ドラえもんに学ぶ! 勉強嫌いの子どもをサポートする方法
2015年3月20日 | よみものドラえもんに学ぶ! 勉強嫌いの子どもをサポートする方法

【ママからのご相談】
小学4年生になる息子がいるのですが、日々だらだらしています。勉強も苦手で飽きっぽいです。しっかりするよう叱っても口答えばかりで聞きません。まるでのび太くんみたい……。このままで大丈夫なのかと心配になります。
のび太くんの伸ばし方を知りましょう。
こんにちは。勉強嫌い専門プロ家庭教師の佐々木恵です。
勉強嫌いでだらだらしているのは心配になりますよね。とはいえ、叱りすぎて自信をなくしても困りますし、難しいところです。誰もがてきぱきと計画的に物事に取り組めたらいいのですが、そうも行かないのが人間ですよね。
そこで今回は、『「ドラえもん」に学ぶダメな人の伸ばし方』を参考に、まるで“のび太くん”のような人の伸ばし方をご紹介します。

ぎりぎりにならないと動かない
テストが近いのに、勉強せずにゴロゴロ……。ぎりぎりになって、やっと焦って勉強を始めるけれど、結局赤点……。毎回同じ展開なのだから分かると思うのですが、懲りないのですね。このように、計画的に物事を進めるのが苦手な人に対しては、
・目立つところにカレンダーをはり、「いつまでに○○をやる」と書かせる
・具体的な計画を一緒に考える
・不測の事態が発生したときの対処法を説明しておく
・優先順位を明確にする
などの対処法を考えてください。
飽きっぽく集中力が続かない
何をやっても長続きせず三日坊主な人。そういう人は心的飽和が早く訪れている、つまり文字通り飽きやすい傾向にあります。作業が単純であればあるほど、飽きやすくなります。
そういう人への有効な対策は3つ。ひとつは休息をこまめに入れること。ふたつは別のことをすること。例えば英語を2時間といったように同じことを長時間続けると飽きてしまうので、英語を1時間勉強したら数学を1時間勉強するという方法です。もうひとつは、努力が見えるよう記録すること。相手やするべき内容に合った方法をとりましょう。
ほめるところは誰にでもある
のび太くんの先生は、のび太くんが少しでもいい点をとれたら、「珍しく勉強したな」と、掃除をしているところを見て、ほめています。どんな人にだって良い所はあるはずですし、よい行いをすることもあるはずですし、日々成長を続けているはずです。
少しの進歩でもいいのです。お子さんをしっかり見つめて、ほんの少しの進歩だとしてもほめてみましょう。
考え方がネガティブ
考え方がネガティブな人は、断片的な記憶をもって一般的な真実と感じてしまうことがよくあります。先生に怒られたことで、「人生終わりだ、お先真っ暗だ」といった具合に……。のび太くんも、テストで0点を取って、そのたびに、「もうおしまいだ!」と叫んでいますよね。これを“過度の一般化”といい、このような状態になると、抑うつ状態になりやすくなります。
こういった人を育てるときは、まずはその人の話を聞き、考えていることをしっかり受け止めましょう。気持ちを受け止めた上で、新しい認知(考え)を与えるのです。物事に対するとらえ方を変えることができると、ネガティブな考え方を変えることができます。
私の話で恐縮ですが、子どものころは、「のび太ってだめなやつだよな~」なんて思っていましたが、大人になってのび太くんの気持ちが痛いほど分かるようになりました。
計画性がない、飽きっぽい、ほめるところがない、考え方がネガティブ。そういった側面は、実は誰もが一度は自分の弱点として気にしたことがあるのではないかと思います。
ご相談者さんもぜひ、息子さんの気持ちをまずは受け止め、適切な対応を取ることでじっくり改善できるようサポートしてみてくださいね。
【参考文献】
・『「ドラえもん」に学ぶダメな人の伸ばし方』小林奨・著
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●ライター/佐々木恵(プロ家庭教師)