家族で話し合いを! 子どもに守らせたい“スマホの使用ルール”7か条
2015年9月3日 | よみもの家族で話し合いを! 子どもに守らせたい“スマホの使用ルール”7か条

【ママからのご相談】
小学4年生になる子どもがいます。遊びに来る子どもの友達をみていると、スマホを持っている子が多いです。ウチはまだ持たせていないのですが、今後、塾に通ったり、友達との関係もあると思うので、買い与えようと思っています。一方で、「スマホばかりして勉強しない」などということも耳にしますので、心配な面もあります。子どもにスマホを持たせる上で、上手な与え方はありますか?
親子で家庭のルールを決めて、しっかり守らせるようにすれば安心ですよ!
ご相談ありがとうございます。教育コンサルタントの佐藤理香です。
スマートフォン(スマホ)など、子どもの情報通信端末機器の利用は急速に拡大しています。総務省の調査結果によると、すでに0歳児から機器を使用させている親がいることがわかっています。
【子どもの情報通信端末機器の利用割合】
・0歳児……10.5%
・1歳児……16.6%
・2歳児……31.4%
・3歳児……35.4%
・4~6歳児……45%弱
・小学1~3年生……51.8%
・4~6年生……68.7%
と、機器を利用する割合は年齢とともに上昇しています。
年齢が上がるごとに、個人用のスマホを持つようになります。しかし、ご相談者様がおっしゃるとおり、近年、スマホなどを介したトラブルも急増しています。
「勉強しない」ということに限らず、知らず知らずのうちにお子様が加害者になってしまうことも! そうならないためにも、家庭でルールをつくり、しっかりと守らせる。守れない場合は毅然とした態度で臨むことが大切です。
そこで本日は、家庭でルールを作るための7か条をお伝えします。

子どもに守らせたい“スマホの家庭ルール”7例
(1)マナー違反はNG
利用してよい場所、状況など、良いことと悪いことを明確に判断できるようにさせます。他人の迷惑にならないことがポイントです。
【ルール例】
・公共の施設(学校、電車・バス、病院、図書館など)では利用しない
・“歩きながら”や“食事しながら”の使用はしない
(2)時間管理を徹底
利用してよい時間帯、1日の使用時間制限など、時間管理をしっかり身につけさせましょう。スマホ依存にならないためにはココが肝心です。
【ルール例】
・使用する時間帯は朝9時~夜8時までの間
・使用してよいのは1日○時間まで
(3)金銭感覚を身につける
毎月、使用内容を振り返り、スマホ利用に関しての意識を継続的に高めることが大切です。
【ルール例】
・毎月の利用料金明細を親子で一緒に確認すること
・有料サイトの契約やダウンロード、課金は親の了解を得てから
(4)コミュニケーションに注意
ネットを通じてのコミュニケーションは文字が中心になりがちです。自分の気持ちが思い通りに伝わらず、相手に不快な思いをさせてしまうことも。受け取る側の気持ちを考えてコミュニケーションをとることが必要です。
【ルール例】
・本当に大切なことは会って伝える
・うわさ話や悪口など、自分が言われたら嫌だと思うことは書かない
・メールや投稿などは、相手の立場に立って読み返してから送信する
(5)法律を順守
日頃からニュースなどを見て話し合う機会をつくりましょう。何がいけないのか、どんな影響(迷惑)がでるのか、どんな責任を負うのか自覚をもたせることがポイントです。
【ルール例】
・無責任な投稿は社会に多大な被害を及ぼすことがあり、損害賠償請求されることもあるので絶対にしない
・誹謗中傷、根拠のない情報は配信しない
・自転車を運転しながらスマホは使用しない
・違法なダウンロードはしない(著作権を守る)
(6)自分の役割と責任を明確に
子どもが本来やるべきこと(勉強、手伝いなど)の責任をきちんと果たした上で、スマホを触るという習慣をつけましょう。
【ルール例】
・自分の部屋にはスマホを持ち込まない
・勉強中はスマホを使わない
・やるべきことを優先する
(7)自己防衛能力を高める
情報の配信で、自らが被害にあうことも、相手に害を与えることもあります。情報の取り扱い、危険と責任を理解させましょう。
【ルール例】
・ネット上に個人情報(名前、住所、電話番号、写真、メールアドレス、学校名、本人が特定されてしまう情報)を書き込みしない
・フィルタリング契約をする
・ウイルス対策ソフトを入れる
・IDやパスワードを安易に人に教えない
いかがでしたか?
家庭のルール作りは、親子で納得して、「これを守ろう!」と前向きに行動できるものであることが重要です。親子でよく話しあい、日頃の生活に合ったルールをつくってくださいね!
【参考リンク】
・未就学児等のICT利活用に係る 保護者の意識に関する調査報告書 | 総務省(PDF)
●ライター/佐藤理香(教育コンサルタント)