油断すると借金地獄に!? 頭金なしで住宅ローンを組むことのリスク
2015年4月27日 | よみもの油断すると借金地獄に!? 頭金なしで住宅ローンを組むことのリスク

【ママからのご相談】
はじめて投稿しました。来年に上の子が小学校に入学をするので、そろそろ今の賃貸アパートから家を購入しようかと迷っています。実際あまり貯金がないのですが、周りのママ友は頭金なしで住宅ローンを組んで家を買ったりしているのでうちもそうしようと思います。それってどうでしょうか?
自己資金は2割以上が理想です。
こんにちは、ファイナンシャルプランナーの小澤美奈子です。
家はしっかり頭金を貯めてから購入するのが理想ですが、世間で初めて家を建てる人がどのくらいの自己資金で建てているのかをデータを見てみましょう。

【国土交通省「平成25年度住宅市場動向調査」より抜粋】(https://papimami.jp/wp-content/uploads/2015/04/img.jpg)
国土交通省の調査による平均では、ほとんどの場合自己資金比率2割以上ある状態で家を取得している結果が出ていますね。
今回は、住宅購入の際の、“頭金”の必要性についてお話ししていきます。

“頭金なし”で購入する、その行く末は……
“頭金なし”で住宅ローンを購入するとどのようなリスクがあるのでしょうか。住宅を購入する場合、物件価格の2割以上の頭金があるのが理想と言われています。
その理由の1つとして、家を購入した後の不動産価格の下落という問題があります。万が一不測の事態が起き、家を売ることになったとします。今の日本では新築であっても2割程度の価値はすぐに下がってしまい、売却価格は購入価格より低くなるのがほとんどです。そのようなとき、頭金なしで購入してしまうと、「家はないけれど住宅ローンは残る……」という最悪のケースに陥ってしまいます。
諸費用のお金も備えよう
さらに家を買う場合、建物や土地そのものの代金の他に、税金や保険、住宅ローン設定費用などの諸費用が必要になりますが、その額は新築の場合は家の代金の約5%、中古住宅であると不動産屋さんに支払う仲介手数料が入ってくるために約10%程度かかってきます。
その他にもちょっといい家具が欲しくなったり、キッチンをグレードアップしたくなるなど予想外の出費が必要になるものです。その分も含めてお金を貯めておかないと、何から何までローンを組むという結果になりかねません。
まずは家計から見直しましょう
住宅購入資金はしっかりしておかないと、その後の人生をも狂わしてしまうものです。では、頭金を貯めるにはどのようにしていくのが良いか? を申しあげますと、何はともあれ家計を見直していくことが大切です。
家計管理については以前 『お金の計算が苦手なママに!「家計管理」のコツ3つ』でもご紹介していますので参考にしてみてください。
「家計管理はもう十分やっている!」という方は、お金を増やしていくことに目を向けることも大切です。例えばパートを増やしたり、少額から始める資産運用をしてみるなど。
もし自分でわからない場合は住宅購入資金を得意としているファイナンシャルプランナーに相談してみるのも良いでしょう。
いかがでしたでしょうか。
人生はなにが起こるかわかりません。住宅購入は周りに惑わされず冷静な判断を持ち、できる限りお金を貯めてから購入しましょうね。
【参考リンク】
・平成25年度住宅市場動向調査について | 国土交通省
【関連コラム】
・人生の一大イベント! 初めての住宅購入に向けての準備3STEP
・子供の教育費と住宅ローンの予算設定
・住宅ローンを「変動金利」から「固定金利」に借り換えるタイミング
●ライター/小澤美奈子(ファイナンシャルプランナー)