするためのルールがあり、それを子どもに伝えていくのはそばにいる大人の役割です。
しかし、一度で子どもにすべてを教え込むのは無理な話ですし、ご相談者様のように大人が不安を持っている場合も多くあると思います。
そこで、数え切れないほどあるテーブルマナーの中から基本的な作法をまとめてみました。
幼い子どもに伝えたい基本的な知識であり、親子で再確認したい事柄です。大人も子どもも、毎日の作法を見直すきっかけにしてみてください。

お箸や器の正しい置き方を覚えましょう
お箸は一番手前に、左に箸置きを置いて箸先を乗せます。
その奥、左手前にご飯茶碗、右手前に汁椀を置き、手に持てる小さな器のおかずを左奥に、手に持たない大きな器のおかずを右奥に置きます。
子どもが小さいうちは樹脂製やプラスチック製の食器を使うことも多いかもしれませんが、小さいうちだからこそお茶碗やお椀など日本の器の良さも体感させてあげたいものです。
左利きの子の場合、箸は箸置きを右にして置き換えます。
小さな器は持って食べ、大きな器は置いたまま
ご飯茶碗や汁物のお椀と同様に、そばやうどん、天ぷらのつけ汁、刺身の醤油などの器は手に持って食べます。
一方、おかずが盛られた大きめのお皿、煮物や和えものの大鉢、天ぷらや刺身の盛られたお皿など、片手で持てない大きさや形の器は置いたまま食べます。
大きな器にまとめて盛られたおかずは、取り皿を器に近づけ、取り箸を使って取ります。
子どもの場合、小さくても持てないと感じた器は、自分の前に置き直して食べればOK。食べたあとの器は元の位置に戻すように伝えましょう。
招かれた先での食事や外食時に備え、取り箸に慣れておくことも大切です。
お箸を正しく持つポイントは“箸の長さ”“持つ位置”“箸先を合わせる”
その人に合うお箸とは、親指と人差し指を直角に開いたときの指先の長さの1.5倍の長さのものと言われ、持つ位置は真ん中よりも少し上。
お箸は間違った持ち方をしていると箸先を合わせることができず、小さなものをつまんだり、料理を一口大に切ったりすることができません。
正しくお箸を持てば箸先がピッタリと合うので、尾頭付きの焼き魚だってラクラクきれいに食べることができます。
子どもに正しい箸の持ち方を教えると、大概最初は食べにくそうにしたり、難しくて諦めてしまったりするものですが、叱らず毎日根気強く声を掛けて慣れさせてあげましょう。
気付いたら声かけを。子どもがお箸でやってしまいがちなこと
・渡し箸:食事の途中で食器に箸を渡して置くことは「もう結構です」の意味。食事の途中で箸を置くときは、箸置きの上に元のとおりに置きます。
・たたき箸:子どもがお箸で食器を叩いていたら、たいていの大人は注意するはずですが、箸先を揃えようとして食器や食卓に先端を打ち付けることも同じく“たたき箸”となりマナー違反です。
・刺し箸:お箸に慣れていない子がやってしまいがちなのが、食べ物をお箸で刺す“刺し箸”。滑りやすい食べ物はお箸で小さく切ってから、しっかりはさんで食べるように教えましょう。
・握り箸(持ち箸):お箸を握ったまま器を持つこと。お箸を持った手で器を持つと、親指と人差し指の2本で持ち上げることになり不安定でしっかり持てません。器を持つときはお箸を置くようにしましょう。
いかがでしたか?
“カフェめし”や“ワンプレート”などのトレンドが一般家庭にも浸透しつつある昨今だからこそ、基本的な和食メニュー、一汁三菜の献立もより一層大切にしていきたいものです。
その中で、食べ物を大事にする心、人に迷惑をかけない気持ちを親子でともに育んでいけたらいいですよね。
【参考文献】
・『テーブルマナーの絵本』高野紀子・著
●ライター/NANARUKA(フリーライター)