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甘やかしはNG!? 大人になれない「ピーターパン症候群」な夫への接し方

甘やかしはNG!? 大人になれない「ピーターパン症候群」な夫への接し方

【女性からのご相談】
30代の主婦です。夫とは知人の紹介で知り合い、昨年に結婚しました。結婚前の夫は地域経済を活性化させたいという理想に燃え、無邪気で情熱的で魅力的な男性に見えました。ところが、結婚生活を始めてみると、何でも私にやってもらうのが当たり前と思っているところがあることに気づきました。また、家庭より仲間を大事にし、現実を無視した夢物語のようなことを言います。大人の男性としては言動が軽く、不安定です。その結果として失敗も多く、反省する様子すらありません。いろいろと調べて、夫は『ピーターパン症候群』というパーソナリティ障害だと確信しました。愛すべきところはある人ですが、どう向き合っていったらいいのでしょうか。

a パートナーであるご相談者様は、ウェンディではなくティンカーベルを目指しましょう。

ご相談ありがとうございます。エッセイストでソーシャルヘルス・コラムニストの鈴木かつよしです。

残念ですが、ご相談者様の旦那様は確かに『ピーターパン症候群』である可能性が高いです。ただ、そうであったとしても、せっかく“縁”があって結ばれたのです。あなたが言うように、「どう向き合っていったらいいのか」を考えましょう。

ベターな選択は、旦那様の良い面を引き出すと同時に、ピーターパン的な悪い面に致命的な事態を引き起こさせないことです。そのためには、ご相談者様がピーターパンの母親代わりのような“ウェンディ”ではなく、ピーターパンとともに互いの自立を願う女性“ティンカーベル”を目指すことが、解決策になると思います。

都内でメンタルクリニックを開業する精神科の医師に話を伺いながら考えてみましょう。

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ピーターパン症候群(シンドローム)とは何か

『ピーターパン症候群とは、アメリカの心理学者ダン・カイリー博士が提唱した男性特有のパーソナリティ障害です。“男性であれば誰もが多かれ少なかれ持っている問題”であるため、医学上の正式な病名ではありません。ピーターパン症候群の男性は、両親や祖父母に甘やかされて育ち、成人してからも恋人や妻に世話を焼いてもらうのを“当然のこと”として考えます。一見すると、少年のような無邪気さと情熱を持っているように見えますが、本音では、「大人になりたくない」と考えています。カイリーは、この特徴から“ピーターパン症候群”と名付けたのです』(50代女性/都内メンタルクリニック院長・精神科医)

ピーターパン症候群の特徴

カイリーによれば、ピーターパン症候群の男性は進学や就職の際に親を頼る傾向があります。また、独身生活が比較的長く、自分より年上の女性を苦手とし、年下で幼さの感じられる女性を好みます。

結婚してからも伴侶より“取り巻き”を大切にし、格好の良い肩書きやキャリアに憧れるわりには努力をしません。一定の年齢になると、自分を能力以上の存在に見せたいという思いが強くなるため、やたらと頑張ろうとし始めます。

ある時点で発達がストップしているため感情を抑制することが苦手で、ヒステリックになることがしばしばあります。他人に責任を転嫁するのがうまいため、自分ではまず責任を取りません。

中年期以降になると、いつも何かをやっていないと気が済まない“働き者”になります。本当の友だちがいないのも特徴で、異常に孤独に弱いため、周囲を取り巻きで固めようとします。プライドが高く、気分が高揚すると問題が消えてなくなったような錯覚に陥るところが見受けられるのも特徴です。

『ピーターパン症候群の男性の家庭内での特徴は、「父親から相手にされなかった」という思いを強く持っていることです。逆に、母親の影響からは半永久的に逃れることができません。“勇ましさ”や“男らしさ”に憧れ、女性の独立心や自己主張を極端に嫌うところがあります。女性には、もっぱら“母親代わり”を求めるため、たいていの女性からは愛想をつかされます。そして、ひとたび恋人ができると、「手放すまい」としてつきまといます。結婚後も伴侶は“パートナー”ではなく、“自分が守ってやっている存在”というスタンスを崩そうとはしません』(50代女性/前出・精神科医)

ご相談者様はおそらく、旦那様が上記のような特徴をことごとく持っているために、今とても焦っていらっしゃるのではないでしょうか。

できるだけ社会的な悪影響が少ない分野に向かわせましょう

ご相談者様がこのような『ピーターパン症候群』の旦那様と一緒になられたことも何かの“縁”です。旦那様には、自身で責任を取り切れるような仕事で活躍していただくように、ご相談者様がそれとなくコントロールされるとよろしいかと思います。例えば、個人事業主・自営業者・芸術分野の自由業などです。

ピーターパン症候群の人が社会的影響が大きい仕事の指導的な立場に立つということには、賛成しかねます。失敗した際に責任を取ろうとしないので、巻き込まれる人が気の毒だからです。

『旦那様の理想が、地域経済の活性化であるのなら、一実業家として自分の失敗には全責任を取るという立場で仕事をするようにご相談者様が仕向けてあげてください。地域の商工団体などでプロジェクトをリードすることには向きません。そして、もしうまく行ったときには、お二人で思い切り喜びを分かち合ってください。ピーターパン症候群は“病気”ではないとはいえ、“病理”ではあります。その特徴的なパーソナリティを発揮する分野を間違えないことが、ご本人にとっても家族にとっても、社会にとっても重要です』(50代女性/前出・精神科医)

ウェンディにならないように注意しましょう

ご相談者様は決して“ピーターパンの殉教者・ウェンディ”にならないように気をつけてください。ある意味で幼稚ではあるものの、旦那様の情熱的なところを好きになって結婚なさったご相談者様は、旦那様と互いの成長や自立を志向する“ティンカーベル”を目指してください。ティンカーベルはピーターパンの母親役ではなく、パートナーです。

男性の面倒を見るのが上手な“ウェンディ”タイプの女性には、知らず知らずのうちに“ピーターパン”タイプの男性と一緒になってしまう傾向があります。けれど、今からでも間に合います。旦那様のことをこれ以上は甘やかさずに、旦那様が自営業・自由業的な分野で立派な業績を残せるようにパートナーとして応援していただきたいと思うのです。

このような趣旨のことはカイリー博士自身も、世の女性に向けて勧めています。やるだけやっても旦那様が一向に大人になれず、見込みがないということであれば、そのときは仕方がないではありませんか。

【参考文献】
・『ピーター・パンシンドローム―なぜ、彼らは大人になれないのか』ダン・カイリー・著

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●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)

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