免疫力がUPする!? ベビーマッサージが赤ちゃんに与える効果
2015年2月24日 | よみもの免疫力がUPする!? ベビーマッサージが赤ちゃんに与える効果

【ママからのご相談】
生後4か月の女の子をもつママです。寒い季節になってから娘が風邪をひきやすくなり、免疫を高める方法が何かないか探しています。友人に相談したところ、ベビーマッサージをしてみたらどうかとすすめられたのですが、ベビーマッサージで本当に免疫を高めることはできるのでしょうか?
免疫力アップが期待できるベビーマッサージ!
ご相談ありがとうございます。ベビーマッサージ講師のfurahaです。
ご相談への答えですが、ベビーマッサージをすることで赤ちゃんの免疫力アップを期待できることは確かです! ベビーマッサージの専門書『親子のふれあい ベビーマッサージ』にも、ベビーマッサージと免疫の関係について以下のような記述があります。
『肌を刺激することで免疫力が高まります』
『赤ちゃんの新陳代謝が高まり、免疫力、抵抗力の強い体が作られます』
その理由は何故なのか!? 以下で具体的にご説明していきます。

肌を刺激することで免疫力が高まる!?
肌への心地良い刺激は、血液中のストレスホルモンを低下させ、免疫システムの機能を向上させることができます。
動物の親子は体を舐め合って成長し、猫や犬、牛など多くの動物は舐めることで子どもを健康な体に育てているのですが、ベビーマッサージはその動物がお互いの体を舐め合うのと同じ効果が期待できると言われています。
『親子のふれあい ベビーマッサージ』によると、未熟児を対象とした調査では、マッサージをした子どもたちのほうが入院期間が短いというデータもでているとのこと(20人の未熟児に1日3回各15分間マッサージをしたところ、1日あたりの体重増加率がマッサージを受けていない子どもたちより平均47%上回り、平均入院期間も6日間ほど少なくなった)。
このデータからも、肌刺激が赤ちゃんの免疫を高め、丈夫な体を作ることに関係していることがわかりますね。
免疫に重要な働きをしているリンパとは!?
冒頭で、「新陳代謝が高まることで免疫に強い体が作られる」とお伝えしましたが、新陳代謝はマッサージで血液やリンパの流れを良くすることで高めることができます。
中でも、リンパは免疫において非常に重要な働きをしている部分です!
リンパとは、血管と同じように全身に張り巡らされている“リンパ管”、そのリンパ管の中を流れている“リンパ液”、そしてリンパ管の中継地点の役割を担っており鎖骨や脇下、足の付根などにある“リンパ節”、この3つを総称したもののことを言います。
心臓から送り出される血液が酸素や栄養を全身に運んでいるのに対して、体中の毒素や老廃物を回収する働きをしているのがリンパ。また、リンパ節には、細菌やウィルスをこしとって菌が全身に回らないようにするフィルターのような役割もあります。
ただし、リンパは血液のように自然には流れず、筋肉の動きによってしか流れません。そこで、マッサージによる刺激で筋肉を動かしリンパの流れを促すことで、新陳代謝を高め、結果免疫に強い体を作ってあげることができる! というわけです。
ベビーマッサージを学ぶ際は教室選びも重要!
ここまでベビーマッサージと免疫の関係についてお伝えしてきましたが、最後にひとつ覚えておいていただきたいことがあります。
それは……ベビーマッサージとは親子のスキンシップコミュニケーションを深めることを目的に行うものだということ!
ママ(パパ)と赤ちゃんが楽しむためにマッサージを行う、それを継続した結果、免疫が強くなるなど赤ちゃんの体に良い影響も期待できるというだけで、治療ではないので、即効性や効果を目的に行うものではないことを覚えておいてください。
ちなみに、ベビーマッサージの効果をうたって強い圧やひねりを加えたマッサージを講師が赤ちゃんに行っている教室がまれにあるようですが、それはベビーマッサージではないのでご注意ください!
ベビーマッサージとは、本来ママ(パパ)が赤ちゃんにしてあげるもので、講師が赤ちゃんに触れてマッサージを行うことはありません。また、体が未発達な赤ちゃんに強い圧やひねりを加えるなど言語道断!
正しい知識のもとでベビーマッサージをお伝えしている教室が大多数なので心配しすぎる必要はありませんが、大切な赤ちゃんと一緒に行うベビーマッサージ、ぜひ信頼できる先生をママが見極めて学んでいただければと思います。
【参考文献】
・『親子のふれあい ベビーマッサージ』ロイヤルセラピスト協会
【関連コラム】
・産後うつを防ぐ! ベビーマッサージがママに与える効果とは
・赤ちゃんの正しい入浴方法
●ライター/furaha(ベビーマッサージ講師)