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双子妊娠に関する基礎知識と注意すべきトラブル10個 | パピマミ – 子育ての”ひとりごと”を”ふたりごと”に

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双子妊娠に関する基礎知識と注意すべきトラブル10個

双子妊娠に関する基礎知識と注意すべきトラブル10個

2019/04/18 記事更新しました!

こんにちは、ライターのakiです。

双子妊娠は“喜び2倍、不安4倍”と例えられます。

一度に二人の子どもを授かる喜びや感動がある一方で、出産までの道のりは険しく、なかなかスムーズにいかないことが多いです。

また上の子がいるのに双子を妊娠した場合などは、出産後の子育てを不安に思う方がブログに気持ちを吐露していたりします。

そこで今回は、妊婦さんが双子妊娠で事前に知っておいたほうが良いことについて、体験談と共に紹介していきます。

双子はどうやって妊娠するの?

上の画像は双子妊娠の場合のいくつかのパターンを図式化したものです。

一般的には、一人の赤ちゃんを妊娠する『単胎妊娠』がほとんどですが、中には2人以上を一度に妊娠する『多胎妊娠』があります。

多胎妊娠で最も多いとされているのが“双子“の妊娠

では、双子はどのように授かるのでしょうか? 双子のメカニズムをみていきましょう!

双子には大きく分けて二つのパターンがあると言われています。

一卵性双生児の場合

通常ひとつの受精卵は一人の胎児へと成長していきます。

しかし、一卵性双生児の場合は分裂していく段階で二つに分かれ、それぞれが一人の胎児として成長することにより生じます。

二つに分割する原因は未だ不明のようで、一卵性双生児はまさに“運命”とも言われているようです。

割合としては、双子全体の3分の1程度が一卵性双生児だそうです。

【特徴】
一卵性双生児の場合、基本的に全く同じ遺伝情報を持っているため、性別や血液型などは一致し、顔形もよく似る傾向があるようです。

また、外見以外の身体能力や学力も似ることが多いようです。

二卵性双生児の場合

二つの卵子に、それぞれ別の精子が受精し、二卵が同時に子宮壁に着床することにより二卵性双生児が生じます。

毎月の排卵は基本的にひとつだけですが、遺伝的要素やホルモンバランスの変化により、二つ以上排卵することがあるようです。

まさに同時期に生まれた兄弟姉妹のようなもの。

【特徴】
遺伝情報は異なるため、性別や血液型、顔形、髪質や肌の色が異なる場合が多いと言われています。

身体能力や学力にも違いが表れるようです。

また、双胎妊娠には一卵性・二卵性だけではなく、膜性と呼ばれるものがあります。

膜性の種類4つ

  • 【一絨毛膜一羊膜(MMツイン)】……胎盤×1、羊膜×1

→卵性は一卵性のみ。二人の赤ちゃんが一つの胎盤を共有しているので、赤ちゃんの成長とともに、お互いのへその緒がからまってしまう危険性も。

双胎妊娠の中でも、もっとも厳重な管理が必要となります。

  • 【一絨毛膜二羊膜(MDツイン)】……胎盤×1、羊膜×2

→卵性は一卵性のみ。二人の赤ちゃんが一つの胎盤を共有している状態。しかし、羊膜は二つあるので、お互いのへその緒が絡まる心配はありません。

  • 【二絨毛膜二羊膜(DDツイン)】……胎盤×2、羊膜×2

→卵性は二卵性のみ。赤ちゃん1人ずつにそれぞれの胎盤がある状態。

栄養や酸素がそれぞれに供給されるので、成長も安定し妊娠中のリスクは比較的少ないと言われています。

  • 【二絨毛膜二羊膜・融合胎盤】……胎盤×2、羊膜×2

→卵性は一卵性。まれに二卵性ともにあり得るようです。

一卵性の3〜4割がこれに当たると言われています。何らかの原因で胎盤が融合してしまい、胎盤を共有しながら別々の羊膜がある状態。

膜性診断によって、双子の赤ちゃんに起こりうるさまざまなリスクを予め把握することができます。

