さあ海開き! 海水浴を楽しむための注意ポイントまとめ
2015年7月3日 | よみものさあ海開き! 海水浴を楽しむための注意ポイントまとめ

海開きをする海岸が多くなる時期ですね。家族で海水浴に出かける計画をしているご家庭もあるのではないでしょうか。目の前に広がる海や砂浜を見ると、子どもだけでなく大人も開放的な気分になれますよね。
楽しい海水浴にするためには、ケガやトラブルがないように注意したいところ。そこで、“海水浴を楽しむために注意したいポイント”をまとめてみました。お出かけ前にチェックしてみてください!
(作成:パピマミ編集部)
まずは紫外線対策!

(1)日焼け止めは数値に関わらず3時間ごとに塗り直し
SPFやPAの数値は、効果の持続時間を示しています。しかし、「SPF50/PA++++の最高値だから、一度塗ったら安心」というわけではありません。夏場は汗をかくため、日焼け止めはすぐに落ちてしまいます。外出先では、スプレータイプの日焼け止めが便利です。
(2)必要な塗布量は1平方センチメートルに対して2ミリグラム
塗り直しているのに、まだ日焼けしてしまう……。それは塗布量が足りていないのかもしれません。SPFの効果は、1平方センチメートルに対して、2ミリグラムと言われています。顔全体に塗るためには、実はかなりの量が必要。500円玉大の量が目安となります。
お肌の紫外線対策には、十分な量の日焼け止めをこまめに塗らなければなりません。また、お肌だけでなく目も紫外線に弱い部分ですから、サングラスや帽子を着用して守りましょう。
波と風の状況に注意しましょう

波の状態をよく見て海水浴を楽しむ場所を決めましょう
波には大きく分けて2つあります。打ち寄せる波と海へ戻っていく波です。この2つの波と風の力が加わることで、とんでもない力を生み出します。
それが、『だし(離岸流)』と呼ばれる波です。海水が流れが沖に戻ろうとしたときに、川のような状態になって戻る流れのことを言います。これはものすごい力で引きますので、巻き込まれてしまったら、命の危険に繋がります。毎年、死者が出ていますが、この波が原因となっているものも多くあります。
そのため、海水浴をする場所の、波の状況を知らなくてはなりません。今は、海上保安庁で情報を流していますので、それを参考にすることと、その情報を子どもと共有することが大切であり、子どもから絶対に目を離さないことが、命を守ることに繋がります。
海上保安庁が発表する波情報は、ラジオやWebサイト、テレフォンサービスでも入手することができます。海へお出かけの際には、必ずチェックするようにしましょう。
海には毒をもつ“危険生物”もいます

有毒性の海の生物に注意
海には沢山の生き物がいて、それらと触れ合うことは子どもにとって勉強になります。ところが、毒を持つ生物は、素知らぬ顔をして子どもたちに近づいてくることがありますので、本当に気をつけなくてはいけません。
私も子どもの頃に、父の言うことを聞かず、猛毒を持った『カツオノエボシ』というクラゲを踏み、その毒のせいで足全体が腫れ上がり、救急車を呼ぶ羽目に。足は数週間痛み続け、本当に痛い思いをしました。このクラゲは浜に打ち上げられていると、見た目は水色のゴミ袋と見間違えます。実際に、私はこれを踏んで歩いて刺されました。
下記の生物には、有毒性のものがいます。本やインターネットに掲載されていますので、出かける前に親子で姿をチェックしましょう。
・クラゲ
・オコゼ(オニオコゼなど)
・タコ(ヒョウモンダコ・マダコ)
・イソギンチャクなど。
海へのお出かけ前には、海に住む生物をお子さんと一緒に勉強する時間を持つことをオススメします。親子で海の危険な生物を調べるのも、お子さんにとっては楽しい経験になるでしょう。
海では体調の変化に気づきにくいことも

身体の異変にいち早く気づく
海で遊ぶことは楽しくて仕方のないものです。大人だってワクワクするでしょう。子どもはそれの倍以上です。学ぶことも多いので、どんどんさせましょう。
ところが、海で泳いだり磯遊びをしたりしていると、何かしら身体に異変が生じることがあります。海の有毒生物だけでなく、夢中になって遊んでいたら岩場で切り傷を負っていたとか、転んでどこかぶつけていた、などということが必ずあります。海では熱中症にもなりやすく、気づきにくいということもあります。
その時は、楽しいから「ちょっと転んだだけ」「ちょっとぶつけただけ」なんて思ってしまいます。余程のことがなければ、子どもからは言ってこないことが多いです。それに気づいてあげられるかどうかが親の役目です。
・1時間を目処にして、海から上がらせる
・水分をこまめに摂らせる
・足や腕など海に浸かっていた部分に異変がないかを見るこれらはとても大切です。また、ちょっとでもおかしなところがあれば、海から上がらせて様子をみましょう。
楽しく遊んでいる間は、ケガや体調不良に気づきにくいものですよね。遊んでいるときにお子さんから目を離さないだけでなく、休憩中にはお子さんの体に異常がないかチェックしましょう。
万が一水難事故が起きてしまったときの救助法

水難事故における救助の考え方
溺れている人を見てすぐに飛び込むヒーロー的行動は、二次災害の発生につながるもっとも危険な行動だといわれています。訓練を受けたライフセーバーであっても、救助用の浮き輪などを持たずに救助に向かうことはほとんどないのだそうです。
では、私たちに何ができるのでしょうか? 水に浮く物や長いロープなどを探しましょう。それを投げ入れて救助を行うのが、二次災害を防ぎつつ人命を助けられる可能性の高い方法です。
緊急事態になると、「なんとかして助けなければ!」と焦ってしまいがちです。しかし、その気持ちが災いして、救助する側まで危険な状況に陥ってしまうことがあります。落ち着いて上記の方法をとることで二次災害が防げます。
溺れた場合の応急処置を確認しておきましょう

溺れてしまった人への処置
第一に行うのは意識の確認です。意識がなければ救急措置を行います。救急車は周囲にいるほかの人に頼むか、救命措置を行ったあとで呼ぶのが一般的です。
水に溺れた場合には、人工呼吸がとても重要です。心臓マッサージと同時に人工呼吸で呼吸と脈を確保します。水を飲んでいる可能性もあるので、呼吸や脈が戻ったら顔を横へ向かせて吐き出したものが気道につまらないようにします。
さらに、濡れた衣類を着替えさせるか、タオルなどでくるみ体温が下がりすぎないようにして救急車の到着を待ちましょう。
人工呼吸や心臓マッサージは過去に練習したことがある方もいると思います。いざというときに慌てないよう、やり方をもう一度おさらいしておきましょう。
ご紹介してきた通り、海には注意したいポイントがたくさんあります。ですが、十分な対策を講じていればもちろん楽しい場所です。泳いだり、海の生物を観察したり、貝殻を拾ったり……ご家族で楽しんでくださいね!