子育てもほぼ終了! アラ還夫婦が健康に過ごせる“趣味”のススメ
2016年1月26日 | よみもの子育てもほぼ終了! アラ還夫婦が健康に過ごせる“趣味”のススメ

【ママからのご相談】
一男一女をもつ50代ママです。長男は社会人、長女は大学4年で就職も決まっており、子育てはほぼ終了といったところです。
今後は、夫と一緒にできるような趣味をもって楽しみたいなと思っています。
どうせなら健康のためにも役立つような趣味がいいなと思うのですが、どのようなものがあるでしょうか?
有酸素運動のウォーキング・サイクリング・水泳や、旅行などはいかがでしょうか。
こんにちは。エッセイストでソーシャルヘルス・コラムニストの鈴木かつよしです。ご相談ありがとうございます。
考えてみれば誰でも趣味はあるものの、共通の趣味を一緒に楽しんでいる夫婦というのは意外と少ないのかもしれません。
“健康増進に役立つ”ことと“アラ還年齢になってから無理なく一緒にできる”ことが条件だとすると、ウォーキング・サイクリング・水泳などの“激し過ぎない有酸素運動”がおすすめです。
また、それらを包括的に楽しむことができる“旅行”もいいのではないでしょうか。
東京の多摩北部で内科・外科・脳神経外科クリニックを開院し、“アラ還ドクター”である脳神経外科専門医の先生にうかがったお話を参考にしながら、ご提案させていただこうかと思います。

軽度な有酸素運動であれば、アラ還ご夫婦でも無理なく始められます
健康のためには適度な運動が必須だと分かっていても、子どもの自立までの20余年間は“運動どころではなかった”というのが実感ではないでしょうか。
ですから、いくら子どもたちが手を離れて時間ができても、いきなりジムで筋肉トレーニングのような激しい無酸素運動を始めるのはどうかなという気がいたします。
その点、ウォーキングやサイクリング、水中歩行も含めた軽度の水泳などの有酸素運動であれば、中年期を運動と無縁で過ごしてきたアラ還世代であっても、比較的無理なく始めることができると思います。
『ウォーキング、サイクリング、水泳といった趣味は、比較的に弱い力が軽快かつ持続的に筋肉にかかるため、体脂肪を燃焼させて使っています。
燃焼を円滑にするためには十分な酸素を必要とすることから“有酸素運動”と呼ばれており、循環機能や呼吸機能の改善、肥満の解消などに効果があります』(50代男性/都内内科・外科・脳神経外科クリニック院長、脳神経外科医師)
普段はウォーキングやサイクリングを楽しみ、年に何度か旅行という形のトータルな有酸素運動を楽しんでは?
子どもたちが自立したとはいえ、夫婦の老後の生活や何よりも“生きがい”のために、アラ還くらいであれば仕事を中心に据えたライフスタイルを今後も10年やそこらは続けることでしょう。
『有酸素運動は、息が切れるか切れないか程度の運動を20分以上行うことによって効果が得られる』(前出・脳神経外科医師)
ということですので、自宅の周りを散歩したり自転車に乗って最寄りのショッピングモールまで買い物に出かけるなどが、現実的には毎日20分以上行うことのできる有酸素運動の趣味かと思います。
水泳となるとプールのような施設へわざわざ出かけなければなりませんから、日常的に行うには少々ハードルの高さが上がりますね。
その意味で、年に何回かだけ、“旅行”という形のトータルな有酸素運動をご夫婦で楽しまれてはいかがでしょうか。
旅行というトータルなレクリエーションの中にはウォーキングの要素は必ず含まれていますしサイクリングや水泳、船釣りにしたってオプションで加えることができます。
そして、旅行は有酸素運動ばかりではありません。
地図やガイドブックで行く先の下調べをする“脳トレ”や、訪れる予定の歴史的な遺産に関する“読書”も含まれるでしょう。
さらに、カラオケで“音楽療法”、温泉にゆったりとつかる“温泉療法”、おいしい料理を食べることで“薬膳効果”などもありますね。
まさに、アラ還のご夫婦の健康を増進させてくれる要素が満載と言えるのではないでしょうか。
●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)