柵の高さは○cm以上! 「ベランダ転落事故」からわが子を守る方法
2016年2月10日 | よみもの柵の高さは○cm以上! 「ベランダ転落事故」からわが子を守る方法

こんにちは、ママライターのfurahaです。
親が少し目を離した隙に起こってしまった……という乳幼児の不慮の事故。
その中でもニュースでよく耳にするのが、マンションのベランダからの転落事故です。
自分の家のベランダの柵は子どもの身長より高いから大丈夫! 乗り越えられるわけがない!
と安心しているパパやママがいれば、それは要注意。
柵の高さに関係なく、転落の危険はあるのです。今一度、安全管理が徹底できているかをチェックしてみましょう。
ベランダに足がかりになるものを置かない!
子どもがベランダから落ちる事故は後を絶ちません。
東京消防庁の統計では、平成17〜22年の5年間で12歳以下の子ども277人が、2階以上にある窓やベランダなどからの墜落により、医療機関に救急搬送されています。
そのうち、0歳から4歳までの受傷者が144人で、子どもの墜落事故全体の52%、半数以上を占めているのです。
建築基準法施行令第126条により、2階以上のベランダやバルコニーには110cm以上の高さの柵を設けることが義務付けられています。
しかし、身長が110cmに満たない子どもでも、足がかりがあれば110cmの柵を乗り越えることは可能!
事実、昨年11月に東京都葛飾区で2歳男児がマンションの7階から転落した事故では、踏み台を使って130cmの柵から身を乗り出して転落しています。
ということは、子どもの転落事故を防止するために大切なのは、ベランダに足がかりとなるものを置かないこと。
ベランダが広い場合は、ベランダにテーブルやイス、植物などを置かれているご家庭も多いかと思います。
テーブルやイスが足がかりになるのはもちろんですが、植木鉢やプランター、ガーデニングで使う格子のラティスさえも足がかりにして、子どもは柵を乗り越えてしまう場合があります。
従って、小さいお子様がいる場合は、ベランダに物を置かないのが一番!
もし置く場合は、万が一子どもがそこに登っても柵に手が届かないように距離をとって置き、その位置から動かせないようにしっかりと固定するようにしましょう。

マンションのベランダ安全性チェックポイント
ベランダに物を置かないことに加えて、これから新しくマンションを探すという方は、事前に以下の点がクリアできている物件かも確認するといいでしょう。
【マンションのベランダチェックポイント】
・柵の高さは110cm以上あるか(柵の下部に足がかりになるような段差のある作りの場合は、足がかりになるものから90cm以上の高さがあるか)
・柵の強度が充分か
・柵が横格子の場合は、それを足がかりにして子どもが柵を越える可能性はないか
・柵が縦格子の場合は、格子同士の感覚が空きすぎていないか
・ベランダに足がかりになるものはないか
・エアコンの室外機など足がかりになりそうなものがある場合は、柵から充分距離をとって設置されているか
親が子どもから目を離さないことも大切!
マンションのベランダが上記点を全て満たしているのが理想ではありますが、実際問題そうはいかないご家庭もあると思います。
また、たとえベランダの安全対策が完璧でも、油断は禁物!
親が見ていない間に子どもが部屋の中から踏み台になるものを持ってベランダに出て、柵の外を見ようとする、というケースも考えられます。
そこで、ベランダに物を置かないということに並んで重要になってくるのは、親が目を離さないことです!
幼児の転落事故は、親が目を離したその一瞬の隙に起きていることがほとんど。
幼児に1人で留守番をさせないのはもちろんですが、ゴミ出しなどこれくらいなら大丈夫だろうと数分子どもを1人にしたときに起こっている事故もあります。
また、同じ家の中にいても、ママが昼寝をしている間に、ママと子どもが別の部屋にいるときに、子どもが勝手にベランダに出るということも充分考えられます。
3歳くらいになると、危険なことやしてはいけないことがわかるので、日ごろから落ちると危険だという意識を持たせ、絶対に1人でベランダに出ないように言い聞かせておくことも必要です。
また、子どもが届かない高い位置に窓の二重ロックをかけて、子どもが自分の力でベランダに出ることができないように工夫するのもいいでしょう。
小さい子どもはあらゆることに興味があり、高いところから身を乗り出すことに対する恐怖心もまだあまりありません。
それゆえに、私たち大人が想像しない行動をとることもあります。そのことを忘れずに、念には念を!
・ベランダに足がかりになるものを置かない
・子どもから目を離さない
大切なわが子を守るために、この2点だけは徹底するようにしましょう。
【参考リンク】
・住宅等の窓・ベランダから子どもが墜落する救急事故 | 東京消防庁
●ライター/furaha(ベビーマッサージ講師)