双胎妊娠中のプレママさんはしっかりと知っておくことをおすすめします。

双子が生まれる確率

双子妊娠
一卵性と二卵性を合わせると自然妊娠で双子が産まれる確率は1〜2%程度

さらに、一卵性双生児が産まれる確率は二卵性双生児よりも低く、およそ0.3〜0.4%と言われています。

一卵性双生児であれば、1学年で1組いればとても多いことがわかります。

また、母親の年齢によっても双子の出生率は変わってくるようです。

  • 20歳未満……0.63%
  • 35歳~39歳……21.7%

35歳を超えてからの妊娠では、双子の割合が大幅に上がるようです。

年齢を重ねるごとに、卵子を2個排卵する確率が高まることが理由とされています。

そこには“生命をできるだけ多く残す”という母親の潜在的な何かが働くためではないか? という見解もあるようです。

なお、二卵性双生児が産まれる確率については、人種によってもやや異なるといわれているそうです。

日本においては、一卵性双生児が産まれる確率よりも少なく、『株式会社メディックメディア』の『病気がみえるvol.10 産科 第3版』によると、約0.2~0.3%とされています。

双子妊は二卵性双生児が多い?

双子は一卵性と二卵性どちらが多いのでしょうか。

実は、67.6%の方が二卵性双生児を妊娠・出産されているとのことでした。

およそ7割が二卵性双生児ですので、双子妊娠は二卵性のことが多いようです。

双子を妊娠しやすくする方法

双子妊娠
確実に産み分けをする方法はありませんが、主に以下のことで双子妊娠の確率を上げることができると言われているようです。

化学療法

【不妊治療】
一般不妊治療(タイミング法・人工受精)、高度生殖医療(体外受精・顕微鏡受精)

体外受精の成功率を上げるために複数の受精卵を使う、もしくは排卵誘発剤によって複数の卵子が同時に出ることが要因と考えられています。

【排卵誘発剤の使用】
排卵誘発剤を飲むと卵子が2個出る確率が高くなります。そのため二卵性双生児妊娠の可能性も高くなります。

飲み薬を服用する場合よりも、注射の方がその確率は高いとも言われているようです。

体質

もともとの体質や家系などが双子の妊娠しやすさに関係する場合もあるようです。

たとえば、双子が家系にいる場合、それも母方の家系に双子がいる場合は特に双子を妊娠する確率が上がるそうで、4倍にもなると言われています。

また、妊娠経験が多い人(2回以上の妊娠経験がある人)も、双子を妊娠する確率が若干上がるそうです。

その理由として、出産経験の回数が上がるごとに、双子になる要因とされている多排卵と関わりのあるホルモン『ゴナドトロピン』が上昇する傾向があるため、とされています。

その他にも、根拠はないようですが、背が高い人や、太り気味という人も双子を妊娠しやすいという説もあります。

効果が期待できる食品

科学的根拠がないものもありますが、次の食品が双子を妊娠する確率を上げてくれるかもしれません。

【山芋・タロイモ】
……女性ホルモンが含まれている。『フィエストロゲン』『プロゲステロン』というホルモンが山芋には含まれており、これを多く摂取することで多胎妊娠をする可能性が高くなると言われています。

ちなみに、科学的根拠はないのですが、アジア系の人に比べてアフリカ系の人は双子を妊娠しやすいそうで、そのアフリカ系の人たちがよく食べているのがタロイモということから、タロイモを食べると双子を妊娠しやすくなるという説が有名になっています。

【カルシウム】
……乳製品に多く含まれており、生殖機能を整える。

【穀類、豆類】
……玄米や小麦製品、穀類、豆類などに含まれる複合炭水化物は、積極的に摂取することにより、排卵を増進させるという説があるようです。

【葉酸サプリメント】
……厚生労働省により、妊活中から普段の食事に加えて一日400μg摂取するのが良いとされている。
妊活中、妊娠中は特に不足しがちで通常の摂取目安よりも多く摂取する必要がある。

