ビタミン不足かも? 炭水化物の好きな人が感じるダルさの原因と解消法
2015年6月4日 | よみものビタミン不足かも? 炭水化物の好きな人が感じるダルさの原因と解消法

【女性からのご相談】
最近、何をするにもダルくて仕方ありません。つい最近も、彼とのデートをおうちデートに変更しようと持ちかけたことがきっかけで、ケンカになってしまいました。私はご飯やうどんが好きだから、血糖値が原因って言われたので、ちょっとは控えているつもりですが、ダルさはあまり変わりません。どうしたらダルさがとれますか?
ダルさの原因はビタミンB1の不足かも!?
こんにちは。トータルヘルスアドバイザーのSAYURIです。ご相談ありがとうございます。
今、外食に行っても、お弁当やお惣菜を見ても、カロリーや炭水化物、タンパク質量の表示はあっても、微量栄養素と言われるビタミンやミネラルの含有量の表示があるものは、ほとんど見ませんね。実は今、カロリーは足りていても、ビタミンやミネラルが不足して、ダルさやイライラなどの症状に悩む人が増えています。
血糖値の急上昇についても気になるところではありますが、今回はビタミンB群にスポットをあてて見てみたいと思います。

『かっけ』は過去の病気ではなくなった!?
江戸時代後期から明治時代にかけて多かった『かっけ』。かっけの原因はビタミンB1の不足です。当時ちょうど日本人が白米を食べるようになった時期で、ビタミンB1が含まれている穀類の胚芽やぬかの摂取が減少したために、かっけになる人が多く見られました。
初期の症状はダルさや食欲不振、むくみなどで、重篤化すると心不全を起こすリスクがあがりますが、さすがに今ではそこまでひどくなるまでには至りません。しかし、白米や、精製された小麦粉を使った麺類やパンなどを多く摂りすぎ、ビタミンB1の摂取量がそれに追いつかないでかっけになる人が、ここ数年出てきています。
ビタミンB1の働きと摂取量
ビタミンB1は糖質がエネルギーに変わるときに必要な栄養素ですが、糖質の摂取量が多いとビタミンB1が不足してしまうのです。平成25年度の厚生労働省による『国民健康・栄養調査』では、20歳以上の女性のビタミンB1の摂取量は、0.78mgと推奨量の1.1mgを下回っています。
実は、摂取量が推奨量を下回っているのはビタミンB1だけでなく、脂質がエネルギーに変わるときに必要なビタミンB2や、タンパク質の代謝に欠かせないビタミンB6も同様に足りていないという現状があります。
ビタミンB群をしっかり摂って夏バテを予防しましょう
炭水化物(糖質)を“控えてるつもり”でも、ビタミンB1とのバランスが取れていないのであれば、しっかりとビタミンB1を摂ることがダルさの解消につながると思われます。豚のヒレ肉や豚もも肉であれば、80gで0.77mg~0.78mg摂れますし、ぬかで漬けられたお漬物でもビタミンB群は摂れるので、ちょっと意識して毎日の食生活に取り入れられてはいかがでしょうか?
【参考リンク】
・平成25年「国民健康・栄養調査」の結果 | 厚生労働省
●ライター/SAYURI(トータルヘルスナビゲーター)