いつまで続くの? 妊娠後期の睡眠に関するマイナートラブル体験談3つ
2016年4月17日 | よみものいつまで続くの? 妊娠後期の睡眠に関するマイナートラブル体験談3つ

こんにちは。ママライターのあしださきです。
妊娠後期は、赤ちゃんとの対面までまもなくという喜ばしい時期であると同時に、“マイナートラブル”に悩まされるママも多いといいますよね。
私自身も妊娠後期は、例えば玄関でしゃがんで靴を履く(立ったままだと足元が見えない)とか、お風呂の掃除なんかのちょっとした動きができない、階段の上り下りもしんどい、やっとベッドに入って休もうと思うと、今度は眠れないという状態でした。
これには本当に参りました。眠れないって本当につらいものですね。結局、妊娠8か月ごろから出産まで、そんな日々が続いてしまったのです。
出産後、赤ちゃんを新生児室で夜間預かってもらえたので、そのときになってやっと心おきなく爆睡できる喜びを味わいました。
そこで今回は、妊娠後期の睡眠のお悩みの体験談を調査しました。
これをお読みになっている皆さんの中にも同じお悩みを抱えた方が多くいらっしゃるはず。
自分だけじゃないという気持ちの支えになると思いますし、解決のヒントになるようなお話もあります。ぜひ参考までにご覧ください。

(1)どうしてこんなに!? と自分で呆れるほどの夜間頻尿
『妊娠後期、夜眠っていても毎日4回くらいはトイレに行きたくなりました。そんなに水分をたくさん摂っていないのに、また? と自分でも呆れました。トイレまでの道のりだって、寝ぼけた妊婦には遠く感じるものです。
悩んでいても仕方がないので、寝室をトイレに一番近い部屋に変えることを思いつき、普段はパソコンを置いてある作業部屋に布団を敷いて寝ることに。少し移動が楽になりました。
しかも布団に変えてみて、今まで寝ていたベッドよりも固めの布団が自分に合っていると気がついたんです。腰の痛みが和らぎ、こちらもかなり楽になったので以来布団派になりました』(40代/5年と1年の小学生のママ)
2007年から2008年にかけて、大阪大学大学院医学系研究科博士後期課程の新川治子氏が調査・報告した妊娠中のマイナートラブルと睡眠に関する研究によりますと、妊娠全期の初経産別に最もよく発症するマイナートラブル上位10症状を挙げたなかで、「頻尿」は初産婦94.2%、経産婦91.3%、全体では92.9%で、2位となっています。
この結果をご紹介して、「頻尿は妊婦にとってはとてもよくあることだ」と言いたいのではありません。
この調査の中でも、『適切な時期に妊婦の状況にあった助言をすることが重要』(調査資料からの引用)と述べられているように、こうした妊婦さんの不快症状を把握し、医療や看護の立場の方もよく妊婦のマイナートラブルの相談に耳を傾け、適宜アドバイスしていくことが求められているという事実をお伝えしたかったのです。
産めば治るから、と我慢しているとストレスが溜まってしまいます。ぜひ、かかりつけ医や助産師さんにもアドバイスを伺ってみてください。
筆者の主観ですが、確かに頻尿は子どもを出産すると気にならなくなります。
しかし実は、出産後にも授乳による寝不足が続くという話は、出産前の妊婦さんにはあまりお伝えされませんよね。ここは盲点でした。
それなら妊娠中はやはりたくさん寝ておきたいところです。
(2)胎動激しすぎて眠れません!
『横になって眠る段階になると、なぜか赤ちゃんがお腹の中で踊りだすように胎動が激しくなります。元気であると分かって嬉しいのですが、あまりに動くので全然寝付けません。昼間、わたしが起きているときよりも断然激しくて驚いてしまいます』(30代/妊娠8か月主婦)
これも嬉しい半面、ご本人は夜少しでもゆっくり休みたい気持ちがあるでしょうから大変ですね。
筆者も激しい夜間の胎動に驚き、かかりつけの産婦人科医師にこの件を相談したことがあります。
毎晩わたしがベッドに横になると、お腹の中では赤ちゃんの運動会が始まるようでした。
ぐるりん、ドンドン、うにょーっと動くその様子があまりに面白かったので、その様子をスマホの動画に記録しておきました。昼間には見られない激しさが不思議でしたね。
2009年6月にピジョンが行った『胎動は、朝型?昼型?夜型?』というアンケートの結果を見ると、朝型が3%、昼型が13%、夜型が84%となりました。
圧倒的に胎動は「夜」が多いという妊婦さんたちの証言が得られたわけですね。
とても大変な時期でしたが、お腹に赤ちゃんがいなくなって4年も経つと、懐かしいあの感覚をまた味わってみたいような気がしてしまうのです。
(3)こむら返りが頻繁に起こり、痛くて眠れない
『ふくらはぎやひざ下のすねの部分の筋肉が眠っているとき突然つってしまいます。しかも、今までに経験したことがないような強力な痛みで、つった後は痛みが残って全然眠れなくなります。
1週間に多いと2から3回もあるので恐怖です。ウトウトしかけて眠りに落ちそうになるタイミングでつることもよくあるので、それが怖くて、寝たくても怖くてビビってしまうほど。
気休めかもしれないですが、夜はゆっくり湯船で足をマッサージして、重い体を支える足を労わるようにしたら良くなったように思います』(30代/2歳と0歳の姉妹のママ)
いかがでしたか? さまざまな理由で起こる、妊娠後期の睡眠に関するマイナートラブル体験でした。
筆者は自身の最後の出産から4年が経過しましたが、妊娠後期を振り返って今感じることはなんだろうかと考えました。
もうすぐ生まれてくる赤ちゃん、幸せそうなお母さん、と傍目には映るかもしれませんが、微笑ましいだけではないリアルな日常の中に多くの不安を抱えながら、1日をやっとこさ生きていたといいましょうか。
もうあちこち痛いし、なんだかやけに疲れるし、どっこいしょの連続でした。
多くの不安とはなんでしょうか。私にとっての不安は、出産そのものへの不安、赤ちゃんが無事に産まれるかどうかの心配、妊娠糖尿病を抱えての出産という不安、3人の育児と家事、全部できるんだろうかという不安、思いつくもの全ては書ききれないですね。
そんなことを夜に考えたらますます眠れなくなる。すぐにおしっこに起きるんだけど、やっぱり寝たいし、など考えているうちにまたおしっこに行きたくなる始末。
まだまだ育児の道は続いていくので悩みや不安もありますが、出産という役目を果たしたことは今はとても満足しています。
マイナートラブルでお悩みのみなさんも、こうして振り返る日がやって来ます。あのとき大変だったけど、今は満足。良かった! と。
同じようにお悩みの皆さんの気持ちを少しでも楽にし、お役に立てますように。
【参考リンク】
・妊娠中のマイナートラブルと睡眠に関する研究 新川治子 大阪大学大学院医学系研究科博士後期課程、島田三恵子 大阪大学大学院医学系研究科(PDF)
・胎動は朝型?昼型?夜型? 育児ママアンケート | ピジョンインフォ