【動物性食品】
……肉や魚、牛乳をはじめとする乳製品などの動物性食品は双子妊娠の効果が期待できるとされています。アメリカでは、普段から牛乳を飲んでいる人は飲まない人に比べて、双子の妊娠率が5倍も高いという研究データが出ているということです。

動物性食品には、『IGF』と呼ばれる栄養成分が含まれており、これが卵子の生産数を上げるなど、女性の生殖機能を整えるのだそうです。

ちなみに、これらによる双子妊娠は全て二卵性であり、一卵性の双子を意図的に産むことはできないと言われています。

双子の妊娠はいつわかる?

双子妊娠
双子妊娠がいつから判明するかは個人差もあるようですが、妊婦健診のエコー検査では妊娠5週で胎嚢、妊娠6~7週で心拍が確認できるようになると言われています。

大抵の場合、妊娠3〜4か月ごろには双子の確定診断がおりるようです。

【二卵性双生児の場合】
……それぞれ別々の胎嚢を形成するため、一卵性双生児よりも多少早く判明する傾向があり早い方だと妊娠6~7週で分かるそうです。

【一卵性双生児の場合】
……ひとつの胎嚢に2人の胎児が入っていて、妊娠週数が6~7週のころに2人分の心拍を確認して初めて双子であることが判明します。

ちなみに……性別が判明するのは妊娠16週以降、4ヶ月目(四ヶ月目)以降が多いようです。

【体験談1】妊娠7週目で判明

『妊娠5週目でのエコー検査では胎嚢は1つしか確認されなかったのに、7週目の検査で2つずつの胎嚢・胎芽が確認され双子だと分かりました』

【体験談2】妊娠4か月で一卵性双生児妊娠が判明!

『一人の赤ちゃんが小さかったため、エコー検診では隠れてしまってなかなか発見できなかったようです』

双子の妊娠検査薬使用時の注意事項

「妊娠したかな?」と思い、妊娠検査薬を使用しても、双子の妊娠の場合、注意点があります。

それは、妊娠検査薬の結果が陰性と出ることです。

妊娠検査薬は妊娠時に分泌されるホルモンの値を計測して、一定以上の数値が検出された場合陽性と出ます。

しかし、双子の妊娠の場合、そのホルモンの値が通常の妊娠の1.93倍も分泌されるため、本来なら陽性を示すはずの妊娠検査薬が陰性を示してしまうようです。

「妊娠したかも」と思いながら、妊娠検査薬が陰性の場合は、双子の妊娠を疑い、産婦人科を受診されることをお勧めします。

双子妊娠の初期症状とリスクについて

双子妊娠

双子の妊娠は、子どもにとってもプラスに働くかもしれませんよね。そこで、双子妊娠の初期症状とリスクについて、安心できる知識を取り入れておきましょう。

双子妊娠の初期症状

「通常の妊娠と双子妊娠の兆候は違うのかしら?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか?

【主な初期症状】

  • つわり
  • 風邪のような症状(頭痛や微熱)
  • 頻尿、便秘、お腹の張り
  • 精神が不安定になる
  • 全身がむくむ、おっぱいが張る
  • 眠気がひどい
  • 疲れが取れない

など。こうしてみると双子だからといって症状に特別な大差はないようです。

しかし、中には『お腹が張りやすい』『匂いに敏感になった』『むくみがひどかった』『つわりが強い』という先輩ママの体験談もあるようです。

実際2倍の栄養が必要になるわけですから、母体にとても負担がかかっていることは当然ですね。

双子妊娠のリスク

通常の妊娠同様に、症状には個人差があるようです。双子だからといって必ずしもツラさも2倍とは限らないようです。

二人分だからこそのリスクは予め覚えておきましょう!

