私は家政婦じゃない! 夫への不満を抱える妻がストレスを発散する方法
2015年3月4日 | よみもの私は家政婦じゃない! 夫への不満を抱える妻がストレスを発散する方法

【ママからのご相談】
結婚して12年になるのですが、夫のことがストレスに感じます。さまざまなことにおいてです。毎日が家事・育児・パートの繰り返しで、夫の家政婦なのかと考えてしまったり、自分の存在がなんなのかわからなくなってきています。
夫以外にストレスを発散できるものを持ちましょう。
ご相談ありがとうございます。さまざまな夫婦を取材しているメンタルケア心理士の桜井涼です。
私も結婚して11年ですが、相談者様と同じように主人のことをストレスに感じてしまうことがあります。ここで考えていただきたいのは、ご主人に対して感じている不満です。この不満は、どこからくるのでしょう?
相談者様は、きっとご主人に期待や心をかけているかもしれません。私も今も昔も変わらず、ずっと期待をかけています。今一つ、ご主人以外にストレスを発散できるものを考えてみるという方法がいいのではないでしょうか。

結婚の満足度は10年目が境に
結婚で得られる満足度は、結婚後4年で急激に低下し、10年で満足度が0に近くなってしまうことが研究の結果わかっています。しかも女性の方が圧倒的に夫に対して不満やストレスを抱いていることも。相談者様と同じように悩んでいる女性が多くいるということですね。
家事や育児を丸投げ状態で、夫は仕事を理由に飲みに行ったり、趣味をしたりとやりたい放題で、妻に非協力的であることが多いようです。これでは、「自分は家政婦なのかも」と感じてしまうのもムリはありません。
小口孝司教授が監修した『よくわかる社会心理学』に夫婦関係において大切なことが書かれています。それが以下の点です。
【夫婦仲を良くする方法3つ】
(1)経済力
(2)肯定的コミュニケーション
(3)思いやり
経済的に苦しくなると、ケンカや言い合いがちょっとしたことで頻発してしまいます。生活にも心にも余裕がなくなるので当然のことでしょう。そして、会話の中で相づちを打つといった言葉によるコミュニケーションが不足すると、夫婦の危機が訪れてしまいやすくなります。双方の思いやりの心(ねぎらったり、愛情表現など)が不足することもまた、円満にはいかなくなってしまいます。
夫婦仲を良くしたいと考えるのであれば、この3点をお互いが努力して持たなくてはいけません。要は、愛情だけでは夫婦は成り立たないということです。子どもがいればなおさらそれだけではいけません。
夫以外にストレスを発散できるものを持つ
“夫以外に……”は、不倫や浮気相手を持つという意味ではありませんので誤解をしないでくださいね。
人は、孤独になってしまうことが精神的に一番参ってしまうものです。ですから、話を聞いてくれる友達や没頭できる趣味などを持つことがストレスの発散につながります。相談者様は、ご主人に対して本当にエネルギーを捧げてきたのだと思います。ここで、自分の好きなことにエネルギーを向けてみてはいかがでしょう。サークル活動に参加してみるとか、興味のある分野のスクールに通ったり、友人と話をしてみたり。
ご主人に対しての愛情を減らすということではなく、イライラを別なことで発散させる方法を探すことが悩みを解決するための1歩になります。
夫がストレスに感じる気持ち、本当に共感できます。取材をさせてもらった既婚女性の中にも同じ悩みの人がいました。
「夫に依存しているのかも」と話している30代の女性は、「夫が仕事から帰って来るのが楽しみだったんです。話を聞いてもらえることがうれしくて。でも、ウザイと言われて。それ以降ストレスを感じるようになりました」と話していました。
ストレスに感じてしまう思いを他に向けることで解決することもありますし、ストレスと思うことが少なくなるはずです。ぜひ、試してみていただけたらと思います。
【参考文献】
・『史上最強 よくわかる社会心理学』小口孝司・著
●ライター/桜井涼(メンタルケア心理士)