共存することも可能? 外来種&在来種のタンポポの見分け方と豆知識
2016年3月11日 | よみもの共存することも可能? 外来種&在来種のタンポポの見分け方と豆知識

【ママからのご相談】
最近引っ越してきましたが、子どもたちが道端に咲いているたんぽぽの種類が違うと言います。どうしてなのでしょうか?
> 在来(ニホン)タンポポと外来タンポポ(P1)
> 日本で見られるタンポポの種類とその分布(P2)
> タンポポの種類を簡単に見分ける方法(P3)
> タンポポの外来種問題(P3)
> タンポポと間違えやすい類似植物4つ(P4)
> まとめ(P4)
『タンポポ』とは

『タンポポ』という言葉の由来
漢字で書くと“蒲公英”、日本名はフヂナまたはタナと言います。
語源については諸説ありますが、タンポポの茎の両端を裂いて反り返らせる遊びがあり、これが日本伝統の楽器である鼓(つづみ)に似ていることから江戸時代にタンポポをツヅミグサ(鼓草)と言うようになりました。
この鼓を叩く音を表した「タン・ポンポン」という擬音語が語源となっているという説が有力なようです。
タンポポの花言葉
ヨーロッパでタンポポの綿毛を使って恋占いをしていたことから、「愛の神託」という花言葉が生まれました。
この他、「真心の愛」「別離」「神のお告げ」「「思わせぶり」という花言葉もあります。
タンポポ活用法
料理の材料として使われることもあるタンポポ。“根”の部分を使ってハーブティーを作ることもできます。
さらに、これを焙煎したタンポポで行うとコーヒーのような風味を出すため、“タンポポコーヒー”としてカフェイン摂取を控えたい妊婦さんなどに好んで飲まれるようです。
また、茎や根から出る乳液にゴム成分が多量に含まれていることから、ゴムを生成することも可能と言われていて、現在実用化に向けて研究が進められています。
在来(ニホン)タンポポと外来タンポポ

日本には、大きく分けて2種類のたんぽぽがあります。
在来タンポポ(日本元来のもの)と外来タンポポです。
在来タンポポにはカンサイタンポポ、カントウタンポポ、シロバナタンポポなど、およそ20種類以上が存在します。
北海道や東北地方のエゾタンポポ、関東地方のカントンタンポポ、シナノタンポポは長野県、山梨県の山間部に、中部地方南岸はトウカイタンポポ、西日本にはカンサイタンポポとシロバナタンポポなどがあります。
在来種はだいたい3月の終わりごろから開花し始め、5月下旬頃には地上部(根っこ以外)は枯れてしまいます。そして、次にその姿を見るのは秋以降になります。
真っ白いタンポポ、シロバナタンポポは、元来、西日本のみに分布していた種ですが、地球温暖化の影響か最近では関東地方でも見られるようになりました。
こちらの開花時期は、4月上旬四国や九州から順次南下し、福島県南部までその可憐な白いタンポポが見られるそうです。
一方、外来タンポポは帰化タンポポとも呼ばれ、セイヨウタンポポやアカミタンポポなど、明治以降外国からやってきたタンポポです。
全国に分布し花期も長く、一年中花を咲かせることができます。中東やヨーロッパではサラダとして食用したり、その根をタンポポコーヒーの原料にしたりします。
→次ページでは、日本で見られるタンポポの種類とその分布について見て行きましょう。