【主なリスク】

  • 貧血になりやすい
  • 早産微弱陣痛
  • 難産
  • 低出生体重児が生まれやすい
  • 妊娠高血圧症候群になりやすい
  • 羊水過多症になりやすい

など。

微弱陣痛

本来、陣痛はだんだん痛みを感じる感覚が短くなり、痛みも激しくなっていきます。

微弱陣痛とは、陣痛の間隔がなかなか短くならない状態のことをいいます。

おなかの中に二人の胎児がいるため、その分子宮筋が広がってしまいます。子宮筋が広がることで、分娩のはじめから陣痛が弱い状態が継続します。

羊水過多症

羊水過多症とは、一般に正常妊娠では妊娠8か月で羊水量が最大で約700mlと言われているのに対し、800ml以上になるような状態のことをいいます。

のちほど説明させていただいている双胎間輸血症候群により、引き起こされることがあります。

通常は二人の赤ちゃんに平等に血液や栄養分を受け渡していますが、このバランスが崩れてしまうと多くの血液を受け取った赤ちゃんのおしっこの量が増え、羊水過多の状態になります。

早産においては、単胎児妊娠の約9倍もの確率で起こるようです。

早い段階で早産を警戒し、入院して体調管理を行うことも少なくないようです。

また、低出生体重児の割合も高く、単胎児妊娠では全体の1割程度のところ多胎児妊娠の場合は約7割

出生後にNICU(新生児集中治療室)やMFICU(母体胎児集中治療室)でのケアが必要になります。

そのため、予めNICUなど設備の整った病院を選ぶか、もしくは、NICUなどの設備がある病院との連携が可能な病院を選ぶようにしましょう!

双子妊娠の胎動

双子妊娠の場合は、様々な点で単胎の妊娠と違います。そのうちの一つに胎動の違いもあります。

では双子妊娠における胎動の違いはどのような点で違うのでしょうか?

双子妊娠の胎動は一般的に単胎の妊娠より活発であると言われています。もちろん個人差はあるので、あまり活発な胎動でなかったパターンもあります。

体験談としては、以下のような声があります。

  • 胎動が活発だったので、息苦しい時があった
  • 各所の骨のあたりに強い痛みを感じた

基本的に胎動が活発だったという意見が多いようです。ママによっては、胎動が激しく、食欲を無くしてしまうママもいるそうです。

双子妊娠の体重増加とおなかの大きさ

双子妊娠
「双子だとおなかはどこまで大きくなっちゃうんだろう……」「何kgまで増量OK?」など疑問はつきものですよね。

一般的には、『通常妊娠(単胎妊娠)の場合の許容体重増加+2〜3kg』と言われ、赤ちゃん一人分の増加と考えられているようです。

たとえば、普通体型(妊娠前のBMI値が18.5以上25.0未満)であれば、通常妊娠の許容体重増加は7〜12kg。つまり双子なら9〜15kgが目安になります。

【BMIの計算式】
……体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)

【通常妊娠の場合の許容体重】

  • 低体重(BMI18.5未満)→9〜12kg
  • ふつう(BMI18.5以上25.0未満)→7〜12kg
  • 肥満(BMI25.0以上)→約5kg(目安)

双子妊娠の場合は、上記に+2〜3kgを目安に参考にしてみてください。

いずれも妊娠前の体型によるので、しっかりとかかりつけのお医者さんの指示に従いましょう!

