2016年開始! 子ども名義で運用できる“ジュニアNISA”の知識
2015年7月3日 | よみもの2016年開始! 子ども名義で運用できる“ジュニアNISA”の知識

【ママからのご相談】
子どもの教育資金の運用を考えています。現在自分のNISA口座を使っていますが、子どものための貯蓄がしたいです。子ども名義のNISA口座は開設できますか?
20歳未満の子ども名義のNISA口座は“まだ”開設できません。
NISA口座は20歳以上が利用できますので、子ども名義の口座を作ることはできません。しかし、2016年4月から“ジュニアNISA”が開始されるため、2016年1月から子ども名義の口座開設が可能になります。また、子ども名義の証券口座を開設することも可能ですので、そちらも併せてご説明します。

子ども名義で運用するには?
教育費の積み立てのために毎月投資信託を少額ずつでも買い付ける方法が有効です。子ども名義で積み立てをしたい場合は、子ども名義の証券口座と銀行口座を開設し、親の口座から子の銀行口座へ、子の銀行口座から証券口座へという手順で買い付けが可能です。
NISAを利用するには?
運用益が非課税になることから、NISAを利用したいところですが、子ども名義のNISAは現在開設できません(NISAの利用は20歳から)。現在は親のNISA口座で積み立てをすることになります。
ジュニアNISAについてのポイント3つ
どんな制度?
金融庁によると、ジュニアNISAは、子どもの長期(最長20年)にわたる資産形成のための制度とされています。親や祖父母が拠出して、年間80万円までの元本に対する運用益が非課税になります。
18歳以降は払い出しが可能となり、20歳以降は自動的にNISAに移行します。18歳以前に払い出した場合は、それまでの売却益や配当に課税がされます(18歳とは、高校3年生の1月以降)。
教育費積立に向いている?
ジュニアNISAは18歳まで払い出しができない点を考慮すると大学進学資金以外の教育費積立にはあまり向いていないと言えます。中学や高校で私立に行く場合の入学金や海外留学など、まとまったお金が必要になるかもしれません。前述のようにジュニアNISAでも18歳より前に払い出せないわけではありませんが、譲渡益に課税されます。
非課税枠を拡大しよう
「ジュニアNISAは子どもの将来の資産形成のためというけど、それよりも目の前の教育費をどうするかで手一杯」というご家庭が多いと思います。ジュニアNISAの引出しは18歳以降ですが、使途は限定されていません。ご家庭の運用益に対する非課税枠が、「80万×お子様の人数分増えた」と思って少額ずつでもご家庭のための積立投資などに使ってみてはいかがでしょうか。
【参考リンク】
・新しい投資優遇制度「NISA」がスタート! | 政府広報オンライン
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