社会科嫌いも克服! 子どもの成績がアップする「能動的学習法」のススメ
2015年12月23日 | よみもの社会科嫌いも克服! 子どもの成績がアップする「能動的学習法」のススメ

【ママからのご相談】
41歳の主婦です。小学校5年生の息子の社会嫌いに困っています。他の教科はまぁまぁなのですが、社会の点数だけ極端に低いです。
「暗記するのが面倒くさい」などと言っています。何かよい学習法はありませんか?
家庭で「なぜ?」を解決する習慣を付けましょう。
こんにちは、ご相談ありがとうございます。ライターの渦マキです。
社会や理科などは、ほとんど暗記による勉強法が主体だといわれている教科ですね。
その暗記が面倒くさいとなるとツラいところですが、実際暗記という作業はとてもつまらないものですよね。
筆者個人の記憶をたどると、社会は3年生くらいから「ん? おもしろいかも」と思い始めて得意教科になった覚えがあります。
特に歴史が大好きで、登場人物にまつわるストーリーを教科書にそって頭の中で想像をふくらませると、とても楽しく勉強できました。
年号などは、暗記するしかありませんでしたが……。

海外の授業ではただの暗記ではなく、ディスカッションを交える
映画やテレビでアメリカの小学校の授業シーンをみたことがありますか?
生徒たちがディスカッションをしていて、先生が生徒の述べた意見について「それは、おもしろい発想ね!」などと感想を話すシーンが出てきます。
アメリカでは、ディスカッションでの発言が成績に反映されるようです。
一方、日本の授業風景は受動的で、先生が教科書の流れに沿って黒板に書いて教えるのをただ聞くという受け身なものが多いです。
そこからは、「なぜ?」「どうして?」といった疑問はわいてこないでしょう。
社会・理科は「なぜ」を問いかける学問
さまざまな学習法を開発し、教育コンサルタントとして活躍しておられる松永暢史氏はその著書で、
社会と理科は、「なぜ」と問いかける力を養うための学問。「なぜ」を突き詰めるところに面白さがあり、そのプロセスによって、「なぜ」と問う力も養われる
と提言しています。
就学前の幼いころは、子どもたちは大人に「どうして○○なの?」としきりに問いかけてきませんでしたか?
小さい子どもの頭の中には、たくさんの「なぜ」があります。しかし、残念なことに就学後は徐々に失われてしまうことが多いようです。
疑問を持たなくなることは、学習の上でも生活の上でも危険なことですよね。
「なぜ」と疑問をもち、自分で調べて解決していくプロセスを知ると、自分の力で理解しようとする力が身に付いてきます。
その積み重ねが能動的な学習につながっていくのです。
子どもに「なぜ」を投げかけてみよう
家庭で手近な「なぜ」を探し問いかけ、子どもに疑問を解決させてみましょう。
・テレビのニュースなどから「なぜ」を探して親が問いかけてみる
・逆に子どもに問いかけられたときは、すぐに教えるのではなく本やパソコンで調べさせる
・「なぜ」を調べることに慣れてきたら、自分の言葉で文章にまとめさせる
疑問を持ち、調べることの繰り返しで能動的学習法が身に付いていくでしょう。
【参考文献】
・『男の子は10歳になったら育て方を変えなさい!』松永暢史・著
●ライター/渦マキ(フリーライター)