親はあくまでサポート役? 子どもの「自発的な勉強」を後押しする接し方
2015年9月10日 | よみもの親はあくまでサポート役? 子どもの「自発的な勉強」を後押しする接し方

【ママからのご相談】
中学生の息子がいます。息子は言い訳ばかりして勉強をしようとせず、学校の提出物も出せないことも多い状態です。このままではいけないと思い、私が息子の学習のスケジュールをたて、ページ数まで指定しました。しかし、息子は反発して毎日けんかになります。どうしたらよいのでしょうか。
勉強は自立の第一歩です。関わり方を変えてみましょう。
こんにちは。塾講師兼教育ライターの福嶺美優と申します。ご相談いただき誠にありがとうございます。
特に教育に熱心なご家庭ほど、お母様が学習スケジュールを立てたり、そばで勉強を見守ろうとなさったりすることが多いです。
もしかしたら、お子様は“今なぜそれをすべきなのか”自分で考えることをやめてしまっているかもしれません。

道筋だけ教えましょう
心理学者のヴィゴツキーは、子どもはまず親や教師から教えられたり、ちょっとしたヒントをもらったり、まねをすることで新しい問題に対処し自分だけでやり遂げられるようになると述べています。
つまり子どもは、学習の進め方を始めに教えることで、あとは自力で考えて進めることができるのです。
全てを親がやってしまうのではなく、道筋だけ教え、あとはそっと見守ってみることが大切です。
自分で考え取り組むことが大切
うまくいかないことがあっても、何がいけなかったのか、次にどう改善すればよいのかを子ども自身に考えさせることが大切です。
自分ですべきことを考えるからこそ、その重要性を認識し、自発的に学習に取り組むようになります。
できたことを褒めましょう
自分で考え、取り組んだ結果を褒めましょう。
親は子どもへの期待から、ついつい改善点をまず指摘してしまいがち。「今日もよく勉強頑張ったね」「テストで頑張った結果がよく出たね」など、褒めることによってお子様との信頼関係がより強くなり、お子様のやる気を出させ、モチベーションを上げることにつながります。
お子様が勉強に取り組まないのは、何をすべきなのか、なぜすべきか分かっていないことが一因のことも多いです。
もちろん、勉強の仕方やスケジュールの立て方など、初めてのことを全て自分で考えることは難しいもの。だからといって、親が全てやってしまうと、子どもはいつまでたってもできるようにはなりません。
道筋のみを教え、自力でできるようにサポートしてみてはいかがでしょうか。
【参考文献】
・『図説心理学入門』斎藤勇・編
●ライター/福嶺美優(現役塾講師)