また、おなかも通常妊娠より大きくなります。

妊娠初期はあまり分からないようですが、安定期以降は通常妊娠のおよそ1.5倍のスピードでお腹が大きくなります。

中には、臨月時には腹囲100cmを超えるほどおなかが大きくなり通常のマタニティウェアが着られなくなる方もいるようです。

双子妊娠のトラブル10個

双子妊娠

双子妊娠の概要はだいたい理解できたでしょうか。深い話は、総合病院などで聞いてみてください。次に、双子妊娠のトラブルを10個紹介します。

早産(切迫早産)

早産とは妊娠22週から37週未満(妊娠5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月)でお産になることです。

双子の場合は子宮の中に二人いるわけですから、早い時期から子宮が窮屈になりお腹が張りやすいです。

お腹の張りが少しでもいつもと違ったり何か気になることを感じたらすぐに病院に連絡を入れましょう。

『20週ごろからお腹の張りが頻繁になりました。28週から張り止めの薬を飲んでいました。「37週で胎児の肺と目ができるので、それまでは絶対に産まないように……」と病院でも言われ、とにかく恐怖と戦いながら極力動かないよう安静に心がけていました。買いものもネットスーパーで家事も最小限、1日の大半は横になっていました』(3歳双子ママ)

妊娠高血圧症候群

血圧が高くなる『妊娠中毒症』と呼ばれている病気です。

妊娠5か月目から産後3か月まで高血圧が続き、それにタンパク尿が加わると“妊娠高血圧症候群”と診断されます。

高齢の場合はなりやすいと言われているので日頃から塩分を控える、疲れを残さないなど対策をとっておくと良いでしょう。

『高齢ということもあり高血圧症候群になりやすいですと言われていました。ある日、血圧が高いと言われて管理入院することに。薬でなんとかなりましたが自覚症状がまったくなかったので驚きました。それからは塩分を徹底的に控えるよう努めました』(6歳双子ママ)

むくみ・貧血

大きくなった子宮が静脈を圧迫するために起こる“むくみ”。妊娠後期に起きやすい症状です。

“単胎妊娠ママ”以上になりやすいです。足を高くして寝たり、マッサージすると良いでしょう。

こちらも自覚症状がないので注意して日頃から手足をチェックしておくと良いでしょう。

貧血はお腹の赤ちゃんたちに送る血液の量が多い分、これもなりやすいトラブルです。

鉄剤を処方されたりしますが、日頃から鉄分の多い食事をとっておくと良いでしょう。

『ある日、足が像のようにむくんでいました。マッサージしたりむくみをとるソックスなどをはいて対処しました。貧血は27週ごろに起こりました。鉄剤は苦手ですが飲んで、レバーやほうれん草など必死で食べた記憶があります』(3歳双子ママ)

双胎間輸血症候群(そうたいかんゆけつしょうこうぐん)

一卵性の双子(一絨毛膜性)は二人の赤ちゃんが同じ胎盤を共有しており、血液や栄養分、羊水を行き来させています。

その行き来がうまくいかないと、どちらかが大きくなりどちらかが小さくなるというアンバランスを生じます。

これがエスカレートしていくと大きな子は心不全を起こし、続いて小さな子も心不全を起こしてしまうのです。

胎盤に原因があるため予防ができないので、常に注意を払うことが必要となります。

『健診に行くたびに、二人の推定体重の経過を見ました。差が30%を超えると双胎間輸血症候群として、「浜松の病院へ行ったほうがいい」と言われていました。幸い無事に出産できましたが、予防する術がなかったのでずっと祈っていました。』(4歳双子ママ)

また、Selective IUGR (一児の胎児発育不全)というものもあります。

これは、双胎間輸血症候群とは異なるものの、1人の胎児が標準より小さい状態のことを指します。

一絨毛膜双胎の約1割にみられ、胎児死亡になってしまうこともあるのです。

また、一絨毛膜一羊膜双胎のリスクとしては、臍帯相互巻絡があります。

子宮の中で2人を隔てる膜がないので、2人の臍帯(へその緒)が絡まっていることが多く、これを臍帯相互巻絡といいます。

血液の運搬が出来にくくなり、2人とも胎児死亡してしまうことがあることから、妊娠34週ごろまでに帝王切開するのが一般的となっています。

妊娠線に要注意!

双子妊娠

双子の場合はおなかが急激に大きくなるため、高い確率で『妊娠線』ができると言われています。

妊娠後期にお腹がかゆくなったら妊娠線のサイン!

