今揺れたらどうする? シーン別「地震が起きた時の初期対応」のポイント
2015年11月5日 | よみもの今揺れたらどうする? シーン別「地震が起きた時の初期対応」のポイント

【ママからのご相談】
幼稚園の子どもがいます。先日、地下街に子どもと遊びにいったときに、軽い地震がきました。物が落ちるということもなく、すぐに揺れはおさまりました。しかし、もし大きな地震だったらどうすればよかったのだろうと、後で思うと少し怖くなってきました。どのように身を守るべきか教えてください。
家と外出先での身を守る行動は違います! ポイントをお伝えします。
ご相談ありがとうございます。教育コンサルタントの佐藤理香です。
自然災害は、いつ起こるかわからないのでとても心配ですよね。特に地震に関しては、日本が地震大国であることもあり、大きなものが発生する可能性が高いといわれています。いざ発生した際に慌てないためにも、何よりも被害を減らすためにも、的確な行動について意識しておくことは大事です。
そこで今回は、地震の際に参考になる心構えとして、自宅での行動と、外出先での行動についてお伝えします。

自宅での初期対応のポイント5つ
(1)まず、揺れがおさまるまで待ち、落下物から身を守る
大きな揺れを感じたり、緊急地震速報を受けたら、まずは次の点に注意して身を守ります。
・机の下に入る
・クッション、雑誌などで頭を保護する
・家具やガラス面から離れる
(2)揺れがおさまったら、火の始末をする
揺れがおさまったら、台所やストーブなどの火の始末をしましょう。
(3)慌てず、落ち着いて行動する
以下のポイントを参考に、落ち着いて行動します。
・家族の安全の確認、安全の確保
・災害情報、避難情報の入手
・避難のための出口確保
・ガラス片や転倒家具の注意
(4)大火災や家具の転倒などの危険がなければ、避難する必要はない
大きな地震の場合は、避難するか否かが命運を分けることもあります。
・防災無線やラジオなどで正しい情報を把握
・デマなどに惑わされないようにする
(5)日頃から備えをしておく
地震発生後の数日間は、水、食料に加え、電気、ガスなどの供給が途絶えることがあります。日頃から非常用品の準備をしておきましょう。地域で見守りあうことも重要な防災対策です。
・備蓄品・非常用持出袋の用意
・避難経路や避難先を確認しておく
・家具類の転倒・落下の防止対策
・屋根や塀の点検
・地域と交流をもつ
・防災訓練に参加する
外出先での初期対応のポイント6つ
外出先では、自宅と違ってさまざまなシチュエーションが考えられます。シーンに合わせてポイントをお伝えします。
(a)エレベーターの中
地震がきたときにエレベーターの中にいる場合は、以下の行動をとります。
・揺れを感じたら、行先階のボタンをすべて押し、最初に停止した階で降りる
・閉じ込められたら、エレベーターの中の状況をインターホンで通報する
・落ち着いて救助を待つ
(b)街の中
・その場に立ち止まらず、空き地や公園に避難する
・耐震性の高いビルに避難する
・自動販売機や建物の壁際、塀際には近づかない
(c)電車の中
・つり革、手すりをしっかりとつかむ
・車外に勝手に飛び出さない
・乗務員の指示に従う
(d)地下街
・火災発生時は、濡れたハンカチなどを口にあてて、低い姿勢で壁づたいに移動する
・壁や太い柱に寄り添い、揺れがおさまるまで待つ
・停電になっても、非常照明がつくまで落ち着いて待つ
・非常口、階段には殺到せず落ち着いて移動する
(e)劇場・ホール
・かばんなどで頭を保護する
・シートとシートの間に身を隠す
・館内放送や係員の指示に従う
・非常口や階段に殺到しない
(f)デパート・スーパー
・かばんなどで頭を保護する
・ショーケース、大型商品には近づかない
・階段の踊り場や柱のそばに移動する
いかがでしたか? 今すぐには必要のない知識でも、頭の片隅に入れておくだけで、いざというときにとっさの行動がとれる確率が高まると思います。自分のためにも、ご家族のためにも覚えておきたいですね。
【参考リンク】
・しんじゅく区 くらしの情報 | 新宿区役所
●ライター/佐藤理香(教育コンサルタント)
●モデル/赤松侑里(さゆりちゃん)