手紙or電話? ママが「幼稚園への不満」を上手に伝える方法
2016年1月25日 | よみもの手紙or電話? ママが「幼稚園への不満」を上手に伝える方法

【ママからのご相談】
子どもの通っている幼稚園にマイナスな意見を伝えたいと思うとき、皆さんはどのように伝えていますか?
直接教諭や園長に言うべきでしょうか?
先日幼稚園の対応に疑問を感じるような出来事がありました。今はとても腹が立っている状態です。
ネガティブな内容ですが、改善してもらえるならば勇気を出して主張してみたいです。アドバイスをお願いします。
相手に話を聞いてもらうには、どうすればよいかを考えてみましょう!
ご相談ありがとうございます。ママライターのあしださきです。
どのような場面においても、人に対してネガティブな意見を言うのはとても勇気が必要ですね。
今も世界中で愛されているスヌーピーと仲間たちの人間関係をよく観察して分析し、私たちの実際の人間関係にいかしてより良いものにする方法を提案している本があります。
アメリカの精神科医、エイブラハムJ.ツワルツキー氏の著書『スヌーピーたちのいい人間関係学』に今回のご相談の答えのヒントになるものがありましたのでご紹介します。

誰かを非難したくなったら、“そっと”するべき
誰かを非難したくなったら、気をつけることです。ほかの人がいるところで相手を非難することだけは、絶対にやめましょう。
人は非難されると身構えてしまい、腹を立てることがよくあります。
非難された人は、意固地になって自分は間違っていないと主張することもあります。
この記述を参考にすると、(1)手紙を書いて伝えるという方法、または(2)電話で話すという方法が『そっと』ということになるのではないでしょうか。
この2つの方法で意見を伝える場合のコツもあります。
(1)手紙で伝える場合
『怒りの手紙を書いたら2日間そのままにしておく。相手に釈明の機会を与えましょう。そうすることができないほどに腹が立っているときは、離れたところへ行って頭を冷やし、もっと落ちついてからもどってくることです。たとえあなたが正しくても、怒り狂っているときに非難したら、効果はないでしょう』
この考え方は、とても合理的でわかりやすいと思います。
まず、今回意見したい内容を何かの紙に書いてみるというのはどうでしょうか。
ご相談者様が、幼稚園に対して現在とても怒っているのであれば、その紙を数日そのままにしておき、もう一度読み直してみてください。
落ちつきがいて戻ってきたとき、それでも伝えたいと感じたら、もっとおだやかな調子に手直ししてみるのもいいですね。
(2)電話で伝える場合
『他人にはあなたとは異なるものの見方があるかもしれません。その見方を理解するように努力しましょう。そのうえで相手のまちがいを指摘すれば、受け入れてもらえる可能性がはるかに増すのです』
電話で意見を伝えるときは、もちろん相手からもそれに対する返答が返ってくるということです。
ここで大切なのは、「相手の視点から見ればその発言は正しいものである」と思うことにあります。
その意見には耳を傾け、正しい意見だと言ってみることです。
その上で、こちらが指摘したいことを伝えれば、はるかに相手に受け入れられやすい意見になるということだと思います。
意見が利己的でないかどうかを分析してみる
建設的な批判なら誰もが快く受けいれると考えられがちですが、必ずしもそうではありません。
自分の批判が心からのものか、それとも利己的なものか決めかねたら、ここに簡単なものさしがあります。
相手があなたのいったとおりに改めて向上するのを助ける気がありますか? もしそんな気がないなら、あなたの批判は利己的なものでしょう。
意見を言ったらそれでスッキリ、ということでは相手に改善してもらうことも難しいかもしれません。
伝えた後も自らこの問題と関わっていくということができるかどうかが、ポイントであるということです。
また怒っているときの人の行動として、あれもこれもこの機会に言ってしまおうとします。
それでは、本当に改善してほしいことがぼやけてしまいます。
利己的意見ではないと、慎重に見極めてからひとつひとつ発言することが、成功のカギではないでしょうか。
いかがでしたか?
スヌーピーと仲間たちの人間関係の中に、私たちの日常の悩み解決につながるヒントが満載で興味深く、わたしは読んでいていろいろと試してみたくなりました。
今回のご相談内容は、お子さんをお持ちのママならば一度は経験することかもしれません。
勇気を持って意見したいとおっしゃるご相談者様には、ぜひ意見が受け入れられ、目的を達成されますように願っています。
このコラムがその一助となれば幸いです。
【参考文献】
・『スヌーピーたちのいい人間関係学』エイブラハム.J・ツワルスキー・著
●ライター/あしださき(元モデル)