スマホの使いすぎによる“腱鞘炎”のタイプ2つ
2015年1月22日 | よみものスマホの使いすぎによる“腱鞘炎”のタイプ2つ

【男性からのご相談】
もともと男のくせに寒くなると手足が冷たくなる体質なのですが、最近、手首や手の甲、親指の付け根に痛みを感じるようになり、気になって手を観察してみると小指が変形しているような気がします。これってスマホ腱鞘炎ですか?
小指の変形はテキストサムかも!?
ご相談ありがとうございます。健康管理士のSAYURIです。
ここ数年、スマートフォンの長時間使用が原因とみられる症状を訴える人が増えていますね。特に寒い時期は痛みが出やすいこともあるようですが、手にでるスマホ障害の症状について、今回は柔道整復師で弘鍼堂院長の山田知弘氏に聞いてみました。

指が変形する、『テキスト・サム損傷』
スマートフォンを操作するときの持ち方は人それぞれですが、スマートフォンの底面を小指で支えて、親指で入力操作を毎日長時間すると小指にスマートフォンの重さと操作時の圧力がかかり続けることになり、小指の第一関節から第二関節にかけて痛みが出たり、ひどくなると変形してしまいます。
『テキスト・サム損傷』の全てがスマートフォンの使い過ぎが原因だというわけではありませんが、スマートフォンを始めとする小型タブレットの普及とともに増加しているのは事実とのこと。
腱鞘炎の主なタイプ2つ
腱鞘炎には、『ばね指』『ドケルバン病』と主に2つのタイプがあります。
(1)ばね指
よく使われる右手親指の付け根に最も多く発生します。指を曲げるときにコキッと音がすることもあり、力を入れるとバネが反動で跳ねるように指先がピンと伸びるのが特徴です。大きく腫れると指の曲げ伸ばしをするときに、ひっかかるような、突っ張るような違和感や痛みを感じます。
(2)ドケルバン病
親指を使いすぎると手首の親指側に炎症が起こり、腫れて痛みがでます。ひどくなると痛みで親指を広げられなくなります。「もしかしてドケルバン病かも?」と思ったら親指を中に入れて手を握り、手首を小指の方に曲げてみて下さい。そのとき、痛みを感じるようならドケルバン病かもしれません。
いずれも重症化すると、ペンやお箸さえ持つことができなくなり、手術をしなければならなくなったり、日常生活に支障が起きたりします。
スマートフォンの使用後はストレッチを
山田氏によると、『「テキスト・サム損傷」「ばね指」「ドケルバン病」のいずれも、同じ体勢で同じ負荷が長時間かかることで、筋肉や腱に炎症が起き硬化することで起きる症状ですから、スマートフォンの使用後に“指の曲げ伸ばし”や“手首をゆっくり回す”などのストレッチすること、患部に熱を感じたら冷やすという日常的なことを大切にしてほしい』とのことでした。
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●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)