飲酒だけじゃない!? “ガンマGTP”の数値が高い原因と対処法
2015年10月27日 | よみもの飲酒だけじゃない!? “ガンマGTP”の数値が高い原因と対処法

GOT/GPT数値も基準値外の場合は要検査

非アルコール性脂肪肝であるとすると、放置した場合、肝硬変に移行するケースもあるので注意が必要です。
しかしそれ以外は、お酒を飲まないのにガンマGTP値が高くても、GOT/GPT値が基準値の範囲内であればいたずらに病気の心配をすることはないようです。
ただし、GOT/GPT数値も基準値外ということになってきた場合は話が違います。
『GOTが増えた場合は心筋梗塞などが疑われます。GOT、GPTともに非常に増えた場合は急性肝炎が疑われ、GOTとGPTがともに増え、しかもGOTよりGPTが高い場合は先ほどご説明したように脂肪肝や慢性肝炎が疑われます。
そして、GOTとGPTがともに増え、しかもGOTがGPTより高い場合は肝硬変や肝臓がんが疑われますので、医療機関を受診して詳しく調べてもらってください』(50代男性/都内内科クリニック院長・内科医師)
ガンマGTPに関する豆知識

ガンマGTPの値が高いと、グルタチオンという栄養素を増やすことで細胞を守ろうとする働きがうまれます。
このグルタチオンには抗酸化作用があり、これが増加しているということはつまり、細胞が酸化しつつあることを意味します。
当然、酸化が進めば動脈硬化などの危険性も高くなり、結果として虚血性心疾患を引き起こす可能性も高まると言えるでしょう。
また、グルタチオンは体内の有毒な物質を無力化させる効果がありますが、がん細胞がこの働きを利用し、抗がん剤などを無力化しているのではないかとも言われているようです。
まとめ
「ガンマGTPの数値が上がるメカニズム」や「高くなった値を下げる方法」などについてご紹介してきましたが、いかがでしたか?
ガンマGTPの数値がすぐに病気につながるわけではありませんが、正常値から離れた状態が続くと良くないことは確かです。
特に肝臓は異常が起こっても初期症状がほとんどないため、定期的な検査が重要になります。
気づいたときには手遅れだったということがないよう、普段から規則正しい生活を心がけるようにしましょう。
●追記/パピマミ編集部