産婦人科でかゆみ止めを処方してもらうこともできますので、ひどくならないためにも……そして線が濃くならないためにも日々のケアが大切になりそうですね。

早産・帝王切開になりやすい

多胎児妊娠の場合は、子宮が急速に大きくなり、お腹も張りやすくなります。

また、切迫早産や早産の危険も高まるため早めに入院、出産しなければならないこともあります。

単胎児の妊娠期間は、一般的には『十月十日(とつきとおか)』とも言われていますが、多胎児妊娠の場合には、妊娠期間が短くなる場合が多くなります。

また、通常分娩が困難になる場合も多く、以下のケースがみられた場合は帝王切開の可能性が高くなります。

  • 胎児が頭位である
  • 妊娠32週以降である
  • 両児共に推定体重が、各産院の一定の体重を超えている場合

など。

自然分娩では、一人目よりも二人目の出産で異常がおこりやすいと言われています。

一人目を出産することにより、二人目の胎位が変わってしまうために、二人目にトラブルが起きやすいなど。

経腟分娩による赤ちゃんへのリスクが比較的大きいため帝王切開での分娩が行なわれるようです。

臓器や子宮への負担

多胎児妊娠の場合、急速なお腹のふくらみが他の臓器を圧迫するという問題が起こる場合があります。

また、必要になる血液量を賄うために、さまざまな器官や血管への負担も大きくなります。

また、分娩後に、大量の出血を起こしてしまうこともあります。

これは、多胎児妊娠中に伸びてしまった子宮を収縮する力が衰えてしまうことが原因と考えられています。

最悪の場合には、輸血する場合も出てくるようです。

腰痛に悩まされる

双子を妊娠した場合は、余分に重力がかかるため腰への負担が大きくなります。

寝ているときも起きているときも重さを感じるため、腰痛以外に肩こりを併発することもあるそうです。

『あまりにツラくてゆっくりしか歩けなかった』といった方までいるようです。

つわりが重くなる

メカニズムはまだはっきりわかっていないものの、一般的に、つわりは胎児を体が“異物”と感じて排除しようとして起こる、体の拒否反応であると言われています。

多胎児妊娠の場合、その異物を拒否する反応が強く出やすいため、つわりが重くなると言われています。

また、つわりは女性ホルモンの分泌量が増加することにも関係しているとされており、多胎児妊娠の場合、女性ホルモンの分泌量も多くなります。

この2つの理由から、吐き気や倦怠感、頭痛などつわりの症状が重くなると言われています。

ただし、つわりの重さには個人差があり、多胎児妊娠だからといってみんながみんな単胎児の妊娠に比べて重いわけではありません。あくまでも、一般的に重くなると言われているということです。

なお、つわりが重症化してしまうと、水分さえ受け付けなくなることもあるようです。そんなときにはムリしたり我慢したりせず、病院で診察を受けましょう。

点滴で水分と栄養を補給してくれるなど、医師が適切な対処をしてくれるので、「つわり程度で……」と思わず、医師に相談してください。

バニシングツイン

『バニシングツイン』とは、妊娠初期にお腹の中で赤ちゃんの一人が突然亡くなってしまう(流産してしまう)ことです。

片方の赤ちゃんの胎嚢が母体に吸収されてなくなるため、もう一人の赤ちゃんや母体には影響がないようで、特に処置をする必要もないようです。

多胎児妊娠において、このバニシングツインは、妊娠10週目くらいまでに約1割の確率で起こると言われています。

バニシングツインが起こる原因はまだわかっておらず、予防法も今はないようです。

母親にとって、お腹の中の命が一つ消えてしまうことは精神的に大変苦しくつらいことですが、誰のせいでもないので、前向きにもう一人の赤ちゃんを無事に出産できるよう、気持ちを切り替えましょう。

