入園当初に逆戻り!? 再び登園拒否になった子どもへの見直しポイント6つ
2015年5月26日 | よみもの入園当初に逆戻り!? 再び登園拒否になった子どもへの見直しポイント6つ

【女性からのご相談】
4月から幼稚園に入った、もうすぐ4歳になる孫(女の子)がGW開けて1週間後、突然登園拒否になりました。15日はどうにかバスに乗り園では元気に過ごしました。週開けの月曜日は、お休みしたいと泣いて洋服にも着替えません。しばらく風邪気味で、咳と鼻水がひどかったのでその日は通院でお休みしました。お洋服も着替えず泣いているのでこれからどうしたらいいか、嫁と困り果てております。ちなみに、ママと離れたくないから行きたくないと言っています。寂しいを連呼しています。どうかアドバイスをお願いいたします。
新入園に戻ったつもりで、一からはじめましょう。
ご相談ありがとうございます。ライターの*SARASA*です。
長い5月の連休明け。大人でも、仕事には行きたくないと思うもの。まだ小さなお子さん、そしてピカピカの年少さんです。この切ない思いは初体験! 行きたくないのは当然のことです。まずは、不安な気持ちを保護者の方からなくしていくことが肝心です。
一番不安なのはお子さんです。親御さんはドンと構え、人生の先輩として一本筋を通し、成長の後押しをしましょう。

GW明けは、入園時期に逆戻りする子も多い
慣れない園やお友達との関係に疲れてしまったのかもしれません。お家が恋しくなるのは仕方がないことです。いろいろ気になりますが、今は無理に幼稚園の話はしないでおきましょう。
自分の口から話すようになるまでは、ゆっくり静観を。また、しばらくお休みしていても、体調が整い次第、幼稚園に行きましょう。バスには乗らず、お母さんと一緒に行きましょう。遅刻しても良いのです(先生に必ず連絡を)。まずは初登園に戻ったつもりで、園に出向きましょう。
登園拒否にならないために、見直したいポイント6つ
(1)先回りし過ぎてはいませんか?
バスの時間に追われて毎日の準備や着替え、タオル、コップなどの用意を親御さんが代わりにやってはいませんか?
お子さんの力を信じ、できることは先回りせず、自分の力でやらせましょう。どうしてもできないことは、お手伝いを。最終的には自分でできるようにしていきます。こうすると、お子さんは自信をつけることができるのです。
また、園では、喉が渇いてもお腹がすいても、しっかり意思表示しなければ、いくら優秀な先生でもすべては伝わりませんし、園では家のように自由は利きません。つい先回りしてしまいがちですが、言葉でうまく伝えられなくても、なんらかのコミュニケーションが取れるよう、お家でも教えていくことが大切です。
(2)生活リズムの立て直しをしましょう
もし園の生活リズムが、今までのリズムと違いがあるなら、生活リズムの建て直しからはじめましょう。最初はツラいけれど、次第に慣れてきます。GW中、元のリズムに戻ってしまっていたならば、新入園に戻ったつもりでここからはじめます。
(3)1人でササッと済ませていませんか?
新しいものに名前を書くとき、園のプリントを読むときなど、園に関わるものに携わるときは、お子さんを横に呼んで、「名前はここに書くの?」や、「こんな行事があるんだって! 見に行くね」とママも園に関心があることを伝え、一緒に楽しむ姿勢を見せましょう。そして何より親御さんが、「園は楽しいところ」「○○ちゃんの成長に大切な場所」と思っていることが大切です。
(4)登園は、お母さんも一緒に
もし、お時間に余裕があればバスをお休みし、幼稚園までお母さんが連れて行ってあげてください。新しい環境に慣れるため、お母さんも一緒にいきます。先生と相談して、玄関、もしくはお教室の中にまで入りしばらく様子を見てみましょう。
お友達の顔や園の雰囲気が、直接伝わってきます。すると、お子さんが意外と小さなことで悩んでいることを発見することができるかもしれません。
下駄箱の使い方がよくわかっていなかったり、トイレが家とは違って使いづらかったり、言葉ではうまく伝えられない不安を教えてくれることがあります。悩みを解決するため、先生や大きい組さんに聞いたりマネをしたりするよう、アドバイスすることができます。
また、バスの子よりも早く来ることで、お友達を迎え入れるという立場になり、気持ちに余裕が生まれます。もしバスの子が多いのであれば、おもちゃも遊び放題です。
他にも、玄関では直接送り迎えしている親御さんに会うことができるでしょう。ちょっとした世間話をしたり、疑問点を聞いてみたり。また、そのお子さんのご様子を親子一緒に見ることで、何かを必ず学べます。そして、この悩みがわが子だけではないことがよく分かるかと思います。
(5)お気に入りのお子さんを家に呼んで一緒に遊んでみる
幼稚園の話でよく出てくる仲良しの子があれば、ぜひ園以外でも一緒に遊ぶ機会を作ってあげてください。家に呼ぶのが難しければ、その子の様子を尋ねたり、その子の親御さんと話をしたり。その子の話をどんどんしていきましょう。なるべくたくさんのお友達の名前を知り、お話ししてあげましょう。すると園には楽しいことがあることを思い出します。
(6)お母さんとしっかり、たっぷり遊ばせましょう
休日はお子さんと一緒に好きな遊びを精一杯楽しみましょう。絵本を読んだり、一緒にクッキングをしたり、公園で汗をかいて遊んだり。好きなことに1日お付き合いしてあげてください。そして、離れている間もお母さんはあなたのことを愛していると実感してもらいましょう。
どんなお子さんも新しい環境には涙を見せます。でも、母親との関係がしっかりしていれば、母親は必ず迎えに来るといつかは納得するものです。
もし、親御さんが不安な気持ちでお子さんを送り出せば、子どももますます不安になります。笑顔で、「元気に遊んできなさい!」と送り出しましょう。お子さんは成長とともにだんだん環境に慣れ、頼もしい姿を見せてくれるでしょう。もちろん、愚痴もどんどん聞いてあげてくださいね。
ママが大好き。そして優しく心配してくれるおばあちゃんがいる。お子さんは愛に包まれしっかり成長していきますよ。かわいさのあまり出したい手を今は少し押さえ、自立への後押しをしましょう。嫌な気持ちをどう立て直すかも勉強です。苦手を克服できたなら一緒に喜び抱きしめてあげてくださいね。
【参考文献】
・『はじめて学ぶ乳幼児の心理』桜井茂男・編
・『育つ・育てる〈3〉仲間と育ち合う』藤田浩子・著/保坂あけみ・絵
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●ライター/*SARASA*(ママライター)