双子妊娠中の過ごし方・注意点

双子妊娠

双子妊娠中は、妊婦さんの生活の仕方も重要です。友達や夫・実母など家族の協力を得ながら、一緒に良いマタニティライフを心がけましょう。

栄養バランスのとれた食事を摂る

多胎児妊娠の場合は通常妊娠よりもさまざまな器官や血管などに負担がかかります。

また、妊娠高血圧症候群になるリスクも高くなってしまいがち。そこで……

カロリーや塩分、脂肪の取り過ぎには注意し、栄養バランスのとれた食事でしっかりと体重管理を行ないましょう。

また、過度なストレスは避け、毎日できる限りゆったりとおだやかに過ごすことを心がけましょう。

【オススメ食材】

  • 大豆
  • ほうれん草
  • ヒジキ
  • シジミ

など、鉄分を多く含む食材を摂取することで貧血予防! ぜひ、意識して取り入れてみてください。

入院に備えておく

双子の妊娠の場合、早産のリスクが高くなります。

そのため、いつでも入院ができるよう、準備をしておくことも大切です。

2人分の母子手帳を発行してもらう

妊娠がわかると、みんなに交付される母子手帳。双子の妊娠の場合は2人分必要です。

病院に連絡すると『妊娠証明証』を発行してもらえるので、それに基づいて各自治体にて母子手帳を発行してもらってください。

二人分の衣服や費用を用意しておく

産後に必要となる、二人分の衣服やグッズ、費用を用意しておくのもいいでしょう。

一気に二人の母親になるので、その心構えをしておくことも大切でしょう。

無理をしない

双子妊娠以外でも言えることですが、無理は禁物です。

旅行なども出来るだけ、無理をしないようにしましょう。旅行する場合は、様子を見ながら妊娠5ヶ月〜6ヶ月(五ヶ月〜六ヶ月)の間に近場への旅行にしておく方がよいでしょう。

お腹が張ったり疲れたりしたら、無理をせずに休むようにしてください。

双子妊娠・出産費用について

双子妊娠

双子出産の場合、赤ちゃんの入院費が2人分かかる上に、管理入院や帝王切開手術が必要なことも少なくありません。

病院や妊娠・分娩の経過によって異なってくるようですが、『管理入院+帝王切開手術代+分娩代で約50~60万円』。

さらに『赤ちゃんの入院費で約14万円(1日1万円×7日間×2人分)』をプラスしたおよそ“60~80万円”が双子の出産費用の目安と言われているようです。

しかし、保険や出産育児一時金を上手に使うことで自己負担額は抑えられます。

まずは加入している健康保険に申請して『限度額適用認定証』を発行してもらいます。

この認定証を病院に提示することで保険適用負担金を自己負担限度額(約1割)に抑えることができるようです。

健康保険からの出産育児一時金は、赤ちゃん一人につき42万円。つまり双子の場合は倍の84万円! が受給されます。

双子の出産時間と方法

双子妊娠

双子の出産は、普通の出産よりも時間がかかるのでしょうか?

出産時間は倍にはならない

双子出産にかかる時間は、単胎児の2倍になるというわけではありません。

最初の赤ちゃんが産まれるまでに時間がかかってしまうことはあるようですが、一人目を出産すれば、二人目は10分後くらいに出産できるということも多いそうです。

出産時間が倍になるのでは……と心配する必要はなさそうですね。

水中出産だと重さが軽減される!?

双子の場合、重さと大きさで出産が大変だと言われています。大きく成長していればいるほど、その重さは母親の体に負担となります。楽な体制に変えたり保ったりすることも困難になるでしょう。

その場合は、水中出産を検討してみるのもいいようです。水中では浮力があるため、体への負担が軽減されますし、水圧で子宮口が広がりやすくなるため、スムーズにお産ができるそうです。

しかし、水中出産に対応している産婦人科は少ないようですので、興味があれば問い合わせてみるといいでしょう。

安全な出産なら帝王切開

双子出産にはさまざまなリスクが生じると言われており、自力で出産できなくなることも多いそうです。

そんなときは、帝王切開に切り替えることも大切。母子の安全を最優先するのであれば、帝王切開が良いと言われています。

不安があれば納得するまで医師とよく話し合っておきましょう。

双子妊娠の場合の産休について

双子妊娠
『産休』は法律で認められているお休みであり、出産予定日を中心として、産前と産後それぞれのお休みのことを指します。

通常妊娠と双子妊娠では期間(週数)が異なり、

【多胎児妊娠の場合】
産前は予定日から14週間(1人の場合は6週間)
産後は分娩の翌日から8週間(こちらは1人の場合と同様)

の休業期間が定められています。

通常妊娠・出産よりも、二人や三人を同時に妊娠・出産することのほうがよりトラブルが起こりやすく、母体への負担も大きくなります。

妊娠後期になると管理入院になることも多いため、単胎の場合よりも長い休業が認められているようです。

ちなみに産前休暇は会社に請求することで必ず与えられるものです。

一方、双子育児のための産後休暇は請求の必要はなく、また本人の意思とは関係なく、少なくとも“産後6週”までは絶対に休暇をとらなければいけないとされています。

双子の父親がそれぞれ別々の可能性も!?

双子妊娠
一卵性双生児であっても二卵性双生児であっても、双子は一人の父親から精子を受けて生まれてくるのが一般的です。

しかし、二卵性双生児の場合それぞれ違う男性の精子を受けた双子が生まれるというケースもありえるようです。

実際、アメリカで7分違いで産声をあげた双子の兄弟のパパが違うことが発覚。

この確率は100万分の1と言われ非常に珍しいことのようですが学術的にも認められていることで『異父過妊娠』と言われるそうです。

受精可能期間であればありえる!

【射精後の精子の寿命】平均2〜3日
【卵子の生存期間】卵子の寿命は12〜36時間

精子と卵子の生存時間内に複数の男性と一夜を共にしていれば、異父過妊娠という二卵性受胎が可能になります。

自分の子どもだと思っていた子が実は違った……なんてことも。女性は恐ろしいですね。

さらに驚くべきことに、何らかの原因で女性の排卵が妊娠後にも続くと、受精日が数週間(もしくは数か月)ずれた双子を授かることもあるようです。

ネコやイヌなどの動物の世界では『異父過妊娠』はよく起きるようですが、人間界においては極めてまれなケース。

世界でも過去に数えるほどしか報告されていないようです。

双子を出産した芸能人

双子妊娠
最後に、双子を出産した芸能人をご紹介します。

【日本】

  • 東原亜希
  • yui(シンガーソングライター)
  • 千野志麻
  • 向井亜紀
  • 山下久美子

【海外】

  • セリーヌ・ディオン
  • ジュリア・ロバーツ
  • インリン・オブ・ジョイトイ
  • アンジェリーナ・ジョリー
  • マライア・キャリー
  • ジェニファー・ロペス

最近では女優の杏さんの双子妊娠報告もありましたね!

まとめ

「双子を妊娠するメカニズム」や「双子を妊娠する確率」などについてご紹介してきました。

最近では、双子妊娠の割合が増えているようです。

その背景としては女性の晩婚化と晩産化が進み、体外受精などの医療技術を利用するケースが増えたことがあるようです。

とはいえ、一卵性の双子においては意図して生むことはできず非常に確率の低いもの。

同じDNAを持ち、見た目だけではなく身体能力や学力までほとんど同じとなると本当に不思議ですよね。

40%の双子は自分たちにしかわからない言語を生み出すとも言われているようです。

もしかしたら、まだ世に出ていない双子ならではの“あるある”が他にもあるかもしれませんね。

●ライター/aki(中高英語教員)
●追記/パピマミ編集部
●モデル/椎葉咲子(苺乃ちゃん、胡桃ちゃん)

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